スプリンターズステークス 予想

今年も秋のG1シーズン到来。まずは短距離王者決定戦のスプリンターズステークスです。

秋の中山も開催4週目、一見インコースの芝は荒れているように見えるのですが、土曜日のレースでは内に進路を取った馬がよく伸びていました。時計もまずまず期待できる良好な馬場状態でレースを迎えそうです。

 

春の高松宮記念は渋った馬場に先行激化、テンに押して行った馬達が大敗する中、重馬場得意のセイウンコウセイが唯一抜け出しての押し切り勝ちでした。

今回は良馬場での競馬になりそうですが、地力は証明済みですから警戒は必要でしょう。

心配なのは中山の芝コースは初めてということと、速い時計の決着になった時に持ち時計を詰められるかということ。洋芝・平坦・小回りとコース形態はだいぶ違いますが、レコード決着だった函館スプリントステークスで同斤量の馬に差されているのは嫌な材料です。

 

時計面で不安があるのはメラグラーナも同じで、前走セントウルステークスで芝1200mの自己最高タイムを出していますが、これは高速馬場での1分7秒7で価値は高くない。

馬群を捌く競馬を試していたのは評価できますが、この時計で前哨戦4着止まりで、今回1キロ斤量が増えるのは決して好ましくありません。

道悪に泣いた春を念頭に、中山の良馬場でということで人気を集めているようなら、逆に嫌ってみたいところです。

 

昨年の勝ち馬レッドファルクスは、春季は高松宮記念安田記念ともに3着でしたが、見せ場は作りました。

今回はぶっつけの秋初戦がこのG1になりますが、今週の稽古の動きからは、まずは状態整ったように見えました。

真ん中の偶数枠と良い枠順を引きましたし、先行勢が揃っているとはいえハクサンムーン級は不在。極端に内の先行馬が残るような流れにならなければ、綺麗なフットワークで鋭進してくるこの馬が見られるのでは。

 

高松宮記念では激流に呑まれた格好になったワンスインナムーンですが、その後降級しての準オープンと、オープン特別を連勝。2着馬との差は僅かでしたが、決して楽ではない展開を踏ん張っての押し切り勝ちで、なかなか内容の濃い勝ちっぷりでした。

春のG1戦では、馬場やペースも問題でしたが、大外枠から出して行っての先行争いというのもこの馬には厳しいものでした。今回は好枠6番枠。

実績面では他馬に劣りますが、春より体も大きく見えもう一段上が目指せそうな一頭。発馬を決めてスピードと粘りを存分に発揮してもらいたいところ。

 

3歳馬モンドキャンノは、古馬相手の初戦になった前走キーンランドカップがあまりパッとしない6着敗戦でした。

道中後ろすぎ、4角進路が外目すぎで勝ち負けに全く絡めませんでした。

スプリント戦自体はこの馬に合っていると思いますし、休み明けをひと叩きされて体調は上向き。古馬から2キロもらいの今回、この人気なら変わり身期待に一票入れても面白そうです。

 

レッドファルクス

○ ワンスインナムーン

モンドキャンノ

△ セイウンコウセイ、ファインニードル

注 ネロ(今年もまた外枠を引いてしまいましたね。。。)

 

ノド疾患(DDSP)が発表されたシュウジは今回は買わず。対策が巧くいっていれば昨年ぐらい走れそうな稽古の雰囲気ではあったのですが、ちょっと怖くて手を出しづらいですね。

馬券はレッドファルクス・ワンスインナムーン・モンドキャンノのワイドボックスを中心に、レッドファルクスからの馬連か三連複の流し馬券を考えています。

さてどうなりますか。

 

宝塚記念 予想

今週は夏のグランプリ、宝塚記念

先週は晴れてレコード決着にもなっていた阪神の芝コースですが、今週は雨で現在は稍重発表。レースまでの降雨次第ではさらに悪化しそうな馬場です。

 

キタサンブラック単勝1倍台の人気になっていますが、昨年の宝塚記念で3着に敗れた際もまた渋った馬場でした。昨年は前半マイペースで飛ばして行きましたが、後半やや苦しくなり、必死に粘るもゴール前でマリアライトドゥラメンテに交わされての3着。時計の面ではまずまずのレヴェルで走破していましたので、去年ぐらいの馬場悪化までなら対応して走れるのでは。

それより気になるのはこの宝塚記念がシーズン最終戦にあたること。

キタサンブラックは3歳春シーズンの日本ダービーで14着、3歳秋の有馬記念で3着、4歳春の宝塚記念で3着、4歳秋の有馬記念で2着と、連戦後のシーズン最終戦で星を落としています。もちろん敗れた各レースとも相手が揃ったG1ですからそうそう楽に勝てるわけではありませんが、走法からも血統面からもシーズン終盤の馬場より序盤の綺麗な馬場の方が向くタイプ。連戦で多少なりとも疲れが残った中での荒れ馬場は、いかに年度代表馬とはいえ付け入る隙がありそうです。

単勝1倍台では狙いづらい1頭。

 

注目はレインボーライン

前走の春の天皇賞では序盤に行き脚が悪く後方に下がってしまい、良いところがなく終わってしまいました。距離を考えて外枠から無理はできなかったという点もあったかと思います。

今回は距離2200mと短くなり、多少渋った馬場も好材料。今回は鞍上が乗り替わりで久々のコンビになる岩田騎手になり、ここ数戦のような後方一気の戦法ではなく、少し前のポジションの内よりで脚を溜めてきそうなのも面白い。

稽古の動きも良く、前走からの巻き返しに大いに期待します。

 

レインボーライン

シュヴァルグラン

ミッキークイーン

 

馬券はワイドボックス狙いですが、前走の敗因に『過去に傷めた患部を気にしていた』と挙げていたミッキークイーンはやや軽めに。稽古はよく動けていると思うので、レース中に痛みがでたりしなければ能力的には足りると思うのですが。。。

ではどうなりますか。

 

安田記念 予想

今週で5週連続での府中のG1も最終戦に。春のマイル王決定戦の安田記念

去年・一昨年とこの路線のチャンピオンだったモーリスが引退し、主役不在の混戦模様です。

週中に雨は降りましたが、週末に向けて晴れが続き、府中は良馬場でそこそこ速い時計が出る馬場になっています。直線内を開け、多くの馬が馬場の真ん中から外へ進路をとるような傾向がありますが、馬群から離れて敢えて内ラチを選んでいる馬がそれほど失速しているようにも見えません。4コーナーの内側が傷んでいて、その流れで直線外目を突いているのかもしれませんが、もっとラチ沿いを狙ってもいいのではないかと疑問に思っています。

 

さて古馬マイル路線。

モーリス登場以前の状況に戻ったようで、マイル重賞は前半スローの上がり勝負ばかり、全体時計も遅めに偏っています。今回の安田記念は香港から2頭が参戦し、その2頭がまずまずペースが流れた昨年暮れの香港マイルで日本勢を一蹴していることを踏まえると、香港勢がペースを上げて地力勝負の消耗戦になって前哨戦までの序列が覆るのではと期待していたのですが。。。

どうやら香港勢も普段からスローペースで競馬をしていて、香港マイルだけがちょっと傾向が異なるレース展開だったようです。

前走のG1チャンピオンズマイルの勝ち馬コンテントメントは先行脚質ではありますが、逃げ一辺倒という馬ではなく、先行しつつも脚を溜めたいタイプ。今回は速い逃げ馬はいないのですが先行馬が結構揃っているので、モレイラ騎手は前に何頭か行かせて2列目のインを狙っていくのではないかと見ています。ゲートから行き脚がつくまでが早いのでポジションは騎手の狙い通りつけそうではありますが、消耗戦でも、決め手比べでも、他より一枚落ちそうな印象。マジック・モレイラの手腕でどこまで。

チャンピオンズマイル2着で、香港マイルの勝ち馬のビューティーオンリーは良い脚を長く使う差し馬。スローペースの後方からでも勝ち負けまでできる脚力の持ち主で、2頭の内で東京コースに向きそうなのではこちらだと思います。ただ、大外を回してではいかに豪脚の持ち主でも今の府中では差し届かないと思います。ポッカリと空いた内をつくか、早めに仕掛けて鞍上の腕力で持ってくるか、こちらも名手・パートン騎手の手腕でどうなりますか。

・・・という香港勢2頭が日本勢の中に混じっても、道中の流れに影響はほぼないのではないか、というのが今回の見立てで、更に言えば昨年秋から数えてビューティーオンリーは9戦目、コンテントメントは11戦目という使い詰めの海外遠征馬なので流石に苦しかろうと思います。

 

では日本馬の中で、緩い流れになってどれが浮上するかと考えると、これも難しい。

昨年の覇者ロゴタイプは、中山記念3着からの参戦。スローの逃げというプランを向こう正面でいったん崩されながらもよくまとめての3着は、58キロを背負ったことを考えると上々だったのでは。但し、中間フレグモーネで休ませており、もともと叩き良化型タイプなのを踏まえると、昨年と同じような馬場でラチ沿いを単騎で逃げ粘る展開はあっても、連覇まではどうでしょうか。

人気になっているイスラボニータは、前走マイラーズカップルメール騎手が最高に巧く乗っての勝利。スローペースには強いものの勝ち切れないレースが続き、今回は外枠を引いたのであまり信用できません。

大阪杯から参戦のアンビシャスとステファノスは、距離短縮でもペースが忙しくならなさそうなのは好材料ですが、アンビシャスは出遅れ癖があり、後方から4角大外を回しては厳しいでしょう。ステファノスは大外枠を引いて意に沿わない距離ロスが響きそう。

最近のマイル重賞ではペースが流れた方の京都金杯の1・2着馬、エアスピネルとブラックスピネルはその後の超スローペースでのレースでも好走しており、マイル戦線での安定勢力はありますがそれほど決め手に秀でた方ではありません。明け4歳で斤量を背負いつつも結果を出しているエアスピネルは好印象ですが、東京コース向きという点ではブラックスピネルの方が上か。

5連勝中の上がり馬グレーターロンドンは前走の走りが圧巻ですが、爪の不安が出て急仕上げになっているのが大きく不安な点。順調に調整できていたら、器用さに欠ける点には目をつぶってでも本命にしたくなるような魅力はありますが、今回は厳しそう。

 

迷った挙句、注目はレッドファルクス

芝のマイル戦は未勝利戦9着以来3年半ぶりで、もちろん未勝利。スプリント路線で結果を残してきただけに、ペースが緩んで力が出せるのか不安な点はありましたが、前走1400m戦の京王杯スプリングカップにて、超スローペースをピタリ折り合い上がり最速で完勝したのを見て、ペースの点は問題なかろうと判断しました。

実績のない更なる1ハロン延長ですが、前走で折り合った点と、配合から対応可能だと見ました。出世したスウェプトオーヴァーボード産駒はスプリンターが多いですが、母方次第で芝の中距離戦を差せる馬を送り出せる種牡馬なので、父の名前で嫌われるようなら逆に『買い』。

 

レッドファルクス

ロゴタイプ

エアスピネル

ヤングマンパワーディサイファ

 

馬券はレッドファルクスロゴタイプエアスピネルのワイドボックスを本線に考えています。あとは、何か予想外の展開で上がりのかかるレースになった時用に、レッドファルクスヤングマンパワーディサイファのワイドボックスを少額。

さてどうなりますか。

 

東京優駿 予想

さていよいよ今週は日本ダービー

金曜日に降った雨が土曜日には残って、府中の芝コースは午前中は稍重発表でした。午後からは良馬場と変わりましたが、外からの差しが優勢で芝の5レースはすべて8枠の馬が勝っていました。

先週は高速馬場でしたが、この土曜日は2000mで時計が1秒以上かかるような感じで、とはいえ『時計のかかる馬場』と表現するようなレヴェルのものではありませんでした。第10レースで人気薄の逃げ馬が3着に粘ったように内ラチ沿いもそれほど荒れているようには見えなかったので、夜のうちに馬場がもっと乾けば、日曜日は前も残れる高速馬場になりそうです。

 

かなり時計の出る馬場だった今年の皐月賞は、淀みないペースになりレコード決着となりました。例年以上にマイラー資質がモノを言った印象が強く、ここの上位馬をダービーで狙えるかというと、かなり疑わしいものがあります。

掲示板に載った馬の中では4着馬クリンチャーがなかなか渋い走りを見せていて、早めの仕掛けで3~4コーナー中間で先頭に立つと、直線早々に交わされるものの最後までしっかりと走りきり4着確保という内容でした。

この馬は出走間隔が詰まるとパフォーマンスを落とすタイプと見受けられるので、この4着でダービー出走権を確保したのは大きかったと思います。適距離の掴みにくい馬ではありますが、BMSブライアンズタイムを強調した配合からベストではないにせよ2400mへの延長もこなせるのではと推測します。決め手に欠け常に展開の助けが要るような脚質ですが、稽古の様子も調子が良さそうなので、ヒモ穴で一考。

 

続いて皐月賞5着馬レイデオロ。

2歳時3戦3勝の戦績も、年が明けてからは出走がなく皐月賞がぶっつけ本番。そのためか、テンに置かれ、道中もなかなか流れに乗れず後方からの競馬になっていました。ほぼ直線だけの競馬で、ぽっかり空いた内のスペースを突いてくるもそれほど印象的な脚は使えず5着どまり。

レース内容は低調といっていいものでしたが、それでも着差着順は0秒4差5着。ここの評価が悩ましいのですが、メイチの仕上げではなく、ダービーへの叩き台としてのG1がこの成績なら、やはり世代上位の実力馬なのだろうと判断しました。

稽古の動きもずいぶんと反応が良くなったように見受けられましたし、今回も中心視します。

 

皐月賞大敗組からは、マイスタイルを再度狙ってみたいと思います。

皐月賞はペースに逆らって徐々に徐々に位置を下げる形になり、良いところなく1秒8差16着でした。スローペースだった弥生賞から一変し、消耗戦になったレースに全く対応できなかった様子で、次走につながるレースとはなりませんでした。

魅力的なのは配合面で皐月賞組では最も距離延長に対応できそうな点。もう少し筋肉がつけばもっと成績が安定するのでしょうが、現時点でもある程度のスピード能力は発揮できていますし、巡航速度の速さを武器に立ち回れるだけの器用さは持ち合わせています。ここ数年のダービーのように、イン前目の馬に有利な馬場と流れになれば一発あるかも。

 

皐月賞不出走組からは青葉賞圧勝のアドミラブル。

時計の出やすい馬場コンディションだったとはいえ、府中の芝2400mを2分23秒6で駆け抜けたのには驚かされました。同じだけ走れば皐月賞組を千切って先着してもおかしくはないと思います。

問題なのはスタートと枠順。前走でもテンに置かれて最後方からの競馬になっていましたし、キャリアを積むごとにだんだんスタートが悪くなっているのは問題でしょう。大外枠でゲート内にいる時間が短くて済むのは良いかもしれませんが、スタートが決まらないと外目の後方を進まされる危険性が高く、大一番を勝ち切るには不安な材料です。

また、直線馬群を縫うように抜け出てきたり、進路を変えて一気に加速するような器用さはこの馬には期待できず、馬券の軸には据えづらい1頭。

 

同様に、毎日杯からここへ出走のサトノアーサーも器用さに欠けて好走も大敗も考えられる馬。直線半ばまで後方でモタモタしながら後の皐月賞アルアインに0秒1差2着まで迫った毎日杯を見ると、今年の3歳世代ならばダービーでもと思わせないこともありませんが。。。

 

◎ レイデオロ

○ マイスタイル

▲ クリンチャー

☆ アドミラブル

△ サトノアーサー、スワーヴリチャード、アメリカズカップマイネルスフェーン、ベストアプローチ

 

皐月賞1、2着馬を外せばオッズはそこそこついているので、馬券はまずレイデオロからの馬連か三連複の流しと、マイルスタイルからのワイド総流しを考えています。

はてさてどうなりますか。

 

優駿牝馬 予想

さて今週はオークス

今週末の府中は晴れて気温が上がり、30度前後の暑い中のレースになりそうです。

馬場は乾いて先行馬・内有利の良馬場。ただしオークスについては、この時期の3歳牝馬に芝2400m戦ですから、まともに前半動いては後半失速は必至。全馬ゆったりと中盤まで凌ぎ、直線ヨーイドンの競馬になりそうです。トップスピードの速い馬が狙い目か。

 

注目はソウルスターリング

桜花賞では0秒1差3着に敗れましたが、そこまでの実績は世代ナンバーワンで、さらに配合面で距離延長について一番不安の少ないのがこの馬。

併せ馬から抜け出す形の稽古でも良い反応を見せていましたし、他の有力馬より先んじて馬群から割って出て、持続力のあるスピードでねじ伏せるイメージでの競馬を期待します。

トビの大きい馬ですし、昨年のアイビーステークスの走りを思い返すと、左回り・大回りの東京コースは合っています。

あとは全馬未経験の2400m戦で折り合いがどうかですが、、、これはどうにもわかりません。御するのが上手なルメール騎手ですし、単騎で見ると他の馬より不安は少ないのですが、群れで動くレースで2番枠を引いてしまったのはどうも気になります。

 

相手は桜花賞2着馬リスグラシューと、道悪に泣いた12着アドマイヤミヤビ。

これまでにリスグラシューアルテミスステークス、アドマイヤミヤビはクイーンカップと東京の重賞を制していますが、ともに上がりの速い競馬で差し切り勝ちを収めています。広い東京コースは待ち望んだ舞台ですし、外目の枠を引いて道中動きやすい位置を取れそうなのは良さそうです。

一方で距離延長と勝負どころでの反応が両馬とも戴冠へのカギになりそうで、その2点でソウルスターリングよりやや劣るのではという見立てです。

2頭の間では、距離延長の面で分があるのはリスグラシュー、勝負どころでモタつかず反応ができるのはアドマイヤミヤビの方と見ていますが、どうなりますでしょうか。

今日は軽めのスピードが楽に出る馬場で、更に団子状態で直線を迎えそうなので、アドマイヤミヤビの方を若干上に評価しています。

 

ずっと気にしているディアドラは矢車賞を快勝後、中1週でここへ。

稽古の動きも良いので買い目には入れるつもりなのですが、中1週はどうにも厳しいとは思います。

オークストライアルの2レースに出走なかったときは春は休ませるつもりのかと訝しんだのですが、関東遠征を避け、自己条件に回った矢車賞は良い競馬で楽勝。ここに来て力をグンとつけていると思います。

状態万全ならソウルスターリングを負かしにいけるぐらいの力をつけてきているとは思うのですが、押せ押せローテの中1週がどうにも。。。

 

ソウルスターリング

○ アドマイヤミヤビ

リスグラシュー

△ ディアドラ、ホウオウパフューム、フローレスマジック

レーヌミノル

 

桜花賞レーヌミノルは流石に距離面の不安が強いです。同世代牝馬で全馬バテるレースなら上位に来てもおかしくはありませんが、ソウルスターリングが人気をしていること、休み明け惨敗のホウオウパフュームに巻き返し上昇気配が感じられることから、今回は敬遠します。

はたしてどうなりますか。

 

ヴィクトリアマイル 予想

先週のNHKマイルカップはアエロリットの優勝。

時計の出る良馬場で前半46秒1-後半46秒2のペース。あまり緩まずに流れていましたが、中盤までのペースとしてはそれほど先行勢には苦しくない流れだったでしょうか。

雁行のような形で先頭争いをしていたボンセルヴィーソ、トラストとアエロリットの中から、直線で馬場中央に持ち出したアエロリットがまず抜け出し、中団から4コーナーでマクリ気味に進出してきたリエノテソーロが大外から猛追。リエノテソーロの脚は馬体を併せるかという勢いでしたが、残り150mぐらいで脚が鈍り始めて0秒2差2着まで。

内ラチ沿いで粘っていたボンセルヴィーソが勝ち馬から0秒6差の3着。

終わってみればアエロリットの完勝といった内容でした。時計の出やすい馬場ではありましたが、勝ち時計1分32秒3は優秀でしょう。

桜花賞では後方からの競馬になって5着まででしたが、今回は先行しての時計勝負でなかなか強い競馬でした。外枠からの発走でコーナーを回った位置も外目。距離のロスはありましたが、他馬から離して気分よく先行させたのが良かったのでしょうか。

これで2月のクイーンカップのレース価値が更にはっきりしたと思いますが、そうなるとその勝ち馬アドマイヤミヤビも世代最上位の力量馬と言えるでしょう。来週のオークス、距離条件はアドマイヤミヤビとはちょっと合わないのでは、と思っていますがどうなりますか。

狙っていたモンドキャンノは1秒0差9着。逃げ馬の直後の内ラチ沿い追走で、まずまず流れに乗れていたと見えていたのですが、直線に入って抜け出す脚がありませんでした。3歳春になって、もうマイル戦はこの馬には長くなってきているのかもしれません。

タイセイスターリーは出足がつかず後方ママ。ガンサリュートは勝ち馬の後ろをついてゆくように4コーナー大外を進出してきましたが、もうひと押しが効かず殿負け。馬券はまったく惜しくないハズレでした。

 

さて今週はヴィクトリアマイル

土曜日の東京はかなり雨が降りました。日曜日は雨も上がって徐々に乾いてゆくとは思いますが、良までは回復せず道悪でのレースになるのでは。

前売りオッズでは、前走道悪で強い勝ち方をしたミッキークイーンが抜けた人気。去年の2着馬でもありますし、馬場の回復具合によらずともこのまま人気を集めてゆくだろうと思います。

 

ミッキークイーンは昨年は未勝利に終わりましたが、それでも有馬記念5着など現役牝馬ではトップクラスの力を見せてきました。東京コースではオークス勝ちがありますが、1600mでは未勝利。マイル戦への対応を問われたのが前走阪神牝馬ステークスだったのですが、これを完勝し、今回へ向けての課題をクリアしてきました。

その前走が道悪ということもあり反動を危惧していたのですが、在厩調整でじっくり磨き上げられて馬体の細化もなさそうです。

枠順も11番枠でまずまず悪くないところだと思いますし、これを中心視します。

 

今回は相手選びが難しい。

内枠にジュールポレールソルヴェイグと、それぞれ中距離馬寄り・スプリンター寄りの先行馬がいますが、どちらも逃げたいタイプでなく主戦場でないマイル戦で積極策を採るとは予想しづらいです。

スマートレイアーはかつて東京新聞杯で逃げ切り勝ちをしていますが、近走は中距離路線を走っており、稽古の様子を見ても今回ポンと出てハナを切る様な調整には見えませんでした。去年乱ペースに巻き込まれながらも先行して4着だったのが印象的で、武豊騎手にヤネが戻って怖い1頭なのですが、ちょっと今回は忙しいのではないかという見立てです。休み明けでここを叩き台に、買うなら宝塚記念か?というイメージです。

レッツゴードンキ高松宮記念2着からの続戦。内枠から出て脚を溜めながらの競馬でスプリント路線で結果を出してきましたが、今回は外枠のマイル戦。道悪は上手ですから息を入れながら先行できれば面白そうですが、スタートが巧くないので狙いづらいです。重馬場でも、乾いて良馬場でも、今回後方一気は厳しいと思います。

ルージュバックは東京の1800m戦がベスト。馬群を割ってこれないので後方で脚を溜め、大外ぶん回しての競馬になると思いますが、これも厳しそう。中団前目の追走だと前走金鯱賞のような脚を余す結果になりそうでこれも狙いにくいです。

クイーンズリングはスローペースからの決め手比べで反応良く加速できる長所がありますが、牝馬限定戦とはいえマイル戦ではこの馬に流れが向くほどにはペースが落ちないのではと見ています。

 

今回はミッキークイーン単勝狙いにしたいですが、思った以上に配当がつかなさそうです。あまり勝負したいレースではありませんね。。。

 

ミッキークイーン

スマートレイアー

▲ オートクレール

 

オートクレールはまだ準オープンクラスで、1000万条件の勝ち方もレヴェルは高くなかったのですが、準オープンでの3戦で既に2連対しています(ただし両方とも軽ハンデ)。特に昇級初戦の東京マイル戦・節分ステークスでは粘り強く伸びてグレーターロンドンを相手に0秒2差2着(斤量差は4キロ)。信頼度は低いですが、4コーナー2番手ぐらいで回ってきて粘りとおすイメージで、一発あるならこの馬かなと。

馬券はミッキークイーンスマートレイアー馬連を中心に、オートクレールの複勝などを考えています。スマートレイアーは押し出されての2番手評価なので、大きくは狙わず金額は控えめで。

さてどうなりますか。

 

NHKマイルカップ 予想

先週の春の天皇賞キタサンブラックが優勝。

ディープインパクトが圧勝した2006年のレコードタイムを0秒9更新するレコード決着でした。

確かに速い時計の出る馬場でしたが、勝利の内容は濃いものでした。

ヤマカツライデンがハナを飛ばしてゆく展開で、キタサンブラックは離れた2番手からの競馬。後続に徹底マークをされながらも2周目坂上から動いて自らヤマカツライデンを捕まえにゆき、4コーナー先頭からリードを保っての勝利。強さが際立っていました。

レース前にはこのような早めのスパートで勝ち切るのは難しいのでは、と考えていましたが、驚異的なスピード能力で押し切ってしまいました。こちらの予想を遥かに越えていました。

キタサンブラックから0秒2~3差でゴールした2~4着馬、シュヴァルグランサトノダイヤモンドアドマイヤデウスもまったく悪くない競馬をしていたのですが、マークした相手を負かしにいったのに並ぶこともできなかったのですから、今回は完敗と言えるでしょう。もちろん、距離やコースの適性の要素はあるので、別の条件なら逆転も、、、というのは考えていますが。

中でも梅田厩舎に転厩後、位置を取りに行く競馬でまずまず好走しているアドマイヤデウスは、━━━もう6歳ではありますが━━まだG1を狙える可能性を感じました。岩田騎手がレース後言っていたように下り坂が巧くないのでレース選択は難しそうではありますが、次走以降も注目してゆこうと思います。

 

それから先週は香港で、ネオリアリズムクイーンエリザベス2世カップを優勝しました。

テンからかなり遅い流れになり、8頭立ての6番手と後方からの競馬になったネオリアリズムでしたが、3コーナー手前、残り1000m以上ある地点から一気に先頭へ。上がりの競馬ではなく、後半1000mの持続力勝負に持ち込んでの押し切り勝ちでした。

”マジックマン”モレイラ騎手の大胆な判断での見事な勝利。2度目の香港遠征で調整が巧くいったこともあったでしょうが、このモレイラ騎手の勝負勘の凄さがとにかく印象的でした。

 

さて今週はNHKマイルカップ

今週の東京の芝コースは気温も上がり、芝がよく生えて路面も掘れていない良好な具合。速い時計が出ていますし、直線入り口である程度の位置にいないと上がりを駆使しても届かない状態になっています。

ニュージーランドトロフィーの時の、力の要る中山芝コースとは全く異なるコース設定になり、(例年のことではありますが)トライアルレースがステップレースとしては参考にならなさそうです。

今のところ1番人気は牝馬のカラクレナイ。前走ニュージーランドトロフィー組や、フタ桁着順の前走皐月賞組よりも、この馬やアエロリットのような桜花賞掲示板組が人気になっています。ただ、桜花賞の時の阪神コースは時計のかかる馬場。この掲示板に乗った馬をそうは重くは扱いづらい。。。

 

注目は最内枠に入ったモンドキャンノ

今回ハイペースで引っ張るような逃げ馬は見当たりませんが、馬場を考えると前半の入りはそうは遅くはならないと思います。

モンドキャンノは前進気勢が強く、引っ掛かったりする心配がありますが、この手の馬に相性の良いルメール騎手に鞍上が戻るのは大きなプラスですし、無理なく前に馬を置ける枠順も好材料でしょう。

稽古でも周りに馬がいる状態での走りを重点的に学ばせている感がありますし、体調自体も前走時よりずっと良いように見えます。

 

他では前走の敗戦から中間思い切って立て直してきた感のある2頭、タイセイスターリーとガンサリュート

タイセイスターリーは集中力を欠きやすいところがあるようですが、シャドーロール装着の効果が出れば面白い。巡航スピードはここでも上位でしょう。

 

ガンサリュート新馬デビュー戦でペルシアンナイト(のちに皐月賞2着)、2戦目でリスグラシュー(のちに阪神ジュベナイルフィリーズ桜花賞2着)、3戦目でカデナ(のちに重賞2勝)、前走はアルアイン(のちの皐月賞馬)と、この世代のトップクラスの馬に負かされて、G1だとまだ力が足りなさそうではあります。ただ、中間このレースを目標に強い稽古をこなしてきたにも関わらず馬体重がそれほど減っていないので、春になっての成長に期待して買ってみます。

前走は、スローの流れを後方外々を追走して直線一気に賭けるという、この馬に合わない戦法での大敗だったので度外視していますし、池添騎手に鞍上が変わるのも面白い。未勝利勝ちの時のように、前々で流れに乗りながら巡航速度の良さを活かして欲しいところ。

 

モンドキャンノ

○ タイセイスターリー

▲ ガンサリュート

 

馬券は3頭の複勝狙い。馬連で嵌まれば好配当でしょうが、今回のメンバーだと何が上位に食い込んできてもおかしくないと思われるので、あまり張り込まずに予算控えめで考えています。

それではどうなりますか。

 

天皇賞・春 予想

先々週の皐月賞アルアインが勝利。

前日土曜日に吹いていた強風が止んだのにもかかわらず、予想に反して速い時計が出た中山の芝コース。目土を入れて路面のデコボコをならしたのに加え、芝を短く刈った影響でかなりの高速馬場になっていました。(芝はもうちょっと伸びるだろうという予測だったのかも)

アルアインの勝ち時計は1分57秒8の皐月賞レコード。予想していた時計より1秒以上速いものでした。

アルアインは前走の毎日杯が良い勝ち方だったのですが、距離延長がプラスになるとは思えず、かといってマイルのG1レヴェルだと中盤ペースが緩まないと好走できなさそうな、1800m向きのマイラーという見立てでした。3歳春時点にしては高いスピード能力があるものの、買いどころが難しいなあ、という印象。

今回の皐月賞は前後半が59秒0-58秒8の配分。まずまず流れた上に、中盤ラップがハロン12秒台に緩んで、ラスト4ハロンが連続11秒台という構成でした。急流の中でいったん緩んだこの流れがまずアルアインには向いたのでしょう。

加えてこの日は内有利の馬場で、外を回した差し馬はほとんど上位に食い込めずにいたのもアルアインには好条件。残り180mぐらいから相手は内から伸びてきたペルシアンナイト1頭となり、なんとかクビ差(タイム差なし)凌いでの勝利となりました。ゴール前では外へヨレてペルシアンナイトから離れていったので、やはり2000m戦は少々長いという印象を持ちましたが。

ペルシアンナイトは、デムーロ騎手がかなり巧く乗って、有利な内ラチ沿いをスルスル伸びてきましたがタイム差なしの2着まで。

先行していた人気薄のダンビュライトとクリンチャーが外の差し馬を寄せ付けずに3,4着。馬群の中から突っ込んできたレイデオロが5着。

まとめてみると、出走メンバーのレヴェルは高くなかったものの、マイラー寄りの適性と先行力が求められた展開で、スピード能力と実戦経験と完成度を持つアルアインがぴたり嵌まったのだと思います。このレースの上位馬がダービーの主役になるかというとちょっと疑問ですが、自分向きのレースできっちり勝った勝ち馬は決して弱くない。

一歩進んでダービーを考えると、アルアインにとってはこれ以上の距離延長は不安で、かなりの好騎乗ながら2着どまりだったペルシアンナイトも上積みは期待しづらい、、、となると、今回大敗した馬の中からの巻き返しがあるような気もします。

 

さて今週は春の天皇賞

馬券の売り上げでは有馬記念の1・2着馬、サトノダイヤモンドキタサンブラックの再戦といった人気です。

淀の芝コースは昨日短時間だけ雨が降りましたが、おそらく良馬場での天皇賞になるでしょう。

 

明け4歳になり、有馬記念で2キロあったキタサンブラックとの斤量差がなくなったサトノダイヤモンドですが、前走の阪神大賞典は圧巻の内容でした。淀みのないペースを中団待機から差し切って3000mを3分2秒6。

本来は中距離タイプの馬ながら、折り合いのつく自在性と決め手の鋭さで菊花賞を快勝したサトノダイヤモンドですが、ここに来て巡航速度にも磨きがかかったようで、この時計には一目置かざるを得ません。

今回は初の58キロを背負っての一戦になりますが、馬格もあり、芝の整った良馬場条件ならまずはこれに注目。

 

馬格がある馬と言えば、キタサンブラックはそれ以上のものがあります。

今回もまた3番枠と内枠を引き、ハナでも番手でも選べる有利な並びとなりました。

下り坂が上手なこの馬にとっては、2週目坂上からスパートしてゴールまで雪崩れ込むのが京都の勝ちパターンになりそうですが、菊花賞が行われる3000m戦と比べると、天皇賞の3200m戦はその作戦が嵌まりにくいコース。200mの差ですが、3200mコースで坂上スパートだと最後に脚が上がってしまいがちになります。

盾男・武豊騎手ならばそのあたりは熟知しているでしょうから何か策を練ってきそうですが、キタサンブラックにとっても3200mは長すぎるコース設定。自分の型を変えて臨んだところで、更に成長したサトノダイヤモンドに勝るのかと考えると、あまり勝ち筋は見えません。

また、今年は大阪杯がG1に昇格してそちらに向けて仕上げたため、直前の稽古が軽めだったのも気になるところ。質量ともに猛稽古を積んでいた馬だけに、推測すると前走の疲労が抜けるのに手間取ったか。

 

今回はサトノダイヤモンドを中心に馬券を買ってみようと思います。

相手は、阪神大賞典サトノダイヤモンドから0秒2差だったシュヴァルグランと、外枠は気になりますが菊花賞2着・ジャパンカップ6着(上がり最速)の明け4歳馬レインボーライン

転厩初戦で復調気配を見せたアドマイヤデウスもこの低い人気なら面白い。

8歳にしてG1は初挑戦となるラブラドライトは長距離戦で先行して渋とい馬で穴で一考。

一方で、まだ復調できていないディーマジェスティと、G1で通用するまでには成長していないと見たシャケトラの両4歳馬は今回は軽視で。

 

サトノダイヤモンド

シュヴァルグラン

レインボーライン

アドマイヤデウスラブラドライトタマモベストプレイ(下り坂巧い)

 

馬券はサトノダイヤモンドからシュヴァルグランレインボーラインへの馬連馬単を中心に、人気薄へのワイドを買おうと考えています。

さてどうなりますか。