桜花賞 予想

先週の大阪杯はスワーヴリチャードが優勝。

ヤマカツライデンの先導、ダンビュライトの2番手で進んだ前半は1000m61秒1という超のつくスローペース。この2頭の鞍上はガッチリ手綱を抑えており、速い上がりの出せる馬場で速い上がりに不安のある馬が上がり勝負に持ち込んでいるという、やや理解しにくい展開になりました。

戦前予想では外枠が不利になると思っていたスワーヴリチャードですが、逆に外枠を利して向こう場面でマクリに出て、3コーナーで先頭へ。一気に主導権を奪うと4ハロンの上がり勝負に持ち込んでゴールまで押し切りました。レースの上がりは3ハロン34秒1、4ハロン45秒3。デムーロ騎手の腕でもぎ取った初G1タイトルになりました。

3・4コーナーを中団内目でまわったペルシアンナイトとアルアインが2、3着。

サトノダイヤモンドはスローペースの内枠で包まれ、大幅に位置取りを下げてから大外を回さざるを得なくなり、何もできずに1秒0差7着完敗。

シュヴァルグランはまずまずスタートを決めるも折り合いを欠き、リズムの悪い走りに。こちらも位置取りを下げながら外々を回り、直線は早々に脚をなくして1秒5差13着。特に見るべきところもなし。

今回はデムーロ騎手の一人勝ち。着順が悪かった馬もこの1戦で見限るようなレースではなかったと思います。

馬券はハズレ。複勝を持っていたヤマカツエースは4着でしたがあまり惜しくない4着、ただ復調気配は見せました。

 

さて今週は桜花賞

阪神の芝コースは先週に引き続き速い時計の出るコンディションで、土曜日には一時雨が降りましたが日曜日は晴れて良馬場になりそうです。

 

昨年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズでは1着ラッキーライラック、2着リリーノーブル、3着マウレアで決まりました。年が明け、最重要ステップレースのチューリップ賞では1着ラッキーライラック、2着マウレア、3着リリーノーブルとまたもこの3頭での決着。クイーンカップでマウレアに勝ったテトラドラクマが不在のここは、この3頭が中心のレースになりそうです。

 

注目はラッキーライラック

巡航速度が速く、仕掛けの反応も良く、終いの決め手もあるという、3歳春での完成度では一歩抜け出ている感のある馬です。

昨年よりも少し体が大きくなり、走りもさらに安定してきました。稽古も動いていますし状態も良さそう。

不安があるとすれば最内枠を引いたことですが、ゲートの出の悪い馬ではありませんし、先行力もあるので、そう大きなマイナスにはならないのでは。

 

続いてリリーノーブル。

チューリップ賞ではラッキーライラックを追いかける形になって0秒4離される結果になりましたが、当時は休み明けで仕上がり一息でした。中間稽古を積んで状態は上がっていますし、体も少し逞しくなってきているのは魅力的。

今回はラッキーライラックよりも早め、それも阪神ジュベナイルフィリーズ時よりももう少し早めにリードを奪えれば、逆転も。

 

マウレアは上記2頭と違い、年明け3戦目。

稽古はしっかり積めており、まだ上積みはありそうですが、昨年から気にしていた体の小ささはあいかわらず。姉のアユサンに続く姉妹制覇には展開の助けが要りそうです。

 

他で気になるのはアンコールプリュ。

こちらも体は小さいのですが、決め手比べならラッキーライラックと遜色ない末脚の持ち主。前走のフィリーズレビューでは、位置取り悪いところから素晴らしい追い上げで2着でした。

前走の1400m戦から距離延長の形になりますが、マイル戦の方が向いていそうで、さらにもっと距離があっても対応できる馬。ここで好走して、オークスの出走権利を是非獲って欲しいところ。

 

オークスの出走権利ということならば、レッドサクヤ・ハーレムラインあたりが獲れれば面白そうです。両馬とも、上がりのかかる流れになれば今回複勝圏食い込みがあるかも。

 

◎ ラッキーライラック

○ リリーノーブル

▲ アンコールプリュ

△ マウレア

注 レッドサクヤ、ハーレムライン

 

馬券はラッキーライラックを軸に三連複などを考えています。

ではどうなりますか。

 

大阪杯 予想

ドバイミーティング中継が終わった後に書いています。今年の日本馬は勝ち鞍なし。そこそこ戦えているのですが、あまり興奮することもなく、淡々と終わってしまった印象。

あとメイダンのダートコースが滅茶苦茶高速馬場になっていて吃驚しましたね。

 

先週の高松宮記念はファインニードルが優勝。

予想時点では土曜日よりも馬場が乾いて1分7秒台の決着を見込んでいたのですが、思った以上に渋った馬場のままでレースを迎えて、結果勝ち時計は1分8秒5。

内枠からセイウンコウセイがスタートを決めてハナへ立ったのですが、ダイアナヘイローが外からこれに絡んで、予想以上にハイペースの前半になってしまいました。リエノテソーロとネロが2列目から前をつっつく形で直線に向かいましたが、前半から消耗戦で先行勢には苦しい展開に。

3列目にいた3頭のうち、レッツゴードンキが内をついて先頭へ。残りの2頭、ファインニードルとナックビーナスが外から併せ馬の形で強襲。最後はファインニードルがレッツゴードンキを交わしたところが決勝線に。中団以降からは、上がりの足が削がれる馬場で伸びきれない馬が多く、ダンスディレクターの4着がやっと(この馬の4コーナーの加速は良かったですね)。レッドファルクスはこの馬にしては珍しく進路が塞がる競馬になり、0秒4差8着まで。

馬場も展開も予想していたのとはだいぶ違っていて、馬券もかすりもしませんでした。

ファインニードルは上がりの速い流れで苦しくなるとみていましたが、逆に上がりがかかる流れが向きました。もうちょっと楽に抜け出すこともできたのではという疑問もありますが、中京の長い直線を考慮して仕掛けを遅らせたのかもしれません。意外な馬が勝ったわけではなかったのですが、勝ち方やタイムの面であまり良い印象は受けませんでした。

 

さて今週は大阪杯

美浦トレセンが霧に包まれ、追い切りの様子がわからなくなった関東馬が何頭もいました。ウインブライトやミッキースワローの様子は見ておきたかったのですが。。。

週末は晴れて、阪神の芝コースはまずまず速い時計の出る馬場になっているようです。

人気は割れており、サトノダイヤモンドアルアインシュヴァルグランといったG1ホースに、金鯱賞を鮮やかに勝ったスワーヴリチャードあたりが加わって上位人気を形成しています。

 

重賞3勝で去年のダービー2着馬スワーヴリチャードは、スローペースを好位で折り合い、直線で抜け出すのが勝ちパターン。ですが、反応よく一気に抜け出すのは意外と不得手で、直線が広くて長い東京・中京で力を発揮する馬です。

体に芯が入って序盤からスピードに乗れるようになったので、G1タイトルを獲ってもおかしくないところまでは来ていると思いますが、内回りの阪神コースで、しかも今回多頭数の外枠に当たってしまったのがどうなりますか。

 

凱旋門賞遠征から半年休んで、復帰戦金鯱賞が3着止まりだったサトノダイヤモンドは、一叩きされての上積みはありそうです。

阪神コースとの相性も良く、好枠を引いた今回は久々の勝利のチャンスではありますが、ルメール騎手のドバイ遠征の為、ヤネが替わったのがやや不安なところ。今回鞍上の戸崎騎手はどこか怪我を抱えているんじゃないかと思うぐらい最近乗れていないので(特にダート戦だと終い追い切れない印象)、直線叩き合いになったら先着するイメージが湧きません。

 

乗り替わりと言えば、昨年のジャパンカップ勝ち馬シュヴァルグランも三浦騎手との初コンビ。

三浦騎手は大怪我から昨年夏に復帰後、以前よりも終いしっかり追えるようになったと思います。シュヴァルグランの次走はボウマン騎手に戻して天皇賞との予定なので、三浦騎手との組み合わせは今回のみになりそうですが、好枠からゲートを出てポンと好位を取れれば、かなりやれると見ています。

休み明けになりますが稽古も動けており、この馬には注目。

 

皐月賞アルアインは3歳夏以降の伸び幅が小さいように思えるので、今回は軽視。

 

昨年のこのレースで好内容も外枠に祟られて3着止まりだったヤマカツエースは、今回は内枠に。

その後はあまり良いレースはできていませんが、体が絞れてくれば一変できるだけの力はあるはず。一発あるならこの馬かなと。

 

シュヴァルグラン

サトノダイヤモンド

ヤマカツエース

△ マサハヤドリーム

注 スワーヴリチャード

 

馬券はワイドボックスを中心に馬連を少々と考えています。ヤマカツエース複勝あたりもオッズ次第で。

さてどうなりますか。

 

高松宮記念 予想

今年はドバイミーティングと日程が重ならない高松宮記念

 

高松宮記念と同じコースで行われた土曜日の岡崎特別は、勝ち時計1分9秒7の決着。勝ったメイショウカリン、2着のブラッククローバーはともに1000万条件では上位の力量馬だと思うので、稍重馬場でのこの時計はかなり時計がかかっていると感じます。

昨年の岡崎特別が1分8秒7の決着、馬場が悪化した翌日の高松宮記念が同じ1分8秒7の決着でしたので、今日の中京芝コースはちょうど昨年の高松宮記念時ぐらいの時計のかかり具合だったと推測しています。日曜日は晴天予想で気温も上がりそうなので、馬場はグッと良化しそうですが、それでも一昨年のレコード決着の時のような水準には遠く及ばないのでは。

1分7秒台後半の決着と予想します。

 

今年は世代交代の巡り会わせで先行勢の層がやや薄く、ネロか最内枠のセイウンコウセイのどちらかがペースを作りそうなメンバー構成。セイウンコウセイにしても是が非でもハナを主張したいタイプではないので、先行勢がやりあって激流になる可能性は低そうです。

 

そのネロは稽古の動きが抜群に良く見えました。

週中の栗東トレセンは天気が悪くかなり時計のかかる坂路コースでしたが、そこで他馬を4秒近く離す抜けた一番時計を叩き出しました。

今回のメンバーなら12番枠からでも先行できそうで、巧く息を入れられれば昨年の京阪杯のようにしぶとい脚が使えるはず。

 

昨年の勝ち馬セイウンコウセイは、その後成績が振るいませんでしたが前走がなかなかの好内容で復調気配。そのシルクロードステークスはトップハンデ58キロを背負い、逃げての2着でした。定量で得意の左回りなら復権期待。

 

昨年は3着だったレッドファルクスは、香港帰りだった前回とは違い、順調な調整ぶりで調子も良さそうです。

こちらも前哨戦(阪急杯)は他馬より2キロ背負っての3着好走。ヤネがデムーロ騎手に戻り、得意の左回りコース、6番枠も絶好で条件は揃ったように思います。

 

レッドファルクス

○ ネロ

▲ セイウンコウセイ

レッツゴードンキ、リエノテソーロ、レーヌミノル

 

1分8秒台での決着なら先行2騎に有利になりそうですが、馬場がもう少し良化すると見てレッドファルクスを中心視します。

馬券はレッドファルクス・ネロ・セイウンコウセイのワイドボックスを中心に、レッドファルクス絡みを厚めに考えています。

ではどうなりますか。

フェブラリーステークス 予想

中央競馬の今年最初のG1レース、フェブラリーステークス

コパノリッキーは引退しましたが、アウォーディーサウンドトゥルーベストウォーリアインカンテーションという強い8歳世代は健在。昨年のダートチャンピオンのゴールドドリーム、オープン昇級後6戦6連対のテイエムジンソクと、なかなか好メンバーが揃いました。

 

府中のダートコースは乾いて時計がかかるようになってきています。先行馬は揃っていますが、例年よりは勝ち時計は遅めになりそうです。

 

前走は逃げてペースを作り、レースを支配して完勝したテイエムジンソクですが、今回は初コース・初距離の一戦になります。

芝部分からスタートする府中のダート1600m戦は、序盤の加速の巧みさで有利に立ちたいこの馬にとっては、あまり良い条件とは思えません。マイルの距離自体は問題なさそうですが、序盤に揉まれる形になった上で忙しい流れになったらかなり苦しくなるでしょう。また内枠の先行馬に先を譲ると、序盤ハイペース・中盤緩んで・上がり勝負の流れが考えられ、差しに回って速い上がりの使えないこの馬には向かないでしょう。ある程度目標にされる立場ですし、もう少し軽い馬場だったなら強引に行っても足りるかもしれませんが、今回は難しいのでは。

 

チャンピオンズカップでの上がり勝負を制したゴールドドリームは、昨年同様フェブラリーステークスへの直行ローテーションを選択してきました。

目標は次のドバイワールドカップとのことなので今回は余裕を残しての調整のはずだったのですが、今週の追い切りは栗東坂路49秒8と凄い時計を出してきました。十二分に戦える状態になっていそうです。

相変わらずスタートに不安の残る馬でアタマからは買いにくいのですが、府中のマイル戦には実績がありますし、勝ち馬候補の1頭。

 

唯一の4歳馬サンライズノヴァは、根岸ステークスで賞金を積んで出走枠へ滑り込んできました。

こちらもスタートに不安があり、速い上がりが使え、府中に実績がある点でゴールドドリームと似たところがありますが、追い出されてすぐに加速できないところはチャンピオンに大きく劣る点です。

今回大外枠を引いたのは好材料。馬込みで包まれると抜け出すのに苦労しそうですが、この枠ならスムーズな競馬ができるのでは。

 

他で注目はインカンテーション

昨年のこのレースは13着でしたがその後は復調。ようやく骨折前の調子に戻ってきたように思います。前走はコパノリッキーに主導権を奪われての大敗でしたが、折り合いを欠いていたように見えたので、力が落ちての敗戦ではないととらえています。

稽古の雰囲気もとても良く、8歳勢ではこの馬が一番面白そうです。

ゴールドドリームコパノリッキーより隙の多い戦型ですし、3年前のフェブラリーステークスぐらい走れれば戴冠まであるかも。

 

インカンテーション

ゴールドドリーム

サンライズノヴァ

△ メイショウスミトモ、ベストウォーリアアウォーディー、ララベル

 

馬券はインカンテーション軸の三連複流しなどを考えています。配当もそこそこつくので馬連かワイドも買い足す方向で。

はたしてどうなりますか。

 

2017年度 私的年度代表馬

例年と同様に、選考対象は2017年中に国内で1走以上した馬です。

 

年度代表馬 オジュウチョウサン(4戦4勝 中山大障害中山グランドジャンプ)

 

今年は無敗、さらに昨年春の中山グランドジャンプから8連勝中。歴史に名を残すジャンパーになりました。来年は中山グランドジャンプを勝てばカラジに並ぶ3連覇。中山グランドジャンプが春の中山大障害だった時代にバローネターフはこれを5勝しましたが、オジュウチョウサンも形の上ではこれに並ぶことになります。アップトゥデイトほか好敵手たちの敢闘もあり、来年への期待もコミで、今年のいの一番はこの馬に。

 

殊勲賞 キタサンブラック(6戦4勝 天皇賞・春天皇賞・秋有馬記念大阪杯)

 

馬主の露出もあって競馬界の話題の中心にいたこの馬は、今年限りで引退。生粋の逃げ馬という感じでもなく、強烈な末脚を武器にしていた訳でもありませんでしたが、巡航速度の速さと操縦性の高さで、毎度毎度他馬を翻弄し続けました。あと忘れてはいけないのはその頑健さ。普段から厳しい稽古をこなし、大きな怪我もなく3年間20戦を走り切りました。ドロドロの悪路になった秋の天皇賞も勝ち、その後も崩れませんでしたね。

種牡馬に転身して、この頑健さを継いだ子供をどれだけ出してくるのでしょうか。楽しみ。

 

敢闘賞 レッドファルクス(5戦1勝 スプリンターズステークス)

 

スプリンターズステークスを連覇。加えて今年はマイルG1にも挑戦し、安田記念は0秒1差3着の惜敗。父のスウェプトオーヴァーボードは今年亡くなってしまいましたが、その後継種牡馬候補として、スピード能力に幅があるところを証明してみせました。G2ではありましたが、京王杯の勝ちっぷりも良かった。

 

技能賞 ヴィブロス (4戦1勝 ドバイターフ)

 

今年は名繁殖牝馬ハルーワスウィートの名声がまた一段と高まった年になりましたが、その産駒でジャパンカップシュヴァルグランよりもより印象的だったのがドバイターフヴィブロス。 後方最内からスピードに乗ったまま外に持ち出したモレイラ騎手の手綱さばきも見事だったし、それに応えて大外から差し切ったヴィブロスの脚力も素晴らしかった。帰国後の2戦はリズムを崩したような走りで連敗しましたが、また来年もドバイ遠征を予定しているとのことで、なんとか調子を戻して欲しいですね。

 

ここ6年種牡馬リーディングは1位ディープインパクト、2位キングカメハメハという順で上位が固定されてきましたが、最近の若駒の血統表を見ていると繁殖牝馬側の世代交代が進んでこの2大種牡馬との世代の乖離が顕著になってきていたように感じています(来年ディープインパクトは16歳、キングカメハメハは17歳)。来年この牙城がすぐに崩れるかどうかはわかりませんが、ファーストクロップでいきなり中央30勝を挙げたロードカナロアなどが絡んで、血統勢力図が大きく変わるかもしれません。

ということで来年期待する馬は、まずはロードカナロア産駒のステルヴィオ

3歳シーズンは順調に走れなかったものの、しっかり勝ち星を積み上げてきた堀厩舎の2頭、ヘリファルテとフォギーナイトは先々重賞でもやれそうで楽しみですね。

 

 

それではよいお年を。

ホープフルステークス 回顧

木曜日のホープフルステークスはタイムフライヤーの優勝。

2分1秒4の勝ちタイムはだいたい予想通りの決着になりましたが、前半1000m通過タイム59秒6は予想よりやや速めになっていました。

3コーナー過ぎから先行勢の脚色が鈍り始め、それほど縦長にならずに流れていた馬群が更に密集すると、外をマクっていったのがルーカスとジャンダルム。早々にルーカスを競り落としたジャンダルムが先頭へ立ちますが、更に外からタイムフライヤーが一気の脚でクビほど前に出、2頭並走からタイムフライヤーが更に突き放したところがゴール。

ジャンダルムは0秒2差2着。タイムフライヤーの通ったコースを追いかけてきたステイフーリッシュがジャンダルムと同タイムの3着。まず目標にされてしまったルーカスは1秒0差6着でした。

 

スタートして最初の直線でハナを叩いたトラインがフラフラと外へ逃げるように進路をとったあおりで、サンリヴァル・ジュンヴァルロら先行勢がムキになってしまったように見えました。前半は確かにやや速めに流れましたが、この程度のラップならサンリヴァル(0秒6差4着)以下もうちょっと先行勢に頑張って欲しかったところですが、キャリアの浅い2歳馬の脆いところが表れてしまったのかもしれません。

ジャンダルムはまずまずスタートを決めましたが、意図的に下げた形でルーカスの後ろの中団後方の位置取り。少々行き脚が悪かったタイムフライヤーは更に後ろの馬群最後方(もう1頭大きく離れた後方にワークアンドラブがいました)。前が止まる流れになったので、結果的にはこの位置取りが正解だったと思います。

ジャンダルムの武豊騎手は自分から勝ちに動いて、仕掛け処も進路取りも良かったと思いますが、自身が通ったコースをタイムフライヤーに使われてしまったのが痛かったですね。3~4コーナーで先行馬が下がってきて馬群がゴチャついていたのに、勝ち馬の先導旗持ち役になってしまった。ただ、2000mまでの距離対応には目処が立ちました。来春は皐月賞まではクラシック路線でも期待。

タイムフライヤーは適度に荒れた馬場で、上がりがかかる流れになって末脚が活きました。母の全兄タイムパラドックスのイメージ通り、体力勝負になると強いですね。こちらは重厚さが感じられる血統で、高速馬場への対応がカギになりそうですが、そこで時計をグンと縮められるようなら、皐月賞でもダービーでも有力候補になりそうです。

 

ルーカス・フラットレーは読み通り、もう少し馬体に成長が欲しかったですね。ルーカスには加えて精神面でも落ち着きが欲しい。

ジュンヴァルロは負ける時はこんなものかも。負けた時の着順・着差を気にすると穴馬券を獲り逃がしてしまうようなタイプに思います。

 

馬券は馬連本線と抑えで買っていたワイドが的中。今年の2歳G1の3戦はどれも◎と○の組み合わせで、まずまず予想が巧くいきました。

 

ホープフルステークス 予想

今年から12月28日も中央競馬の開催が行われるようになって、週半ば、仕事納めもまだまだ先なのにこれを書くのはなかなかしんどい。。。

 

先日の有馬記念キタサンブラックが優勝、引退レースを勝利で飾りました。

ジャパンカップで負かされたシュヴァルグランへの対抗策だったのでしょうか、キタサンブラック武豊騎手の取った戦術はスローペースからの上がり勝負でした。序盤こそ先手を奪ってそこそこのラップを刻んでいきましたが、中盤グッとペースを緩めて後続を停滞させ、4コーナーからの追い出しで勝負を決めてしまいました。

鈴をつけに行ったはずのシャケトラ=福永騎手が番手でがっちり壁を作るような格好になって、さらに舞台がコーナーを回り続ける中山2500mとなると、他の馬は全く動かない・動けない状況に陥り、キタサンブラックにとっては極めて楽な展開。

勝利を求められたレースで結果を出した勝ち馬は賞賛されるべきでしょうが、レース自体は低調と感じました。

トップスピードをあまり維持できないものの、一気の加速ができて登坂も苦にしないクイーンズリングが内を掬って2着。枠順の利もありましたが、レース展開がこの馬に向きました。

逆に長く良い脚を使ってタイトルを獲ってきたシュヴァルグランは、この展開で持ち味を活かせず3着。もっとも、直線左右から挟まれる大きな不利があった上での3着で、力のあるところは見せられたように思います。

ヤマカツエースは0秒8差10着。

序盤から2列目のインのポジションを獲れていたのですが、前のキタサンブラック・隣のシャケトラが壁になって道中は全く仕掛けられず、不得手な直線の瞬発力比べで他馬に後れを取り、、、というレースでこの馬の良さは出せていませんでしたね。

 

さて今日は、今年からG1に昇格したホープフルステークス

木曜日のレースということで、各馬は有馬記念当日の日曜日の追い切りに。

右回りG1の追い切りなのに栗東ウッドコースが左回り設定になっていたり、調教映像が撮れていなかったりして、稽古の動きを参考に馬券を組み立てるのがなかなか難儀なことになっています。

稽古といえば、人気の一角ルーカスが日曜の追い切り中に放馬してしまうアクシデント。映像を見ると、何か気に入らなかったのか馬の方から乗り手を振り落としにいったように見え、特に故障があるようには見えませんでした。厩舎サイドも馬体におかしいところはないとの判断で出走を決めたようですが、我の強そうな馬でテン乗りは難しそうですね。

 

中山の芝コースは暮れの開催ということで徐々に荒れ始めてきてはいますが、まずまず時計の出るコンディション。距離経験のない馬も多く、良馬場で2分1秒台の決着を予想しています。

 

注目はジャンダルム。

新馬・デイリー杯とマイル戦を2戦2勝。今回は初コース・初輸送・初距離となります。

母がスプリント女王ビリーヴということで陣営は距離を課題に挙げていますが、父Kitten's Joyとの組み合わせを考えると、半兄姉よりは距離の融通が利きそうです。また、小足が利き、ギアチェンジの反応も良いので、スローペースからの上がり勝負で強そうなのも魅力。将来的にはマイル近辺の距離が適しそうですが、今回ゆったり流れるようなら2000m戦でも充分勝機があると思います。

 

フラットレーやルーカスは好配合でアッサリ勝たれても不思議はない血統馬ですが、体が出来てくるのはまだまだ先になりそうな配合で、流し馬券の軸にはしづらい印象。

タイムフライヤーは荒れた馬場が得意そうで、展開が向けば怖い1頭。

 

人気がそれほどないところで気になるのがジュンヴァルロ。

緩急をつけた走りが不得手で、堅い馬場での上がり勝負だと上位浮上は難しいかもしれませんが、マイペースでハナを切らせたら均一ラップを長く維持できそうな中距離馬です。ポンとスタートを切ってレースを自分の仕切りにしてしまったら、後続の体力を削ぐような粘っこい走りをしてきそうです。

その展開はジャンダルムにとっては望む流れではなさそうですが。。。

 

◎ ジャンダルム

○ タイムフライヤー

▲ ルーカス

△ フラットレー

注 ジュンヴァルロ

 

馬券はジャンダルムの単勝と、ジャンダルムからの馬連かワイドの流し馬券、それにジュンヴァルロの単複を考えています。JRAスーパープレミアムとかなんとか、ファン側に有利な控除率設定になるようですが、調子はよく掴めていませんし、仕事でパドック中継も見られなさそうなので、今回金額は控えめにしようかと。

さてどうなりますか。

 

有馬記念 予想

先週の朝日杯フューチュリティステークスはダノンプレミアムが優勝。

ケイティクレバーの逃げは半マイル通過47秒2のスローペース。

好発を決めたダノンプレミアムは3番手の内で折り合い、直線前が開くと早々に先頭へ。

後方がバラけて差し馬が伸びてくる中、坂を一気に駆け上がり逆に突き放して独走態勢。最後は余裕のゴールインとなりました。

ダノンプレミアムは進路取りもスムーズだったのですが、直線で突き放す脚が他の馬とレヴェルが違っていて、競走馬としての完成度の違いがはっきりと表れていました。完勝。

ステルヴィオは0秒6差離されて2着。残念ながら今回も後ろの方からの競馬になってしまいましたが、折り合いもついていたように見えましたし、直線両側から挟まれて窮屈になった時も進路をしっかり主張して抜け出し、最後までしっかり伸びて2着争いを制しました。

ただ、登り坂で前を捕まえたいところで逆に突き放されてしまってはそこまで。今回は相手が強かったですね。

馬券は抑えで買っていた馬単が当たり一応のプラスでした。

 

日曜日の話を書く前に、少し土曜日のレースの話を。

中山大障害単勝人気1.1倍のオジュウチョウサンが勝ち、連勝を8に伸ばしました。ジャンプのG1はこれで4勝目。

結果的には大本命の勝利で堅くおさまった訳ですが、2番人気のアップトゥデイトと林騎手の戦いぶりには素晴らしいものがありました。

序盤から果敢に飛ばして2番手・オジュウチョウサン以下との差を広くとり、究極の体力勝負で逃げ粘りを狙う勝負策。オジュウチョウサンはかなりきつめのロングスパートを強いられる形になりました。

終盤2頭の差が縮まってからもアップトゥデイトは抵抗を止めず、順位が入れ替わったのは決勝線直前。アップトゥデイトはよく戦いました。しかし、王者オジュウチョウサンはそれ以上に強かった。

勝ち時計4分36秒1はレコードタイム。0秒1差入線のアップトゥデイトにしても、26年間破られなかったシンボリモントルーの4分37秒2のレコードタイムより1秒速かったわけで、強い敗者でありました。記録・記憶ともに残るであろう名勝負。

 

さて、今週はいよいよ有馬記念

G1になったホープフルステークスが後日行われることになって、年末の締めくくりという意味合いはなくなりましたが、兎にも角にもグランプリ。メンバーは揃いました。

中山大障害は大レコード決着でしたが、芝コースは連続開催で徐々に時計がかかるようになってきていて、軽快さだけでは攻略が難しそうなコンディションになっているようです。もともとトリッキーな中山芝2500mコースと相まって、予想は難しい。。。

 

注目は、やっと調子が上向いてきたように見えるヤマカツエース

前走あたりはいったん伸びかかって失速していたあたり、まだ調子が上がってきていなかったようでしたが、この中間はしっかり稽古を積めてきています。大きく変わり身がありそう。

昨年のこのレースでは0秒3差4着。過去には中山で重賞2勝と相性がよく、この一番に体調が整ってきたのは何より。

また、春の目標レース・大阪杯では外枠を引いてしまい、後手後手に回って悔しい敗戦となってしまいましたが、今回は絶好の最内枠。

今度こそ力を出しきって欲しいところ。

 

トリッキーなコース設定でのシーズン終盤の一戦。

相手には中山コースに実績がある馬、力の要る馬場に向く馬を人気薄でも拾う形で。

 

ヤマカツエース

レインボーライン

クイーンズリング

トーセンビクトリー

サウンズオブアース

ミッキークイーン

 

馬券はヤマカツエース複勝厚めに、単勝、ワイド流しなどを考えています。

さてどうなりますか。