エリザベス女王杯 注目馬

第30回 エリザベス女王杯  (netkeiba.com)
エ女王杯プレレーティング(JRA)


魔女の系譜

実は昨年まで、スイープトウショウが好きではなく、この馬がが出走してくると、いつもそれを外した馬券を買っていました。別に能力を認めていなかったわけでもなく、「トウショウ」の馬が嫌いだったわけでもありません。角田騎手・渡辺厩舎はむしろ応援していた方でしたし、渡辺師引退後の主戦・池添騎手は最も買っている騎手の一人です。
なぜ買わなかったのかと言うと、名前が”スウィープ” トウショウではなく、”スイープ” トウショウなのがなんとなく気に入らないから、なのでした。父がエンド ”スウィープ”だから、その名を受け継ぐのなら”スイープ”は無いだろう、9文字制限にひっかかるならまったく別の名前をつけるべきだろう、そういう名の馬は重賞を勝って欲しくない、というあまりに趣味的でくだらない理由なのですが、結果、馬券では痛い目を見つづけてきました。


ところが今年の春、僕は気がついてしまいました。
スイープトウショウの祖母は”サマンサ” トウショウ、母は”タバサ” トウショウ。
そう、これは魔女が仕組んだ巧妙な罠だったのだと。
安田記念からスイープトウショウを買い始め、今年最も儲けさせてくれている馬の1頭になりました。。。


首位争いは2頭か?

つまらない話からはじめてしまいましたが、注目馬を。
調整が難しいと言われる牝馬のレースですが、今回については、極端なレース展開にならなければ、人気上位2頭が勝利に最も近いと思います。


スイープトウショウ天皇賞(秋)エアメサイア秋華賞と、前走がこの秋の最大目標だったと思われ、そこからの上がり目はやはりそれほど期待できないとは思います。ですが、ここは牝馬のチャンピオン決定レース。なんだかんだと言っても、強い馬は、強い、そういう攻め方でよいと思います。幸い、調教も動けているようですし、先行馬が揃いスローペースにはならずに済みそうなので、素直に今年のGIを勝っている2頭を推します。


昨年・一昨年と連覇しているアドマイヤグルーヴは鞍上の差で前述2頭よりは評価を下げます。平均ペース以上になれば前走のような負け方はないと思いますが、人気との兼ね合いを考えると買いにくいですね。


一角崩しはあるか?

強い馬同士で馬券が決まらないのが競馬。上位人気馬が牽制しあう間隙をぬって、伏兵が一角を崩す可能性は低くないと思います。


ヤマニンアラバスタオースミハルカマイネサマンサレクレドールウイングレットと、牝馬限定重賞で上位に来ている馬はやはり怖いですが、GIIIでの実績と、GI本番は別物と考えると、オッズ次第での抑え程度に留めたいと思います。ヤマニンアラバスタは昨年のように遠征で馬体重が極端に落ちることがなければ、かなり怖いですが。。。


狙いたいのは外国馬のサミットヴィル(netkeibaの登録がまだないのでリンク先はJRA)。イギリスの2歳マイルG3を勝ったのが唯一の重賞タイトルですが、英オークスで3着に入っていたり、前々走の英マイルG1・サンチャリオットSでは2着に入っていたりと、強敵相手にも善戦しており、今年は成績も安定しています。
血統的には日本の硬い路盤にも対応できそうで、極端な終いの切れ味勝負は向かないでしょうが、淡々と逃げをうたれたら、気がつけば後方の馬には絶望的なリードを許している、という展開になるかもしれません。距離はこれぐらいがちょうど良いのでは。遠征の不利は小さくないでしょうが、オッズ的には相殺以上の配当が望めそうです。


もう1頭、怖い馬がヤマニンシュクルです。1年以上のブランクからの復帰初戦ですが、予想以上に調教で動けているようですので、いきなりの激走もあるかもしれません。