ジャパンカップダート 注目馬

第6回 ジャパンカップダート 枠順 (netkeiba.com)
ジャパンカップダート プレレーティング (JRA)


今年は先行勢にウマとヒトが揃ったなあというのが、出走表を見ての感想です。
サカラートとデットーリ騎手、アジュディミツオー内田博幸騎手、ラヴァマンとナカタニ騎手、、、ハナにたつのはこの3組のいずれかになるでしょうか。馬の行く気に任せれば、ユートピアと安藤勝己騎手が先手を奪うかもしれません。レースがスタートしてから向こう正面に入るまでに、まとまった数の先行勢の激しいポジション争いが予想されます。ただ、関わる騎手がこれだけの名手達ですから、どの馬かはゴール前まで消耗戦に耐えてしまうかもしれません。
ラヴァマン以外の外国馬2頭の位置どりは、タップデイは中団待機策をとり、エキセントリックはできれば好位からの競馬をしたいでしょうがペースについて行けず後方からになってしまうのではないかと予想します。

注目馬は、まずはタイムパラドックス。昨年のこのレースでアドマイヤドンに勝って以来、この路線での第一人者になりました。今年に入って交流G1は6戦3勝で、負けた3戦が距離不向きのマイル戦ですから、日本の馬ではまず名前を挙げるべき馬でしょう。長くいい脚を使える上に、馬群を割る瞬発力も持ち併せているので、おそらく馬券圏内は確保できるのではないでしょうか。ただ、条件馬時代からそうなのですが、まったくの凡走はなくても展開ひとつで格下馬に先着を許すような一面もあるので、馬単の頭というよりは馬連で買いたい馬だと思います。今回はカネヒキリが鞍上込みで人気になりそうなので、馬連でも妙味があるのではと期待しています。


続いては3歳馬サンライズバッカス。ダート戦線に目標を変えてからは好成績を続けています。クラスが上がり対戦メンバーが強力になっても、しっかりと勝ち星を挙げていますし、目下の充実度は同世代カネヒキリ以上とみます。ハイペースの流れでロングスパートができるので、今回の舞台もぴったりではないでしょうか。3歳馬で古馬と2キロの斤量差の恩恵があるここは買い時でしょう。


ロングスパートのできる差し馬が有利と見ているのですが、先行勢で残るとすればユートピアが怖い存在です。実績的にマイル戦あたりがベストの条件になるのでしょうが、馬が気分良く走ったときには意外な粘りを発揮するので、一応これを警戒します。
あとはシーキングザダイヤ。コーナリングで苦労する小回りコースよりは、盛岡や東京のような比較的カーブのゆるやかなコースの方が力を発揮できる馬です。距離はもう1ハロン短いほうがいいでしょうが、ヒモ穴なら妙味充分。


去年穴で狙ったジンクライシスは、今回どうでしょうか。条件戦よりはGI戦の流れの方が、かからず行けて良いように思います。ですがここ2戦勝ちを狙ってとりこぼしたレースが続いていますし、また今回は鞍上も変わるので、買うかどうかは当日まで迷いそうです。


カネヒキリは人気を考えると買いにくいです。このメンバーでは楽に好位につけることは難しいでしょうし、後方からでは勝負どころでのギアチェンジに不安があります。2001年のジャパンカップダートの時のクロフネのような超ロングスパートはそうはきめられないでしょう。ハマれば圧勝するかもしれませんが、ここは静観の方向で。
外国馬3頭は共に軽視します。アメリカ産2頭、特にラヴァマンはG1実績もありますし能力は侮れませんが、2頭とも海外遠征の実績がなく、しかもそれぞれ地元のレース中心でアメリカ国内の遠征もあまりしていないようですので、力を発揮するのは難しいかと思います。エキセントリックはヨーロッパのオールウェザー路線自体のレヴェルが疑わしく、ここでは厳しいでしょう。