アドマイヤグルーヴ (阪神牝馬ステークス)

阪神牝馬ステークスは、GI2勝馬アドマイヤグルーヴが勝ち、引退に自ら花を添えました。


アドマイヤグルーヴ (Mahmoud/Hyperionちゃん)
牝5 2000/4/30生 父サンデーサイレンスエアグルーヴ
牝系 F.No.〔8-f〕 パロクサイド(1959・英)来日より5世代目


秋競馬も終盤戦を迎えると、格上の馬にも連戦の疲れが出てくるものです。今回はアドマイヤグルーヴラインクラフトというGI馬2頭が出走していましたが、引退レースと決まっていた前者が上々の仕上がりだったのに対し、ラインクラフトはパドック映像で見た感じ、どこか動きがぎこちないように思いました。マイペースに持ち込んでいたはずのラインクラフトが4着に沈んだのは、体調が悪かったことが大きかったのではないでしょうか(鞍上・福永騎手が骨折していたことも敗因のひとつでしょうが)。


勝ったアドマイヤグルーヴはこの勝利で重賞5勝目。すべて牝馬限定重賞の勝ちクラですが、全21戦中18戦が重賞競走で、昨年秋の天皇賞で3着の成績もあり、近年の牝馬では最も活躍した牝馬の1頭でしょう。セリでの2億3000万円という値段や、三冠牝馬スティルインラブの三冠レースすべてで1番人気だったことなど、話題も数々残しました。


個人的には、牝馬限定重賞では常に人気を集めたため、どちらかと言えば毎度々々着外に沈む要素はないかアラさがししていた馬で思い入れは深くはありませんでしたが、未来の子供にかかる4代連続G1勝ちの記録は大いに期待しています。
ちょうど同じ日に中山で従弟のフラムドパシオン(母同士が全姉妹)が派手な勝ち方をしていました。勢いからいっても、ノーザンファームの中でも(いや国内に枠を拡げても)この血統は至宝ともいえる牝系でしょう。また、代々日本のリーディング上位の種牡馬がかけられているのにも関わらず、あまりインブリードの弊害を気にしなくて済みそうな配合なので、繁殖牝馬としても期待できるのではないでしょうか。


期待していたライラプスはゲート内で行儀が悪く、スタートしてからの行きっぷりも悪く、終いの脚も悪い(3番目は元からあまり期待していませんでしたが)という有様で8着惨敗。調教ではよく動いていたように聞いていたのですが、稽古をやりすぎてしまったのかもしれません。。。マイル戦が悪いとは思えないので、来年マイル戦に出てきたら又期待しようと思います。