なんだかんだしている間に天皇賞も終わってしまいました。

仕事があって、親戚の結婚式があって、自分の子供の初節句の席を設けてと、なんだかんだと忙しくしている間に、天皇賞の発走時間が来ていました。
締切数分前に急ぎ投票を済ませると、テレビで「ディープインパクトの馬体重が減っていますが・・・」なんて言っている。
え?どれだけ減ったの?もう買っちゃったし、とネットで確認するまもなくゲートが開いてしまいました。。。


 


いや、今更ですが、ディープインパクトは強かったですね。
自分の中で対抗扱いのリンカーンを目で追いながらテレビ中継を見ていましたが、リンカーン自身はものすごく理想的にレースを進めていたように見えました。逃げ馬を視界に入れながら前目につけ、道中はきっちりと折り合いをつけ、3コーナーからの下り坂で脚をためつつじわじわ進出、4コーナーで前を捕まえる・・・。直線もしっかり伸びていますし、それであれだけの差がついてしまうのですから相手が悪かったとしか言いようがないですね。


横山騎手のコメントにすべてが要約されているような。。。



2着 リンカーン(横山典弘騎手)
 生まれた時代が悪すぎた。時代が…。レース自体は折り合いもつき完璧でした。ただ相手が強かった。あの武豊が凄い馬っていうんだから、やっぱり凄い。


さて、ディープインパクト、この後は、順調なら海外遠征でしょう。ひょっとすると今後日本で走ることはもうないかもしれませんね。


今回のレースっぷり、もちろん流れの中で最善策をとった結果の「早め先頭」だったのでしょうが、なんとなく「対ハーツクライ」を意識していたのではと思いました。
追い込み一手から先行脚質へと進化を遂げたハーツクライに対し、2度は負けられないディープインパクトも追い込み専門からの脱却を図ったのではないかと。
実は阪神大章典のレースっぷりからしてそんなような兆候が見られたので、本番では逃げのトウカイトリックより終い勝負のトウカイカムカムをヒモ穴に狙っていたのですが、こちらの方はもう少し展開の利が欲しかった。
それはともかく、ディープインパクトにとっては「いつでも動ける」「小足を使って徐々に進出する」「速い脚を(より)長く使える」ということができるようになった点が結構大きな収穫なのではないかなと思います。
というのも、凱旋門賞で惜しくも2着に終わったエルコンドルパサーのエピソードが念頭にあって、日本国内ならともかく、ヨーロッパのG1中のG1ではディープインパクトであっても勝つのは難しいのではという疑いがあったからです。
エルコンドルパサーがヨーロッパに長期遠征した際、遠征緒戦のイスパーン賞で2着に負けた後、あちらの深い芝コースに対応するために、ストライドを狭めピッチを速くした新走法に馬自ら変えてしまったという話がありました。
「日本式」の走り方では持ち味のスピードが殺されてしまう馬場を、馬自身の学習能力で克服していったにもかかわらず、大本番では惜敗してしまったのですから、異国への遠征競馬は本当に難しいと思います。
キングジョージ」での敵はハーツクライハリケーンランだけ、なんていう向きも出てきているようですが、いやいやそんなに簡単な話ではないと僕は思います。
ただ、ディープインパクトがレース経験を重ねていく間に「自在性」のようなものを身につけていっているように見受けられる点については、「勝てる可能性」が少しずつ高まっているように思えて、楽しみではありますね。