小さな2歳王者

朝日杯はマイネルシーガルの単勝のみ購入。
結果は上位評価だった馬が掲示板を独占したのですが、レース展開は少々意外なものでした。


どの馬もハナを切りたがらず、オースミダイドウマイネルフォーグらが先頭をゆずりあいながら進む展開で、前半4ハロン通過が46秒8のややスローなペース。ここから2ハロンのラップタイムが12秒1、12秒2とさらに遅くなって、これは前の馬にやられると思った4コーナーで一気にペースが速くなりました。残り400mからの1ハロンのレースラップが11秒1。先行とか差しとかは関係なく、ここで本気を出してしまった馬はラスト1ハロンの上り坂で止まってしまった印象。
勝ったドリームジャーニーはゲートの出が悪く最後方からの競馬で、逆にこれが幸いしたところもありそうです。決勝線で脚を使い切るようなレースに徹することで、前方で競りあい・潰しあいを演じていたライバルたちを一気に差しきることができました。
1番人気のオースミダイドウは、数字の上ではスローペースで粘りきれなかったというところですが、それほど悪い内容には見えませんでした。徹底マークしていたローレルゲレイロの本田騎手の猛烈なアクションに根負けしたような印象です。そのローレルゲレイロにとっては悔しい2着でしょう。


狙っていたマイネルシーガルは、4コーナーの他馬のペースが一気に上がったところでマクリにいってしまい、当然マクリきれずに大外を回らされて万事休す。最後はそこそこの脚を使っていたのですが6着まで。スローペースだったので自分から勝負に動かなくては、とするのは間違いではなかったものの、結果的にはそのタイミングが一番仕掛けてはいけないところだったなという感想。陣営はやや重め残りの体を敗因にあげているようですが、それはなくても勝ち負けまではどうだったか。それよりも、仕掛けはじめてからスピードにのるまでややモタモタしてしまったことの方が不満に感じました。まあ、成長途上の2歳馬ですし、騎手のゴーサインにスッと反応できる器用さを身につけられれば皐月賞やマイルカップでも楽しみなのですが。


ドリームジャーニーは父がステイゴールドで母父がメジロマックイーン。いかにも池江厩舎という血統ですが同じ池江でも息子さんの池江泰寿厩舎。
そしておそらく初めてのノーザンテーストインブリードのGI勝ち馬です(ノーザンテースト4×3)。大種牡馬ノーザンテーストもひ孫や玄孫の馬が現役の世代になるのですが、ノーザンテーストインブリードを持つ活躍馬はまだ少なく、ちょっと調べた限りではメジロマイヤーとスギノエクセルだけがオープンクラスを勝っていたというのは少々意外。
血統面での来年の展望をメモしておくと、皐月賞・ダービーでの活躍は「ちょっと」疑問といったところ。血統表字面では、父ステイゴールドや母父メジロマックイーンではあまり表に出てこなかったアメリカ由来の古いステイヤーの血が目立つので、距離延びてダメということはないものの、中長距離戦でよく見られる「前半超スローからのヨーイドン」の競馬では意外と決め手に欠けるかも。同じ小兵の2歳チャンプのエルウェーウィンみたいな、、、というのは悲観的すぎるかな?道悪馬場なら強く買いたい。


蛯名騎手はひさびさのGI勝利。以前は「脚の使いどころ」が難しい馬に乗せたら巧いと思っていたのですが、最近はそういう「お見事!」というような勝ち方は見ていませんでした。オフサイドトラップが勝った七夕賞での騎乗が今回と近い感じじゃなかったかなと思ったのですが、その時の映像を確認したくてもyoutubeにもないようで。。。
先週の阪神ジュベナイルフィリーズが3年ぶりの四位騎手、そして朝日杯が4年半ぶりの蛯名騎手。リーディング上位騎手ながらGI勝利となるとご無沙汰の騎手が2週続けて勝ちました。そろそろ横山典騎手(イングランディーレ天皇賞以来2年半GI勝利なし)の番が来ても良さそうなものですが。。。