1番人気ウオッカが同じ阪神芝1600mコースで2戦2勝。それぞれのレースで2着に連れてきたのが2・3番人気で、2番人気アストンマーチャンはトライアル快勝、3番人気ダイワスカーレットは牡馬・皐月賞の有力候補アドマイヤオーラに対して1勝1敗。
新装・阪神コースになって初めての桜花賞ですが、強い上位馬のおかげで、ずいぶんと要素が整理されているような印象です。
特に阪神ジュベナイルフィリーズの上位入線馬はレヴェルが高く、掲示板に載った5頭はその後5頭すべてが重賞・オープン特別を勝っている状況。有力馬の層は厚く、新興勢力には食い込む余地が少ないと見ています。
トライアルまででしっかりと実績を積み上げた馬を、そのまま力量上位として評価します。
中心視するのは、その実績馬の中でアタマひとつ抜けた成績を挙げているウオッカ。
新装・阪神芝1600mコースは最初のコーナーまでと最後の直線部分が長いことが影響してか、前半ゆったりと流れることが多いように思いますが、スローペースになっても、あるいはいわゆる「魔の桜花賞ペース」になっても、ウオッカの場合は折り合いの面でもスピード能力の面でも不安がないと思います。
実際、スローペースはチューリップ賞で、ハイペースは阪神ジュベナイルフィリーズで経験済みですし、鞍上とのコンビ関係も熟成されつつあります。調整の難しい3歳牝馬のGIですが、かなり確率の高い優勝候補だと思います。
単勝1.4倍〜1.5倍で推移しているようですが、このオッズなら「買い」評価です。
ダイワスカーレット、アストンマーチャンはスピードに勝ったタイプでオークスよりは桜花賞で買いたいタイプですが、ウオッカとは力の差があるか。
ダイワスカーレットは前走で、早め先頭・ウオッカが並びかけたところで闘争心に火をつけつつもうひと追い、という兄・ダイワメジャーのような作戦をとりましたが、逆に絶好の併せ馬のパートナーとして遊ばれてしまった印象。
アストンマーチャンは馬場が渋って楽に先行できるなら、大きく狙いたかったところですが、昨日の雨も大きな影響もなさそうで、外枠もどうか。
この2頭が「2着で良い」という乗り方をすればかなり固い決着になりそうですが、まずそんなことはないでしょうから、第4の馬による一角崩しの可能性もありそうです。
その候補としては、船橋のカク地馬・エミーズスマイルあたりが面白そうです。
乱ペースで上がりがかかる展開になり、前半死んだふりで脚を溜めて直線勝負に賭ける作戦をとれば、この馬の決め手ならば馬券圏内も充分可能性がありそうです。
ただ、鞍上・内田博幸騎手ということや出自のプロフィールを考えると、イチかバチかの極端な作戦をとるよりは、多少の色気を持ってのレースになりそうで、正攻法なら阪神ジュベナイルフィリーズ組の方が地力上位ではないかと思います。
やはりウオッカの単勝狙いが良いかも。
番外で注目はローブテコルテ。前走はやや凡走の類に入るレースぶりでしたが、熱発明けで一応は言い訳のつく敗戦。
軽快なスピードが持ち味の芝馬が多いCozzene産駒の中にあっては、ズブくて消耗戦に強いという異色のタイプ。格下にとりこぼすこともありますが、どんなレースでも相手なりに走れる堅実さは魅力。
ここで権利をとれるならオークスで狙ってみたいと思っているので、少し注目しています。ロスなく回って来れれば2・3着まで・・・。
