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チャンピオン ラブリーデイ

秋のG1も1週空いて、気候もずいぶんひんやりしてきました。

先々週の天皇賞は、ラブリーデイの勝利。

クラレントが逃げ、エイシンヒカリが控えるという予想外の展開。前半1000m60秒6というよもやのスローペースから、ラスト4ハロンに11秒台ラップが4つ並ぶ上がりの競馬。

位置取り自在で、今回は4番手の内にいたラブリーデイにとっては勝ってくださいと言わんばかりのお膳立てでしたね。鳴尾記念のように平均ペースで流れても、宝塚記念や今回のようにスローペースでも、どちらでも対応できるのはこの馬の強み。2着ステファノスとの着差は1/2馬身でしたが、勝ち馬の完勝という印象でした。

 

レディチャッター牝系という、活躍馬は輩出するものの、チャンピオンホースは出てこない牝系から初めて出たG1勝ち馬がラブリーデイ。初G1の宝塚記念では「伏兵の勝利」という印象もありましたが、今回は「強い馬が横綱相撲で勝利した」という印象で、はっきりと王者としての風格が身についていました。

レディチャッターに、Red God(持ち込み)→ガーサント→ノーザンテーストリアルシャダイトニービンダンスインザダークキングカメハメハと累代交配されたのがラブリーデイ。つけられたカタカナの種牡馬たちは、社台グループを支えてきたトップサイヤーの面々。約半世紀という、ホースマン1代では成し難い長い時間をかけた事業の賜物ですね。

同じ牝祖に、Red God→ガーサント→ノーザンテーストスペシャルウィークと交配して生まれたインティライミはダービー2着。Red God→ガーサント→ノーザンテーストサンデーサイレンスキングカメハメハと交配して生まれたアロマティコは秋華賞エリザベス女王杯で3着。いずれもチャンピオンには手が届きませんでした。

さらに手順をかけ、時間をかけ、資源を投下して誕生したチャンピオンホース・ラブリーデイ。社台グループの夢というか、執念のようなものを感じました。

 

社台がレディチャッターと同じ1960年代に導入した繁殖牝馬にはパロクサイドがいます。今年花開いた「レディチャッターからラブリーデイ」と「パロクサイドからドゥラメンテ」の2つの例は、社台グループの成し遂げた偉業であり、またある意味では近代日本競馬の到達点とも言えるのではないでしょうかね。