先週の桜花賞で注目していたメジャーエンブレムは4着。
ゲートの出がそれほど良くはなかったものの、前に出せない程の出遅れでもなく、ハナ、もしくは2番手につけることも可能だったはず。ところがルメール騎手は位置を取りにゆかず、中段に構える形に。
これはマズイなと見ていたら、案の定中盤にペースが落ちて上がりの競馬に。こうなるとトップスピードで一枚落ちるメジャーエンブレムは苦しくなり、チューリップ賞の再現のようなジュエラーとシンハライトの首の上げ下げの勝負に。結果は前走から着順入れ替わってのジュエラーの勝利。
今回のメジャーエンブレムの敗戦は騎乗ミスでしょう。自分に向く流れを自ら作れる馬なのに、わざわざ主導権を手放してしまった。
2000年の牝馬クラシック戦線、軽快な先行力を活かし4戦無敗で桜花賞に出てきたサイコーキララと石山騎手が、本番で中段に下げてしまい4着に敗れた場面が重なりました。名手ルメールをしてこういう罠に陥ってしまうとは、恐ろしい。そして難しい。
さて今週は牡馬のクラシック第一弾、皐月賞。
2歳チャンピオン・リオンディーズに、3戦無敗の2頭サトノダイヤモンドとマカヒキがほぼ並んでの人気。
天気は雨予報。土曜日はまずまず速い時計が出ていましたし、極端な道悪にはならないと見ていますが、上がりは少々かかるかもしれません。
去年はドゥラメンテが常識破りな勝ち方をしてみせましたが、皐月賞はそもそもレースでの器用さがものを言う舞台です。レヴェルの高い争いと思われる今回ではなおのこと、荒いレースをしていては勝てないと見ました。
折り合いに難のあるリオンディーズ、枠順的にも直線一気の大博打になりそうなマカヒキよりは、サトノダイヤモンドの方に分がありそうです。
サトノダイヤモンドは折り合いに不安もなく、位置取り自在で、なによりスピード能力が高い。おそらく前半出して行っても無理なくペースに乗れるでしょうし、追われてからの加速もなめらかで走りにぎこちなさがない。ここにも出走しているナムラシングンは決して弱い馬ではないと思うのですが、それをあっさり千切ってしまうのですから、3歳春時点での完成度も高い。
陣営はダービーを見据えての調整をしているでしょうが、血統面からは芝2000mの今回の方が信頼度は高そう。まずはこれが中心。
3強からは外れますが、相手にはエアスピネルが面白そうです。
母のエアメサイアをはじめ、エアシャカール・エアシェイディ・エアアンセムと芝の内回り戦でめっぽう強いアイドリームドアドリーム牝系の出身で、この馬も器用さがありそう。
この中間はハミを変えて稽古の内容も濃くなっているようで、状態面では前走より大きな上積みがありそうです。10キロ程度馬体重が減っていても許容範囲内か。
前走敗戦から武豊騎手が作戦を変えてくるかもしれず、位置取りなどは読みにくいのですが、人気を落としているようなら逆に狙い目でしょうか。
時計のかかる馬場で実績のあるナムラシングンは、内回りの方が向きそうで、サトノダイヤモンドに千切られた過去はありますが、ヒモ候補として一考。
ディーマジェスティ・リスペクトアースはスピードの持続力に見るべきものがあり、上がりのかかる流れになれば馬券圏内まであるかも。特にこの2頭は、血統面で2400m戦も充分に守備範囲なので、今回の着順にかかわらず、ダービーでも注意を払うつもりです。
リオンディーズは折り合えば能力は高いので要警戒ですが、中山よりは東京コース向きか。
マカヒキは前走圧巻でしたが、ベスト条件は芝の1800m以下とみています。2000m戦で結果を出しているとはいえ、今回はフルゲート・内枠・雨・テン乗りと悪条件が重なっているので、これまでのようにはうまく嵌まるとは予想しづらいです。
◎ サトノダイヤモンド
○ エアスピネル
▲ リオンディーズ
△ ナムラシングン
注 ディーマジェスティ、リスペクトアース
天気と馬場の具合を見ながらどう馬券を買うか考えようと思っていますが、サトノダイヤモンドとエアスピネルのワイドが10倍ぐらいつくなら、これを主に買おうと考えています。
ロードクエストやミッキーロケットあたりも含めて、先々楽しみなメンバーが揃ったので面白そうなレースですね。