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有馬記念・朝日杯 回顧

有馬記念サトノダイヤモンドがゴール前でキタサンブラックゴールドアクターを交わし優勝。

マルターズアポジーが引っ張る序盤はまずまずのラップで流れましたが、大きく離れた2番手キタサンブラック以下はスローペース。そこから中盤にさらに大きくペースが緩んで、上がりの1000mぐらいが締まった流れになりました。

レースのポイントになったのはその大きく緩んだ中盤。1~2コーナーで中団外目を単走していたサトノダイヤモンドが一気に進出。2番手キタサンブラックの後ろにピタリとつけてマークする格好になりました。『一気に』とは書きましたが、ここは周りがスローで流れていたので、サトノダイヤモンドとしては無理のない前進。『相手はキタサンブラック1頭』と言わんばかりに、ルメール騎手が勝負手をかけてきました。ここから一気に面白くなりました。

かつてハーツクライを好位から押し出してディープインパクトを封じてみせたルメール騎手が再び見せた先行策。鬼手に見えないこともありませんが、トリッキーなコースで必ず中盤が緩む有馬記念では充分勝算あってのことだったのでしょう。ここでいったんは『サトノダイヤモンドvsキタサンブラック』の一騎討ちの様相に。

ここに『自分を忘れるな』とばかりに割って入ったのが前年のグランプリホース・ゴールドアクター。4コーナーで2頭の間に入るとキタサンブラックを上回る脚色で直線へ。ここではキタサンブラックを交わして先頭に立ちそうな勢いに見えました。逆に、ゴールドアクターに外に押し出されたサトノダイヤモンドコーナリングの差でやや離されてピンチに。

並びかけるゴールドアクターですが、キタサンブラックの抵抗を受け前に出られず。一方坂を上りきったサトノダイヤモンドは再度加速して2頭を交わしにかかる。キタサンブラックは脚色鈍らず粘りに粘る。。。見ごたえのあるゴール前の攻防は、最後、頭を低くして突っ込んできたサトノダイヤモンドがクビ差キタサンブラックを捕らえての勝利でした。

名勝負。

成長著しい3歳のチャンピオンと、今年のステイヤー路線を引っ張って来た4歳のチャンピオンの対決が暮れに見られる、、、有馬記念の醍醐味が光ったレースでした。

プロレス大賞でいうところの「ベストバウト」部門にあたる賞が、JRA賞にはないのですが、もしも新設されるならばこのレースが選ばれたのでは。(ブラジルカップも印象深かったですが、ベストバウトならやっぱり有馬記念かな)

ヤマカツエースは上がり最速で追い込んできたものの、ハイレヴェルの前の3頭の攻防には割って入れず。しかしこの馬も力はつけていますね。

ミッキークイーンは5着。結果は掲示板止まりでしたが、状態は前走以上に感じられました。この状態でエリザベス女王杯に出られていれば、、、と勿体なく思うような走りでした。

サトノダイヤモンドキタサンブラックは揃って来年は凱旋門賞を目指すようですね。両馬とも我慢の効くタイプですし、あちらの馬場に馴染めば欧州流の決め手比べの流れでも戦える力はあるのでは。特にまだ伸び代のあるサトノダイヤモンドの方に期待。

 

 

さて、有馬記念の1週前の朝日杯は、直線大外を抜け出したサトノアレスが、モンドキャンノの猛追を凌いで勝利。

中盤にかなりペースが緩んだところがあったにもかかわらず、終いもかかるという、レースレヴェル面ではやや疑問の残るレースでした。1週前の同コースの阪神ジュベナイルフィリーズの時よりもかなり時計がかかる馬場になっており、2歳馬にとってはタフな条件になっていたという理由づけもできそうではありますが、レースの価値としてはソウルスターリングの勝った2歳女王戦に一歩劣るように思います。

ただ、上がりの決め手比べのレースになって、これを中団後ろから差して1・2着だったサトノアレスとモンドキャンノは褒めておくべきかと。

サトノアレスは力の要る馬場の直線急坂でも勢いよく走り上がっていましたし、今回は後方待機の形でしたが前進気質も持ち合わせていて脚質自在、苦しいところでもうひと踏ん張りできる芯の強さが巧くかみ合っての勝利でした。おそらくは京都・東京よりは阪神・中山の方が向いているんじゃないかなという見立てで、ここは良い機会にタイトルを獲れたんじゃないかなと(京都・東京でなかなか勝てないフィエロ*1を思い浮かべながら・・・)。

モンドキャンノは距離面での心配をしていましたが、この緩急を問われるレースでキッチリ結果を出してきたところを見ると、マイル戦でもまだまだ対応できそうな様子です。NHKマイルカップぐらいまでは短距離~マイル戦で世代の中心にいられるのではないでしょうか。

アメリカズカップは出遅れて、かかり気味に進出、コーナーを大外まわって早々に脚を失うというレース内容。いいところがありませんでしたね。

 

*1:=父と母父が一緒