NHKマイルカップ 予想

先週の天皇賞レインボーラインが優勝。

ヤマカツライデンの逃げは昨年ほどの急流ではありませんでしたが、そこそこ締まった流れを作ったと思います。2周目に入ったところで単騎逃げの形になりましたが、ヤマカツライデンが離して行ったというよりは、2番手グループがペースを落とした感が強く、その一角に1番人気のシュヴァルグランがいたためか後方の馬の押し上げも早く、中団前目の馬まではロングスパートの消耗戦になりました。

 

シュヴァルグランはボウマン騎手とのコンビで序盤からポジションを獲りにゆく競馬になりました。

道中は2列目・3番手あたりの位置取りでしたが、飛ばしていくといった風ではなく、脚を貯めながら絶好のポジションをキープするような、流石ボウマン騎手といった戦いぶりでした。追い出しを待ったまま4コーナーでヤマカツライデンと雁行の形になり、直線入り口でゴーサイン。馬場の4分どころを力強く伸び、そのまま押し切るかと思ったところを内を鋭く突いてきたレインボーラインに差し切られタイム差なしの2着。

 

レインボーラインは、向こう正面でサトノクロニクルやトーセンバジルが前に取り付いて行った際に後方でじっとしていた分、最後の決め手で勝ったと思います。4コーナーでは前の馬群が壁になっていましたが、巧く距離が取れていてブレーキをかけることもなく、進路を探すことができました。内寄りにスペースをみつけると、馬群の中へ割って入り、最後は岩田騎手のお家芸のイン差しでゴールイン。

勝ったレインボーラインも、負けたシュヴァルグランも、ジョッキーは好騎乗だったと思います。

馬券はシュヴァルグランアタマの券種はハズレでしたが、抑えていた枠連が的中でした。

 

入線後レインボーラインがつまづいて馬運車で運ばれる事態になり、勝ち馬不在という珍しい表彰式になってしまいました。その後の報道では右前脚の故障で要経過観察とのことなのですが、1週間経っても良い続報が聞こえてこないのは心配です。

 

さて今週はNHKマイルカップ

府中の芝コースはかなりな高速馬場になっています。週中のイメージでは、確たる逃げ馬もいないので『ゆったり流れて上がり33秒台前半の決め手勝負』という風だったのですが、土曜日の感じからすると、スローで流れた場合上がり32秒台突入も充分ありえそうな馬場に見えました。

 

18頭揃った3歳馬のうち、マイル重賞を勝ったのは5頭いますが、その中で上がり3ハロン32秒台を経験しているのはフロンティアのみ。フロンティアはその新潟2歳ステークスの後は反動から不振に陥っていましたが、休み明けの前走では他馬より斤量を背負って3着。やや復調気配を見せました。ただ、稽古を見ているとそれほど上積みはないかもしれません。

 

今回と同じ舞台の府中マイルのクイーンカップ勝ち馬のテトラドラクマは、巡航速度に強みがあり上がり勝負になってしまうと詰めを欠いてしまうかもしれません。ただ、クイーンカップ自体はなかなかレヴェルの高いレースだったと思うので、有力馬の1頭ではあるでしょう。

 

プリモシーンはそのテトラドラクマに勝った未勝利戦は優秀だったのですが、その後なかなか持ち時計を縮めきれずにいるあたり、人気ほど上位クラスでは信用しづらいタイプと見ています。

 

タワーオブロンドンは1400~1600m戦で使われていますが、中距離馬のように見えるのでここではあまりピンとこない1頭。速い上がり勝負に対応してくるかどうかはかなり疑問。これが人気なら逆に張りたいところです。

 

ニュージーランドトロフィーで豪快に追い込みを決めたカツジは、良い脚を長く使えるタイプで、左回りは未経験でも中山からのコース替わりは良さそうと思っていたのですが、この高速馬場でとなるとどうでしょうか。前走で上がり33秒9を計時していますが、直線猛烈な追い風の日だったので比較は難しい。。。ちょっと力が要るような馬場の方が狙いやすいです。

 

今回は人気順がアテにならないとみて、振り回し気味に予想してみたいと思います。

注目は稽古がガラっと変わったように見えたアンコールプリュ。

桜花賞の時には知らなかったのですが、どうやら蹄に不安があったようで稽古を抑え気味に課されていたようです。今回は稽古内容も濃くなり、仕上がりもかなり良くなったように見えます。

この馬が2勝目を挙げたつわぶき賞の上がり3ハロン推定は33秒5ですが、注目したいのは直線残り2ハロンからの走り。レースの上がり2ハロン22秒4(11秒2-11秒2)のところを後方3~4番手から差し切っており、特にラスト1ハロンは相当に速い脚を使っていたはず。

おそらくこの脚は今週の府中では大きな武器になるのでは。

 

◎アンコールプリュ

○ カツジ

▲ テトラドラクマ

△ フロンティア

 

アンコールプリュは単勝で90倍以上、複勝で11倍以上つきそうなので、馬券はこの単複とワイド流しを考えています。

あと、たまたまですが印を打った馬がすべて血統表中にトニービンを持つ馬だったので、『府中はトニービン』の格言にあやかって、タテ目も抑えようかと。

さてどうなりますか。