安田記念 予想

先週の東京優駿ワグネリアンの優勝。

日曜日の東京の芝コースは高速時計連発の良馬場になっていて、芝2400mの古馬1000万条件・青嵐賞の勝ち時計が2分22秒9。ペース一つではダービーもレースレコード(ドゥラメンテの2分23秒2)を更新できるようなコースコンディションになっていました。

イメージとしてはワンアンドオンリーが勝った時に近く、といってもあの時程には「前・内でないと用なし」ではないかな、、、というのがレース前の見立てでした。先週書いたように道中の隊列も不透明な部分が多かったので、馬券はそのまま購入。

ゲートが開くと外からエポカドーロがハナを主張して前へ。ジェネラーレウーノ・コズミックフォースが外から追ってゆくと、最内発走のダノンプレミアムは3番手インのポケットに。そこは進路が開かないぞ、と思いながら観ていました。ワグネリアンは早々に位置を取りにいって6番手の外に。

道中ははっきりとスローペースでかなり緩んだ流れに。4コーナーからエポカドーロ=戸崎騎手はペースを上げ、後方から外を回した馬に消耗を強いる。直線は内の先行勢と外の待機勢の脚色があまり変わらず、勝負は内の3頭の争いに。逃げたエポカドーロが粘り込むところ、コズミックフォースを挟んだ外からワグネリアンがじわじわ迫り、半馬身かわしてゴールイン。

0秒1差2着がエポカドーロ、さらに0秒1差3着にコズミックフォース、外から1頭出色の脚を見せたエタリオウが4着。

ワグネリアンは福永騎手がテンに位置を取りにいった賭けが奏功しての勝利でしょう。外枠からの発走で距離ロスがあり、勢いがつきすぎて折り合いを欠く危険性もありました。そもそもスローペースになる確証はなく、乱ペースに巻き込まれれば大敗の可能性もありました。ですが実際は超スローペース・内から3頭目でいつでも外に出せ、また前方の程よい距離のところにコズミックフォースが壁になっているという好ポジション。終いの脚は多少バテ気味でしたし、勝負どころでの反応も今ひとつに見えましたが、道中の貯金がモノを言いました。

エポカドーロは巡航速度はメンバー中でもかなり速いものの、この距離での消耗戦は本質的には向かないのでしょう。スローペースに落とし込んでコーナーでリードを奪う作戦はサニーブライアン的ではありましたが、最後は力尽きた形。しかしながらこのレースを面白くしたのはこの馬でした。

コズミックフォースは先行して粘り込んだプリンシパルステークスが好内容だったので注目していましたが、苦しいローテーションで臨んだ本番も見事な走りでした。石橋脩騎手の勝負勘も冴えていましたし、前走からあと1週余裕があれば、、、というタラレバも考えてしまう程に良いレースでした。エポカドーロとの間のスペースを閉めて、ダノンプレミアムが割って入るのを防いだのは好プレー。

馬券で狙っていた3頭はいづれも後方からの競馬で末脚不発。ステルヴィオはまずまず伸びて0秒4差8着まで来ていましたが、この展開では勝負には関われませんでした。グレイルは骨折とのことで残念。

 

さて今週は安田記念

今週も府中の芝コースは速い時計の出る馬場になっています。ただ土曜日はダービーの影響なのか、前半からポジション争いが激しいレースが相次いで、全体時計に比して上がりがかかっている傾向。こういう傾向は日をまたいでは続かないような気もしますが、はたして。

人気は、大阪杯からの転戦で初のマイル戦になるスワーヴリチャード、前哨戦マイラーズカップを快勝したサングレーザー、昨秋のマイル王ペルシアンナイトあたりが上位ですが割れ加減です。

逃げ馬候補だったウインガニオンが大外枠を引いてしまったので、ペースを作るのはアエロリットになるでしょうか。しかしながら、牡馬一線級を相手に2キロ貰いとはいえ56キロを初めて背負うアエロリットは、そうは速いペースを刻まないのではないかと考えています。好位から反応よく速い上がりが使える馬が良さそう。

 

注目はリアルスティール

一昨年の安田記念で11着惨敗して以来のマイル戦になります。この時は折り合いを激しく欠いてまったくレースにならなかったのですが、マイル戦自体が不向きだったわけではなかったと考えています。

東京コース自体は得意ですし、時計勝負・上がり勝負にも対応可能。

稽古ではゴーサインが出てからの反応がたいへん鋭く、海外遠征からの復帰戦になりますが出来は良さそう。

安田記念は馬格のない馬だと軽快さでは粘り込めない印象がありますが、この馬は馬格があり、以前より後肢に迫力が出たように見えます。

岩田騎手はテン乗りになりますが、このヤネなら外々を回り続けることはないでしょうし、稽古の反応を踏まえると、インから鋭く抜け出てくることも充分可能でしょう。期待。

 

他ではスワーヴリチャード。

こちらは初めてのマイル戦になりますが、この中間の稽古では道中の速さを維持するようなトレーニングが課され、それに好時計で応えています。この感じならば、ペースについてゆけずに置かれてしまうようなことはなさそうです。

レース決着時計が速くなった時にどこまで対応できるかがカギになりそうですが、充実期に入りつつある今なら先行粘り込みも。

 

リアルスティール

○ スワーヴリチャード

▲ アエロリット

△ サングレーザー

レッドファルクス

△ ウインガニオン

 

馬券はリアルスティールからのワイド・三連複流しなどを考えています。

さてどうなりますか。