ジャパンカップ 予想

先週のマイルチャンピオンシップステルヴィオの優勝。

序盤、出足が良かったのはロジクライアルアインでしたが、両馬ともハナを切りたくない素振りで抑え気味に。その後じわっと外から進出したアエロリットの逃げという形に収まりましたが、前半47秒1のラップタイムは想像以上に遅いものでした。

先行馬群は結構ゴチャつき気味に後半戦を迎え、3コーナー下りも各馬手綱を抑えられたまま。一団で4コーナーを回り馬群はようやく広がるが、明らかに内有利な形に。

内からアルアインがいったん抜け出しにかかるところ、序盤からアルアインの直後につけていたステルヴィオと、ステルヴィオの1列後方にいたペルシアンナイトが更に内をすくって強襲。2頭の争いはステルヴィオペルシアンナイトを最後まで抑えてゴールイン。

前半47秒1に対して後半46秒2のラップは、G1クラスとすればちょっと物足りない数字に思えます。アエロリットもロジクライも、じっくり後続を引きつけて一瞬の脚で突き放すタイプではなかっただけに、持ち味を活かせないような流れを自ら選んでしまったのは残念。後方の馬は後方の馬で、前が密集して外に持ち出さざるを得ず、距離ロスが響いて勝負にならず。結局、逃げ馬の後ろで内を突けるポジションにいた数頭による、決め手比べといったレースになりました。三連単1-2-3で決まったのもむべなるかなといった印象。

ステルヴィオはここまで、ゲートの出が悪くない割りに行き脚がつかずに後方に下がるレースを繰り返していましたが、今回はテン乗りビュイック騎手が意識的に前につけていったことが勝利につながりました。時計の面では強調すべきところは少ないのですが、競り合いで勝負強さを発揮できたのは良かったですね。マイル戦も京都コースも合っていたと思います。

他で期待していたロジクライは作戦ミス、エアスピネルはスローを見越して早目に仕掛けた結果、末が甘くなりました。ジャンダルムは位置取りが後ろすぎて勝負にならず。

馬券は、中心視したステルヴィオが勝ったものの相手がおらず、ハズレ。

 

さて今週はジャパンカップ

外国馬2頭を含めた14頭のメンバーですが、レイデオロやディアドラ、マカヒキらの不在で、3歳牝馬アーモンドアイが抜けた人気になっています。

連続開催の最終週になりますが、府中の馬場は時計の出る馬場です。土曜日のキャピタルステークスではマイルの勝ち時計1分32秒6、上がり32秒台を記録した馬が6頭という高速ぶり。日曜日も晴れて良馬場でのレースになるでしょうから、ジャパンカップも1分23秒そこそこといった勝ち時計になるのでは。

 

展開の鍵を握るのは前走ハナを切った2頭。

アルゼンチン共和国杯を逃げて4着だったウインテンダネスは、今春の緑風ステークスのように、前半スローに抑え、後半ロングスパートでセーフティリードを作っての押し切りたいところ。当時の鞍上だった内田博幸騎手を再び迎えて条件を整えてきましたが、枠順が大外になってしまいました。はたしてテンからマイペースに持ち込めるでしょうか。

秋の天皇賞で逃げて3着だったキセキは、前々走の毎日王冠を含め、前々につけてのロングスパートでこの秋は好勝負を演じています。ハナにこだわる競馬はしないと思いますが、後続に脚を使わせての消耗戦に持ち込みたいだけに、外枠のウインテンダネスがモタつくようなら自ら動くかもしれません。

どちらがペースを握るにしても、後半は厳しい流れになると予想します。前半から速くなって後方の馬が差し込んでくる展開も考えましたが、テンに他の馬がハナを主張すればキセキの川田騎手はケンカしにゆかないと思うので、ゆったり流れてからのロングスパート勝負になるのでは。

土曜日の馬場を見るに、前目のインにつけられる馬が良さそうです。

 

3歳牝馬三冠を達成し、ここが初の古馬との対戦になるアーモンドアイは最内枠を引き当てました。枠順としては好枠ですが、この馬がこの枠の利を活かすことができるかは少々疑問。

秋華賞は完勝でしたが、今回は一気の相手強化でこれまでとは勝手が異なるでしょう。ここまでは直線外に持ち出しての豪快な差し切りで連勝してきていますが、古馬の一線級相手にその戦法が通じない可能性は高いと思います。内枠からスタートを決めてインの前目で我慢し、直線進路が開くまで脚を溜められればチャンスが来そうですが、出遅れ癖のあるこの馬が無理なくポジションをとり・道中折り合いがつき・直線前が開き・末脚で他馬を圧倒する可能性を考えるに、いささか虫のよすぎる想定に思えます。

勝負になる可能性は大いにありそうですが、単勝1.5倍の人気では割に合わない印象。

 

ではどこから狙うかというと、なかなか選びづらいメンバーで悩ましい。。。

今回はやや振り回して、人気薄でもアタマまで突き抜ける可能性がありそうな馬を狙ってみたいと思います。

 

注目はカプリ。

愛ダービー英セントレジャーという勝ち鞍を見ると、日本の馬場への適性が疑われますが、血統表を見た上では対応できそうな印象。もっとも、ラスト2ハロンの高速上がり勝負では最高速度で劣りそうですが、ロングスパートでの消耗戦なら勝負になるはず。勝負どころで反応よく加速できる力もありますし、一発あるならこの馬か。

ジャパンカップでの外国馬の調子は判断が難しいところがありますが、長めから時計を出して終い軽く気合をつけられると伸びたあたり、カプリの調子は決して悪くはなさそう。

消耗戦でゴール前での競り合いに持ち込めれば、ムーア騎手の腕も込みで期待できそうです。

 

他では、目標にされる危険性は高いですが、天皇賞よりも更に状態を上げていそうなキセキが面白そう。

この展開予想では真っ先に名前を挙げたかったスワーヴリチャードですが、今回は2週続けて稽古が軽すぎるのが気になるところ。前走の敗因はスタート直後に他馬にぶつけられてのものなので、度外視できると思うのですが、何か他に不安が出ているのかも。

シュヴァルグランは去年のこのレースを早め先頭からの押し切り勝ち。去年は枠順も最内で良かったですし、ボウマン騎手の判断も良かったのですが、今年は真ん中の枠で、ボウマン騎手は騎乗停止で乗れなくなりました。前走の内容も悪く、展開面からは買いたい馬ですが軸としては狙いづらい1頭。

サトノダイヤモンドはこのメンバー・このコースでなら、スローペースからの上がり2ハロンぐらいの勝負が向きそうですが、調子はかなり上がってきました。昨年のフランス遠征から調子を落としていましたがここに来て復調気配。着順関係なく楽しみ。

 

◎ カプリ

○ キセキ

サトノダイヤモンド

シュヴァルグラン、スワーヴリチャード、サトノクラウン

注 アーモンドアイ

 

馬券はカプリの単複を軸に、カプリ軸の三連複などを考えています。

さてどうなりますか。