菊花賞 予想

先週の秋華賞はアカイトリノムスメが優勝。

雨が上がり、晴れて良馬場で迎えた日曜日の一戦。ただ、ゴール前向かい風/向こう正面追い風が強く吹いて、馬格のない先行馬には不利なコンディションだったかもしれません。

事前の予想どおりエイシンヒテンが逃げソダシが番手に収まり、縦長の馬群でレースが進みました。1000m通過は61秒2。水を含んだ芝と強風の影響をどう見るか難しいところですが、まあスローペースの部類だったしょう。向こう正面は追い風なのにペースは上がらず。3コーナーからの下りで前の2頭がペースを上げ、後続との差をやや広げながら直線へ。

まずソダシ、続いてエイシンヒテンが脚色一杯になるも、向かい風の影響かグンと伸びてくるような馬はおらず、先行馬群の中から外目を突いたアカイトリノムスメと、内を割って出てきたアンドヴァラナウトが、ともにジリジリと伸びながら必死に叩き合っての先頭争い。ゴール前の急坂で勢いが鈍った両馬に、ファインルージュが猛追してきましたが、最後はアカイトリノムスメが凌ぎきって先頭ゴール。勝ち時計2分1秒2。

タイムは平凡なレヴェルになりましたが、このレースはなかなかの消耗戦だったと思います。特に、ゴール前の急坂は重い芝に強い向かい風が加わり決め手が削がれるコンディション。

アカイトリノムスメとアンドヴァラナウトとは道中3列目あたり、ソダシを前にマークしながら似たような位置でレースを進めていました。4コーナーからカーブを回りながらスパートを仕掛けたのが前者、直線入り口まで内目で脚を溜めにいったのが後者。終いの決め手を発揮しにくい条件だったので、アカイトリノムスメの戸崎騎手の判断が正解だったということでしょう。

ファインルージュが0秒1差2着でアンドヴァラナウトは0秒2差の3着。アンドヴァラナウトは小柄な上、大きな放牧を挟まず続戦してきた馬。ちょっと今回のコンディションは厳しい条件だったかもしれません。ロングスパートを選択しなかった判断も頷けますし、直線の進路取り、フットワークも見るべきところがありました。ゴール前急坂で一杯になってしまいましたが健闘したと思います。最後に494キロと馬格のあるファインルージュに差されはしましたが、これは馬力と体力に優れたファインルージュのロングスパートの方を讃えるべきか。

ソダシは0秒9差10着。ゲートにぶつけて歯を怪我していたようで、伸びなかったのはその影響だったでしょうか。

馬券はアンドヴァラナウトとファインルージュのワイドが渋く的中。

 

 

さて今週は菊花賞

またも阪神開催の菊花賞という特殊条件で、舞台は阪神大賞典と同じ内回り3000m。道中のポジションが前にしろ後ろにしろ、4コーナーである程度の位置まで押し上げて、直線の坂をいかに凌ぎきるかの消耗戦になると見ています。

エフフォーリアが天皇賞(秋)目標、シャフリヤールがジャパンカップ目標で春のクラシックホースが不在。それどころか皐月賞とダービーで掲示板に載った馬がタイトルホルダーとステラヴェローチェしかいない今回の出走メンバー。世代の頂点を決める一戦とは言いづらいレースですが、長距離戦向きの血統馬が集まり、なかなかに面白いメンバー構成になったと思います。

土曜日の兵庫特別で上位独占したテーオーロイヤル・マカオンドール・ハギノピリナ(3頭とも菊花賞に抽選で出走ならず)も、距離延びて良さそうな血統だっただけにここに混ぜてあげたかった。

阪神は日曜日も晴れて良馬場でのレースになりそうです。土曜日は芝内回りのレースが新馬戦1クラしかなかったので判断が難しいのですが、超高速馬場とはならないもののそこそこの時計は出せる馬場と見ています。

 

注目は3頭。

まずは皐月賞2着馬タイトルホルダー。

好走した弥生賞皐月賞では、先手を奪って淀みない流れを作り、後続に脚を使わせながら終盤まで粘り切りました。非常に持久力に優れた馬で、この点は今回も有利に働くでしょう。ダービーは超高速馬場・スローペース・ラスト2ハロンの上がり勝負とこの馬に向いたレースにはならなかった。

前走のセントライト記念では3000mの菊花賞を意識したのか、1列後ろから折り合って行く競馬を試していました。試走として折り合い自体は問題なかったとは思いますが、個別のレースとしては裏目に。直線前の馬がササるなどして進路ができず、馬群に閉じ込められたまま全く競馬できずに13着大敗。不利が大きすぎて能力を出せていませんから、この結果は度外視すべきと思います。

春のクラシック時点では、長丁場を押し切れるようになるにはもう少し巡航速度が身について欲しいなと見ていたのですが、その点ステップレースでは進歩を確かめられなかったのが残念なところ。

ですが、追い切りで馬ナリで坂路好時計をマークできるなど肉体面の成長は見込めそうで、ここは買いたい。

逃げ候補のエアサージュがラップの緩急をあまりつけないタイプなのもプラス材料。

 

続いては神戸新聞杯2着のレッドジェネシス

ロングスパートから良い脚を長く使って差し切る戦型で、上がりのかかるコースは得意な馬。好走したゆきやなぎ賞京都新聞杯も道中後ろ目からかなり長く脚を使って勝ち切っており、前走の神戸新聞杯も道悪の鬼・ステラヴェローチェに惜敗しましたが同じ型で2着。体力勝負はお手の物。今回の舞台も4コーナーである程度の位置につける必要があり、最後に急坂が待ち構えているコースですから、この馬に向いた舞台設定といえるでしょう。

内回りコースなのが気にはなりますが、仁川の3~4コーナーはそれほどカーブもきつくないですし、鞍上が川田騎手に戻っているのでそうヘンなコース取りはしないだろうという安心感はありますね。

追い切りは軽め調整でしたが動きはスムーズでした。態勢は整っていると見ました。

ちょっと人気になりすぎているきらいはありますが、買いたい1頭。

 

最後はラジオNIKKEI賞からの鉄砲使いになるヴァイスメテオール

バテ合い凌ぎ合いからのひと伸びが期待できる馬。前走ラジオNIKKEI賞では雨中で力の要る馬場という条件で、3コーナーからペースが一気に速くなるマクリ合戦の様相になりましたが、4コーナーで内から外へ流れるようにコースを切り替えると1頭次元の違う脚色で突き抜けました。

折り合いも良く、機動力もあり、ロングスパートにも向いているので今回も楽しみな1頭。

春の段階では馬体がまだまだ未熟で、さて今回このメンバーに入って巡航速度の面で足りているのかどうかはわからないのですが、阪神3000m戦には向いたタイプの馬だと思います。

休み明けながらしっかり稽古を積んできており、重め残りということはなさそう。

こちらは一発の期待を込めて。

 

◎ タイトルホルダー

○ レッドジェネシス

▲ ヴァイスメテオール

 

馬券は3頭のワイドと馬連のボックスを考えています。

さてどうなりますか。