先週のマイルチャンピオンシップはグランアレグリアが優勝。引退レースを勝利で締めました。
スタートからサウンドカナロアが後方に下げ、大外をついてゆくだけの半ばレース棄権するような走り。内枠からホウオウアマゾンがハナを切って非常に遅い流れのレースとなりました。
600m通過35秒6、前半800m通過47秒6という、超のつくスローペースで馬群は密集隊形。
上位人気のシュネルマイスターは3列目の内ラチ沿い、グランアレグリアは4列目の外でともに中団からの競馬。
4コーナー残り600mあたりでグレナディアガーズが仕掛けると後続も一斉に動き始め、ペースが一気に上がりました。レースは上がり600mの決め手勝負に。荒れたインコースを嫌う馬も多く、内外大きくバラけて直線へ。
直線、内で粘るホウオウアマゾンにサリオスとインディチャンプが並びかけて併せ馬の形になりますが、離れた大外からグランアレグリアが力強く伸びて一気に先頭へ。
必死に粘るインディチャンプを巡ってシュネルマイスターとダノンザキッドが絡み激しい2着争いになりますが、グランアレグリアは脚色衰えず決め手を存分に発揮して先頭ゴール。
勝ち時計1分32秒6。
グランアレグリアのルメール騎手は馬の状態・能力に絶対の自信があったのでしょう。スローペースにも慌てず動じず中団外目でじっくり脚を溜め、不利を受けないように4コーナーから外を回して末脚を引き出しました。マイルG1のメンバーに入っても決め手は1枚上といった格好で、2着シュネルマイスターとの差は0秒1でしたがタイム差以上の完勝といった感じのレースぶりでした。
そのシュネルマイスターは最後の直線で進路を探すのに手間取るような場面も見られましたが、距離ロスを避けるようなレースで能力分は走ったように思います。
ダノンザキッドは0秒2差3着。前々走皐月賞から換算して馬体重が24キロ増えていましたが、重め残りという感じではありませんでした。パドックでは発汗が目立ち精神面での落ち着きのなさが心配されましたが、レースではピタリ折り合ってグランアレグリアの前に位置し、直線で前が壁になりかかるも間をこじ開けて鋭進。川田騎手のレース後コメントにもありましたが来年につながる内容での3着でしたね。
カテドラルは0秒6差9着。出遅れた上に超スローペース・高速上がりの決め手比べとなってしまい出番がありませんでしたね。
馬券はグランアレグリアとダノンザキッドのワイドが的中。
さて今週はジャパンカップ。
府中の芝は内ラチ沿いが荒れて見えますが、時計はまずまず出ています。ただオーバーシードの影響もあって速い上がりは出しにくい様子。道中ペースが上がれば全体走破時計は速くなりそうですが、スローペースになるとトップスピードが殺される分先行馬有利か。
4頭出走の日本ダービー馬を含め日本馬が15頭、外国馬が3頭。外国馬の騎手が日本でもおなじみのムーアとクリスチャン・デムーロに武豊という面々ですから、そうおかしな乱ペースにはならないのでは。キセキが陣営の宣言通りペースを握り、平均ペースからの消耗戦体力勝負となりそう。
人気はここが引退レースとなるコントレイルが断然の1本かぶり状態です。府中で高速上がり勝負をするならともかく今回は持久力勝負寄りになりそうですし、ディープボンドのような強い露払いもいない自力の戦いならば、コントレイルのこのオッズはあまりにも妙味がない。今年JRAのG1を勝っているのが3歳馬のシュネルマイスター・ユーバーレーベンだけというメンバーが相手ゆえに、この馬券の売れようも仕方ないのかもしれませんが、これなら穴狙いの方が面白そう。
注目はフランスから参戦のグランドグローリー。
フランスでは2000m路線で走っている5歳牝馬で、前々走のジャンロマネ賞でG1初勝利。馬場比較がうまくできないのですが、稍重で2分6秒台ならなかなか好時計だったのでは。
今回は府中の2400m戦ですが、欧州の12ハロン路線を走ってる馬よりは中距離路線の馬の方が向く馬場ですし、適度に消耗戦になりそうなのもプラス材料。
左回りは得意で5戦2勝2着3回。
一番の魅力は斤量55キロで走れるところで、あまり大柄でもない彼女が普段57~58キロを背負って道悪馬場を走っていたのですから、この斤量差を活かして、今回は今まで以上の踏ん張りが効きそう。
人気はないでしょうが、鞍上デムーロ弟の魅力も込みで狙ってみたい。
◎ グランドグローリー
○ サンレイポケット
▲ キセキ
△ シャドウディーヴァ
馬券はグランドグローリーの複勝本線で、おまけとして人気薄の気になる馬へ馬連・ワイドを薄く流そうと考えています。
さてどうなりますか。