皐月賞 予想

先週の桜花賞はステレンボッシュが優勝。

晴れて良馬場開催、そこそこ時計が出る馬場にはなっていましたが、内の方が荒れていると騎手が感じていたのか、直線では外を狙う馬が多かったですね。

全馬発馬は五分といったスタートでしたが、テンからハナを主張する馬が不在で、そろりそろりといった感じで出て行ったのがショウナンマヌエラ。セキトバイーストは前に馬を置きたい意図が見えた挙動でしたし、シカゴスティングは宣言通り控えた競馬、急遽乗り替わりとなったエトヴプレは折り合いを気にしながらといった感じで番手から。

アスコリピチェーノは中団を進み、これを真後ろでマークするのがステレンボッシュ、更に1列後ろで2頭をマークするのがライトバックとスウィープフィート。

横に膨らんだような馬群で3コーナーへ。前半800m通過は46秒3の平均ラップ。4コーナー下りから前も後ろもペースが上がって一団のまま直線へ。

叩きあっての追い比べからまず先行集団から残ったのがエトヴプレ。内目で粘り込みを狙うが、外の差し馬の方が脚色は優勢。ステレンボッシュアスコリピチェーノ、ライトバック、スウィープフィートの順に斜めに並んで追われ、残り200mでステレンボッシュが先頭に立つとこの順のままゴールへ。

勝ち時計1分32秒2(前半46秒3-後半45秒9)。

体感もう少しスローに流れていたように見えたのですが思ったほど緩んでおらず、多くの馬が自分が出せる時計で走り切ったようなレースになったと思います。その中で上位に入ったのはやはり阪神ジュヴェナイルフィリーズ組でした。

勝ったステレンボッシュについては予想段階では乗り替わりを不安視していましたが、なんのなんの、流石はマジックマン・モレイラ騎手、細かい挙動も巧妙に制御して若い牝馬を乗りこなしてしまいましたね。特に圧巻だったのは3~4コーナー。前を走るアスコリピチェーノが僅かに外に膨らんだ隙に内のスペースに入り込み、最大のライバルを外へ弾いた上で先にスパートをかけた場面。馬自身の成長もあってのことでしょうが、4ヶ月前は同じ相手に反応が遅れて惜敗していただけに、鮮やかに機先を制したこの場面は衝撃的でした。オークスもモレイラ騎手が乗れそうとのことなので、二冠の可能性も充分。

0秒1差2着のアスコリピチェーノも、敗れはしたものの好内容。次走はオークスではなくNHKマイルカップへ向かうようですが、どちらを走るにせよ左回りの東京コースは好条件だと思います。

0秒1差3着のライトバックも好内容。前半は後方で脚を充分に溜め、4コーナーでスィープフィートを内に閉じ込めてからのスパートで上がり3ハロン32秒8は当然のようにメンバー最速。持ち味は出せていますし人馬の呼吸も合っていました。この出来なら、距離が伸びて府中に替わるオークスは更に期待できそうです。

0秒2差4着スウィープフィート、0秒3差5着エトヴプレも好内容で、オークス優先出走権確保。特にエトヴプレは思っていた以上に巡航速度があって粘っこい。決め手がいまひとつな分、狙いどころが難しくはありますが、どこかで穴を開けそうです。

馬券は馬連と三連複が的中。

 

 

さて今週は皐月賞

中山の芝コースは開催最終週でBコース使用。週中にかなり雨が降りましたが、回復して良馬場で土曜日はレースが行われました。スローペースのレースが多く時計の出方が判断しづらいですが、最終週にしてはまずまず時計は出そうなコンディションだと思います。ただ、コーナーではインの方が結構掘れて荒れてきているので、進路選びが勝負を左右しそう。

重賞が行われる度に新星が現れたような印象の3歳牡馬クラシック戦線。賞金が分散されて、1勝+重賞(G2)2着のシュヴァルツクーゲルが除外になる程の大混戦。ホープフルステークスを勝ったレガレイラが1番人気になりそうですが、単勝4倍前後と、かなり人気が割れています。

内枠を引いたメイショウタバルがハナを切りそうですが、アレグロブリランテ・シリウスコルト・ホウオウプロサンゲ・エコロヴァルツら先行したい馬も数多く、隊列は予想しづらい。ただし、これら各馬はハナを切るとタメ逃げ系のラップを刻みたいクチなので、ペースはそれほど上がらないのでは。ゆったり流れて終いの決め手勝負になるか。

操作性の高さと、コーナー加速からの決め手の鋭さがカギとなりそう。

 

注目はここまで2戦2勝のジャスティンミラノ。

ここまで2戦は4コーナー2番手からの競馬ですが、巡航速度の高さ故その位置からの競馬になってしまっただけで、おそらくはクラスが上がったら中団で脚を溜めて決め手を活かすようなレースを得意としそうです。

キャリアが浅く、中山コースや多頭数競馬の経験もないのは気にはなりますが、操作性の高さや決め手の鋭さは非常に魅力的です。馬格もありストライドも伸びるのですが、仕掛けられた時のピッチが非常に速く瞬間的な加速も良い。カミソリの斬れもナタの斬れも持っているような感じで、府中2400mの方が適条件かもしれませんが、中山でもゆったり流れるなら是非狙いたい。

稽古でも落ち着いた良い動きを見せていましたし、大目標は次だとしてもここも勝負になりそう。

 

相手は朝日杯勝ち馬ジャンタルマンタル。

朝日杯・ホープフルステークスとも口向きが悪く走りのペースを乱す馬が多く見受けられましたが、その中で際立った操作性を見せてくれたのがこの馬。

前走共同通信杯では前出ジャスティンミラノの2着に敗れましたが、これは先々の距離延長を見越しての試走をしていたという要因もあり、負け方としてはそれほど悪くないと見ています。

こちらもストライドは大きめの走法ですがコーナー加速が良いので、初の中山コースでも評価は下げず。2000m戦への距離延長の方が気になりますが、この時期・この距離なら充分対応可能と見ました。

稽古は時計も出して非常に良い感じ。

こちらも有力候補。

 

ジャスティンミラノ

〇 ジャンタルマンタル

ビザンチンドリーム(どうせ後方からなので枠順は問題なし、スローならばマクリに要警戒)

△ シンエンペラー(2歳時の課題がクリアされたとは言い難いが、素質は世代上位)

 

馬券は4頭の馬連・三連複ボックスを考えています。

さてどうなりますか。

 

桜花賞 予想

先週の大阪杯はべラジオオペラが優勝。

日曜日は良馬場。予想していたよりも時計の出る馬場になっていたように思います。

スタニングローズの逃げ、ベラジオオペラの番手マークという隊列が早々に定まると、序盤は超のつくスローペース。

向こう正面でたまらずローシャムパークが後方から番手までポジションを上げましたが、全体としてはゆったりとした流れで3コーナーへ。ここから後方馬群の馬がペースを上げましたが、前の馬も同様にペースアップしたため、隊列はほぼ変わらず直線へ。

1列目3頭のうち、スタニングローズが直線まず一杯になり、ベラジオオペラとローシャムパークの叩きあいに。空いた内ラチ沿いにルージュエヴァイユが突っ込んできて、ゴール前は3頭の勝負に。真ん中のベラジオオペラがロングスパート勝負を制して先頭ゴール。

勝ち時計1分58秒2。

前半スローで後半ロングスパート勝負になるというのは予想通り。序盤が相当遅く前目のポジションにつけていないと苦しい展開になったので、勝ち馬ベラジオオペラがテンから前につけたところと2着馬ローシャムパークが早々にマクリに出たところは正解でしたね。

ベラジオオペラは小回り巧者を輩出してきたアイドリームドアドリーム牝系出身らしく、コーナーでのペースアップが非常に巧い。明け4歳になり古馬重賞級との対戦では巡航速度が足りないかなとみていたのですが、全体時計が遅くなった点とコース適性を味方に勝ち切ってしまいました。お見事でした。

狙っていたローシャムパークはタイム差なしの2着。非常に惜しかった。勝ち馬との差は序盤ポジションを獲れなかったのでマクリの脚を使ってしまった点かなと。テンからスピードに乗れれば、あるいはもう少し外枠を引いて序盤から自由に動ければ。。。

他で気になったのはこれもタイム差なし3着のルージュエヴァイユ。京都外回りとか東京コースでの良績が目立っていたので、内回りで好結果を出したのは意外でした。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は桜花賞。春のクラシックシーズン到来。

阪神の芝コースは今週もBコースを使用。土曜日の競馬では先週よりも速い時計が出せる馬場に見えました。上り33秒台が出る良馬場で、桜花賞もそれなりに速い時計の決着になりそうです。(ただし、ソダシの勝った2021年=1分31秒1のような馬場ではないでしょう)

阪神ジュベナイルフィリーズの1・2着馬がここ直行のローテーションを選んだので年明けからの対戦比較ができないのですが、0秒2差3着のコラソンビートがフィリーズレビュー2着、気難しさを出して0秒9差7着に終わったスウィープフィート(これぞスイープトウショウの孫というムラッ気)がチューリップ賞快勝。2歳時の上位勢力はここでも軽視できないか。

エトヴプレが外枠を引き、シカゴスティングが控える競馬を示唆しているので、セキトバイーストあたりが逃げ候補ですが藤岡祐介騎手では果敢な先行は望み薄。メンバー構成的にはスローペースとは考えにくいのですが展開は読みづらいですね。コラソンビート横山武史騎手あたりはスローとみたら積極的に前に出しそうではあります。

巡航速度面で大差のない粒の揃ったメンバーで、平均ペースで流れるならば、多頭数のG1レースを勝ち負けしてきた実績から阪神ジュベナイルフィリーズ1・2着馬の地力が他よりも信頼できそう。

 

注目はアスコリピチェーノ。

勝負所での反応良さやトップスピードの持続力などが魅力的で、レースセンスの良い馬。スローペースからの究極の上がり勝負となると不安がありますが、今回はそういった能力が求められないとみました。阪神ジュベナイルフィリーズのように前後が詰まったような馬群になってもそつがない立ち回りで直線好位で回ってこれるでしょう。

久々のレースになりますが稽古は動けていましたし、体も大きくなって走りに重厚感が出てきましたね。

まずはこの馬を。

 

ステレンボッシュ阪神ジュベナイルフィリーズで狙っていた馬で、変わらず評価している1頭。

ペースが緩んでも速くなっても決め手を繰り出せるし、距離の融通性があって「桜花賞オークスも」という点ではアスコリピチェーノ以上に期待できる馬とみています。

今回2番手評価にとどめたのは騎手乗り替わりを嫌って。前走ルメール騎手でも反応がワンテンポ遅れただけに、いかに名手モレイラ騎手とはいえ1週間前に急遽決まったコンビで呼吸を合わせられるかどうか。

 

他で期待はライトバック。

アルテミスステークスでは気難しさを出して4着に敗れましたが、前走は坂井騎手に鞍上が替わって快勝。狭いところを割って一気の差し切りで、決め手の鋭さは前に挙げた2頭以上かもしれません。坂井騎手とも非常に相性が良さそうで、継続騎乗は好材料

 

アスコリピチェーノ

〇 ステレンボッシュ

▲ ライトバック

 

馬券は3頭の三連複と馬連ボックス、それにライトバックの単勝を考えています。

ここで出走権利が獲れればオークスで面白そうな馬は、チェルヴィニアとテウメッサ。特にチェルヴィニアは2歳時からスピード能力を発揮できていただけに、(今回は大外枠とルメール騎手負傷による急な乗り替わりで評価を下げましたが)ここを勝つようなら牝馬三冠全部持っていくかもしれません。

さてどうなりますか。

 

大阪杯 予想

先週の高松宮記念はマッドクールが優勝。

雨が降り続いて重馬場でのレースとなりました。5年続けての道悪競馬。

発馬を決めて飛び出していったのはビクターザウィナーでしたが、内枠からマッドクールが突っ張っていったためなかなかラチ沿いに寄せられず、ハナに立つまでにかなり力を使った様子でした。そのためか、ハナに立ったあとのビクターザーウィナーはいったんペースを落としての逃げとなり、前半が緩い後傾ラップに。

馬群がつまった形で直線へ。

ビクターザウィナーは番手のウインカーネリアンとともに外に持ち出す。他方2列目からのマッドクールは迷わず内を突いて伸び、残り350mで一気に先頭へ。

外を回した組が伸びあぐねる中、マッドクールの2列ほど後ろから内を突いてきたナムラクレアが猛追。最後はマッドクールとナムラクレアが馬体を並べての勝負となり、僅かに残したマッドクールが先頭ゴール。

勝ち時計1分8秒9。前半600m34秒9-後半34秒0。

マッドクールは坂井騎手がプラン通りに非常に巧く乗ったような印象でしたね。馬の力をキッチリ引き出しました。また、道悪で全体時計が遅くなったこと、前半ペースが落ち着いたのこと、追いすがってきたナムラクレアが鞍上のミスでスムーズに加速できなかったことなど、運も味方につけました。

タイム差なし2着のナムラクレアは内を突いてよく追い込んできましたが、鞍上の右ムチに大きく反応して内にヨレるのを直線だけで2度やっては勝てるレースも勝てない。これ、流石に2度目は鞍上の判断ミスでしょう。

馬券は単勝とワイド本線が的中。予想通り、モズメイメイの乗り替わりが後傾ラップを呼んだので(モズメイメイは逃げずに道中最後方)、久々にきちんとした的中。

 

さて今週は大阪杯

阪神の芝コースは今週からBコースを使用。週中の雨が残って土曜日は良馬場発表ながら稍重に近いような馬場状態。日曜日はもっと乾いてきそうなので、今週は道悪云々は考えなくてよさそうです。ただ、超高速馬場とはならないでしょう。1分59秒0ぐらいでの決着を想定しています。

飛ばして逃げるような先行馬が不在で隊列が非常に読みにくいメンバー構成。仁川の内回りが舞台なので、前半はスロー、後半は3コーナーからロングスパート勝負といった展開になるのでは。

 

注目はローシャムパーク。

昨年夏に函館記念で初の重賞タイトルを獲り、続くオールカマーも鮮やかに勝って連勝。初のG1挑戦・初の海外遠征となった昨年暮れの香港カップはスタートで失敗してリズムに乗れず大敗しましたが、昨年1年で力をつけた1頭。

今回は明け5歳の今季初戦。休み明けの調整具合が気になりますが、稽古の動きは非常に良く、昨年後半戦よりも更に良さそうな雰囲気でした。これならいきなりG1でも勝負になりそう。

小回り多頭数での立ち回りが特別巧いという印象はないのですが、コーナーを回りながらの加速の良さに加え、長く良い脚を使えるのが長所。前半スローからのロングスパート勝負はピッタリ合いそうです。

主戦のルメール騎手がドバイ遠征で不在(落馬での負傷具合が心配ですね・・・)なため今回は戸崎騎手に乗り替わりとなりますが、過去に騎乗経験がある騎手なのでそれほどマイナス要因とはならないか。

課題はゲート。テンから自ら行きっぷりよく動けるタイプではないので、スタートで後手を踏むと馬群後方に押し込まれる可能性が。なんとか五分で発馬を決めてほしいですね。3列目ぐらいで流れに乗れれば、大いに期待できそう。

 

◎ ローシャムパーク

プラダリア

▲ ミッキーゴージャス

 

馬券はローシャムパークの単勝と、3頭の馬連・ワイドボックスを考えています。

さてどうなりますか。

 

 

高松宮記念 予想

今春もG1シーズン到来。まずは高松宮記念

昨秋のスプリンターズステークス1~3着馬に加え、直近のステップレース勝ち馬がほぼ揃い、さらに香港からビクターザウィナーが参戦。臨戦過程から昨秋の実績馬がそれほど人気を集めておらずオッズ面では混戦模様ですが、面白いメンバー構成となりました。

中京の芝コースはBコース使用3週目。馬場が荒れ始めてきたところへ雨の影響で土曜日は重馬場の開催となり、時計もかかっていました。日曜日も降雨の予報が出ており、道悪でのレースとなりそうです。

モズメイメイが鞍上を替えて来たので果敢な逃げには出ないと予想。テンから飛び出すのはビクターザウィナーか、序盤に行き脚がついた場合のテイエムスパーダでしょうか。先行タイプが数多く揃っているのですが、道悪もあって前半から急流になるかは少々疑問。

 

注目はマッドクール。

昨秋のスプリンターズステークスはハナ差敗れて2着でしたが、巡航速度と立ち回りの巧さを見せた好内容でした。荒れた内を突いて伸びた様子から力の要る馬場で浮上するタイプで、道悪実績もあり。左回りの中京にも実績ありますし、2番枠も好材料

稽古も非常に良く動けていたと思います。昨年末の香港遠征からの帰国初戦ですが、いきなりのG1でも戦える出来にあると見ました。

その前走香港スプリントの凡走で人気を落としているようなところがありますが、馬場との相性が悪かった点が大きいと思いますし、今回は充分勝機がありそう。

 

◎ マッドクール

〇 ルガル

▲ ナムラクレア

△ ビッグシーザー、シャンパンカラー、ママコチャ

 

道悪予想でママコチャは評価を下げ、相手本線はルガルとナムラクレア。

馬券はマッドクールの単勝と、ワイド流しを考えています。

さてどうなりますか。

 

フェブラリーステークス 予想

今年最初の中央G1、フェブラリーステークス

サウジ遠征を選択した馬や、直前で出走回避した馬がいてやや寂しいメンバー構成。ただ回避馬続出のおかげで除外対象だった4歳馬オメガギネスが出走可能に。キャリア5戦で連対率100%のこの馬が1番人気になるでしょう。

内枠のミックファイア、外のドンフランキーのどちらかがハナを切りそうですが、どちらにしてもペースは流れそう。2列目候補のオメガギネスも行きたがるところがあり、前傾ラップは必至。府中のダートが乾いて時計がかかっているのも考えると、相当な消耗戦となるのでは。

 

注目はドゥラエレーデ。

チャンピオンズカップ東京大賞典がともに3着と勝ち切れていませんが、レモンポップやウシュバテソーロがいないこのメンバーなら実績上位。芝でも走っていますが、ペース緩急差の小さいダート戦の方が現状向いていそうです。

特に平均的に速いラップが刻まれての粘り込みには期待でき、今回はピッタリとレースに嵌りそう。

稽古で速い時計を出しているにも関わらず、調教後馬体重が大幅に増えていたのは体調が良い証拠か。やや増えすぎな数字が出ていましたが、輸送もありますしまだ4歳なので、深く考えずにこの馬から。

 

◎ ドゥラエレーデ

○ レッドルゼル

▲ タガノビューティー

△ イグナイター

△ セキフウ

 

馬券はドゥラエレーデからのワイド流しと馬連ボックスを考えています。

さてどうなりますか。

 

2023年度 私的年度代表馬

例年通り、選考対象は2023年中に国内で1走以上した馬です。

 

年度代表馬 イクイノックス (4戦4勝 ドバイシーマクラシック宝塚記念天皇賞・秋ジャパンカップ )

4戦無敗、昨年からG1を6連勝、海外遠征でも結果を出し、ワールドベストレースホースランキングではずっと1位をキープするなどケチのつけられない内容。秋には「やり残したこと」がないような状態で引退。この先どうなるかわかりませんが、ディープインパクトよりもブラックタイドの方がサイアーラインを太く長く伸ばす可能性も出てきましたね。

 

殊勲賞 パンサラッサ (3戦1勝 サウジカップ)

昨年はドバイターフ、今年はサウジカップで海外G1勝利。芝とダートの両方で海外G1を制する快挙を成し遂げました。サウジカップの後は怪我もあり振るいませんでしたが、サウジカップの賞金1000万USドルがあればお釣りがくるでしょう。

 

敢闘賞 リバティアイランド (4戦3勝 牝馬三冠)

この成績で「今年はリバティアイランドの年だった」とはならないのが今年の競馬の濃さだったのかなと感じますね。同世代のダービー馬と皐月賞馬は有馬記念で馬群に沈みましたが、その有馬記念の1着~3着馬はジャパンカップでそれぞれ4着、3着、5着。この前にいたのがイクイノックスとこの馬だったのですから、強引に言えばリバティアイランドは3歳世代で抜けて強かったということになりますね。

 

技能賞 ウシュバテソーロ (5戦4勝 ドバイワールドカップ川崎記念東京大賞典)

東日本大震災が起きた2011年から12年。あの年のクラシック三冠馬オルフェーヴルの子供が、あの年のヴィクトワールピサ以来のドバイワールドカップの日本馬勝利を成し遂げたというのが感慨深い。昨年期待馬に挙げましたが、期待通りの大活躍でしたね。

 

2024年に期待する馬は、マッドクール。スプリンターズステークスは惜しくも2着。初戴冠を狙った香港遠征は苦い結果に終わってしまいましたが、来年のスプリント路線の中心になれる馬でないかなと思っています。

馬の方も新星登場を期待していますが、武豊騎手の後継として、競馬界のアイコンとなり得る若い騎手もそろそろ登場してくれないかなと思っております(それができないから武豊は偉大なのだというのもわかっておりますが)。

 

それではよいお年を。

 

ホープフルステークス 雑感

ホープフルステークスはレガレイラが優勝。

4コーナーのインは見た感じから芝が荒れていましたが、この時期としては時計の出るコンディションでのレース。 ヴェロキラプトルとアンモシエラが競り合いながらペースを作り、前半1000m通過は1分ちょうど。

決して遅いペースではなかったと思いますが、前へ行きたがっている馬が多く、どちらかというと後ろでじっくり構えた馬に利する展開だったでしょうか。

4コーナー、各騎手が荒れたインを避けたいという意図があったのか皆が進路を外寄りにとり、ショウナンラプンタが大きく膨れたこともあって直線入り口では8~9頭横並びに近い状態に。

内の空いたスペースから抜け出したシンエンペラーが2馬身ほど抜け出して坂にかかるところ、大外から猛然と追い込んできたのがレガレイラ。出色の末脚で一気にシンエンペラーを捕まえると、最後は半馬身ほどリードをつけての併せ馬状態で先頭ゴール。勝ち時計2分0秒2。

先に終わっていた2歳G1で、アスコリピチェーノやジャンタルマンタルがレース慣れを感じさせる完成度を見せていたのと対照的に、このレースはどうも性格・体質の幼さが出た馬が目立ちましたね。サンライズアースとゴンバデカーブースは疾病で出走取消、ゲート内で暴れたタリフラインはその影響かレース中に骨折で競走中止、センチュリボンドは行き脚がつかず、逆にショウナンラプンタは行きたがった上に外へ逃避しようとして周囲に迷惑をかける。2着のシンエンペラーも3~4コーナーでもたつき、直線は抜け出したあとソラを使って外へ斜行。全体的に落ち着かないレースでした。

勝ったレガレイラにしても、ゲートはタイミングが合わず後方から。押し上げるスペースがなく3~4コーナーでは外外を回らされることになり直線入り口ではまだ後方という良くない展開。ただし、ショウナンラプンタの斜行の影響をモロに受けずに済み、大外に持ち出せた後に障害となる要素がなかったのは幸運でした。前がモタついていたという点もありましたが、追い込みが見事に決まりました。最後は素晴らしい末脚でしたね。

狙っていたシンエンペラーは0秒1差2着。騎手の思うとおりに動けている時の素晴らしさと、動けていない時のモタモタぶりの差が激しく、現状課題が多い印象でした。

レガレイラ、シンエンペラー、前が詰まってまともに追えなかったミスタージーティーあたりは素質のあるところを見せてくれたと思いますが、気性面をはじめ成長したところを見てみないと、現時点で来春のクラシック云々を言うには早すぎるかな、と。

馬券はハズレ。

 

ホープフルステークス 予想

日曜日の有馬記念はドウデュースが優勝。

引退レースとなったタイトルホルダーが先行。ゲートの出は今ひとつでしたが、果敢にハナを主張すると単騎先頭。大外枠から好発を決めたスターズオンアースが鮮やかに2番手のインに潜り込み(流石はルメールと唸りました)、3列目にシャフリヤール、ハーパー、プラダリアという並び。

2周目1コーナーあたりからタイトルホルダーが後続を離し、道中息をいれつつリードを広げてゆく絶妙な逃げ。決して厳しい速さのラップではないのですが、後ろには淀みなく流れていると感じさせるレースメイクで徐々にリードを広げて2周目3コーナーへ。

ここで動いたのがドウデュース。馬群の外を勢いよくマクって前進すると直線入り口ではタイトルホルダーの3馬身後方、スターズオンアースの真横まで進出。

直線では粘りに粘るタイトルホルダーに、坂の上りでスターズオンアースとドウデュースが追いつき、ゴール前は3頭の争いに。

最後はドウデュースがマクリの勢いのまま駆け抜け先頭ゴール。勝ち時計2分30秒9。

勝ったドウデュースは3コーナーでのスパートのタイミングと手応えが抜群で、流石は武豊騎手という判断でした。馬の方も素晴らしい走りで、同じようなタイミングで動いて0秒3差4着に終わったジャスティンパレスと比べると、脚の回転が速く、コーナーでの加速で上回っていた為に距離ロスも抑えられていましたね。

0秒1差2着のスターズオンアースは序盤のルメール騎手のポジション獲りが抜群。「先行して差す」というプラン通りのレース運びだったのではないかと察します。ドウデュースのマクりで外へ持ち出すタイミングが遅らされたのが痛かった。0秒3差3着のタイトルホルダーも横山和生騎手の抜群のペース判断で逃げて好走。馬が絶好調時だったら逃げ切れていたかもしれません。

上位入線の人馬が見せる騎乗・見せる走りをしてくれたおかげで、見ごたえのある有馬記念になりましたね。

狙っていたディープボンドは1秒5差15着。ブリンカー着用で前目につけると思っていたのですが後方ママ。こちらは何をしたかったのかわからないレース結果に。非常に残念。

馬券はハズレ。

 

 

今年最後のG1、ホープフルステークス

中山の芝は引き続きAコースを使用。有馬記念の日から晴天が続いているので馬場状態もまずまず良さそうで、年末としては速い時計が出せそうに思っています。

キャリアが浅い2歳馬のレース。フルゲートから1頭取り消して出走17頭中、1勝馬が11頭。是が非でも逃げたそうな馬もおらず、多頭数のレース経験がない馬が多いメンバー構成で、展開も非常に読みづらい。松岡騎手のウインマクシマムか、武豊騎手のセンチュリボンドあたりの先導と見ていますが、どういうペースで逃げるのか、あんまり予想がつかないですね。難解なレース。

 

来春に期待できそうな大器に注目するレースと位置づけ、馬券は控えめが良さそう。

注目はシンエンペラー。

凱旋門賞馬 Sottsass の全弟ということで日本の固い馬場への適性を疑う向きもありましたが、軽快なスピードと非凡な決め手を発揮し、ここまで2戦2勝。前走、直線で馬群に包まれ前が開くのを待たされましたが、進路ができると反応よく加速して差し切り勝ち。序盤・中盤の動きを見ると、まだ優等生とは言い難いレース振りですが、ここぞの場面でスッと動けて勝ち切るあたり、良血馬、素質馬だな、と唸らせるところがあります。

馬体面では他馬より成長が進んでいるように感じており、2歳G1でも勝負になりそうです。新聞などでは「凱旋門賞馬の弟」という呼ばれ方をしていますが、「ジョッケクルブ賞(仏ダービー)馬の弟」と言い換えれば、早期完成で実力発揮するイメージにも合致します。

前走から中3週半という間隔で、輸送もある今回ですが、それにしては稽古も動けていたと思います。

脚の回転の速い走り方で、中山コースにも合いそう。イメージとしては皐月賞が狙い目なのですが、今回もこの馬から。

 

◎ シンエンペラー

〇 センチュリボンド

▲ ディスペランツァ

△ アンモシエラ

△ ウインマクシマム

△ レガレイラ

ヴェロキラプトル

 

馬券はシンエンペラーの単勝と、三連複流しを考えています。

さてどうなりますか。