ロジックの勝利を見てあの馬とあの馬を思い出しました

NHKマイルカップ、いったんは買いの候補に入れていたロジックにやられてしまいました。
といっても、ロジックは7番目の候補だったので(6番手はアポロノサトリ)、もし狙い目を変えたとしてもたぶん買わなかったと思いますが。。。


さて、展開は予想していた範囲からそれほどはズレませんでした。
1000m通過が57秒5というのは、速いには違いませんが、速すぎるという程でもない。これでタれる先行馬は、走りのリズムが悪かったか、心肺機能がオープン馬のレヴェルに足りないかのどちらかと言えるのでは(何故か引っ張りどおしだったステキシンスケクンは多分前者)。
3・4コーナーで勝ちを意識した差し馬が外目を進出するもマクるまでには至らず、ほぼ道中の順番どおり直線へ。
内を突いたロジックとファイングレインが併せ馬の格好になり伸びていったのに対し、いったんは力強く外から抜け出したキンシャサノキセキは1頭だけになり緊張が途切れたような走りに。
結局は道中先団から更に伸びたファイングレインに対し、道中中団最内で脚をためたロジックがクビの差リードを保ってゴールへ。


どちらかというとファイングレインの方がずっと強い競馬をしたように見えたのですが、勝ち馬はロジックの方、、、競馬ではままあること、これは仕方ない。
ロジックは内々で脚をため、直線でも内側の開いたところを突いてきて、展開がはまったという感じですが、別段鞍上が好騎乗だったという程でもないような気がします。ふつうに能力どおり1600mを走ったら、存外な好結果がついてきた、というような。。。「いいところにゴール板があったなあ」とでも言いますか。。。


ロジックはアグネスタキオンのファーストクロップの1頭で、そちらの話題の方が大きく取り上げられるのは仕方がありませんが、配合的には母の父のサクラユタカオーが強調された馬だと思います。かなりアウトブリード寄りで、父アグネスタキオンの先祖のHalo・Bold Rulerといったアメリカ〜ンな血は母の先祖のサクラユタカオーとは別路線のスピードの血なのですが、かといってお互いが邪魔しあうこともなく、能力の成熟が早いタイプのように見受けられます。
オープンクラスに入っても4着以下がなかったように堅実さはありましたが、一方では特に鋭い決め手を持った差し馬というわけでもなかったので、前走まででほぼ完成型、上がり目はないかなと思っていたのですが。。。(でも特にここに来て成長したとも見えなかった)
サクラユタカオーといえば、直仔で安田記念(対グラスワンダー)勝ちのエアジハードや、オークス(対トゥザヴィクトリー)勝ちのウメノファイバーといった、たぶん世上の評価はずっと格上の相手に対してハナ差で一発かました馬が印象に残っています。そういえば今回も含めみんな東京コースですし、エアジハードは3歳秋から4着以下なし、ウメノファイバーは東京コースに限れば3戦3勝の堅実さを持ってましたね。
もうひとつ付け加えると、ロジックは輸入牝馬スイートヘレンにトサミドリシンザンサクラユタカオーアグネスタキオン(すべて内国産種牡馬)の累代配合。エアジハードは社台の根幹牝馬の1頭サワーオレンジにノーザンテーストロイヤルスキーサクラユタカオーの累代配合。ウメノファイバーに至っては20世紀はじめに輸入されたフラストレートから血をつなげ続けて10代目。接戦からちょっとだけ先に出た勝因は、時間をかけてつちかってきた「地元の利」だったのかもしれません。
ねがわくば、惜しくも敗れたファイングレインが、グラスワンダートゥザヴィクトリーのように後々大きなタイトルを取れるといいのですが。


でも口悔しいな、2・3着のワイドでも42.5倍か!持ってないよ!