安田記念 予想

先週の東京優駿はロジャーバローズが優勝。86回目の日本ダービー単勝93.1倍の波乱決着となりました。

単勝1.6倍と抜けた人気のサートゥルナーリアはスタート前の輪乗りの時点でかなり落ち着かない動きを見せており、ゲートにも全くタイミングを合わせられず出遅れ。レーン騎手はいったん内へ馬を寄せて前目のインのポジションを狙いにゆきますが、1コーナーまでに差を詰められず中団後ろからの競馬になってしまいました。

前方では外目からの発走だったリオンリオンがテンから飛ばして単騎先頭。ただこれがいかにもオーバーペースで、実質的には離れた2番手ロジャーバローズを先頭に縦長の隊形での道中となりました。1000m通過はリオンリオンが57秒8。軽くて時計の出る良馬場でしたが流石にこれは急ぎ過ぎ。

一方ロジャーバローズでは59秒台半ばぐらいのラップタイムになっており、先行馬としてはちょうど良いペースになっていました。

 4コーナーで後ろの各馬がペースアップしますが、前から2番手のロジャーバローズ、3~4番手にいたダノンキングリーらはまだ余裕充分。直線入り口では後続が大きく横に広がり、内の馬場の良いところに先行馬が点在という隊形に。前が止まりにくい良馬場でしたから、先行馬が何頭かは残りそうだなと見ていました。

結局、直線上り坂で失速したリオンリオンを交わして先頭に立ったロジャーバローズが、内ラチへ寄せて必死に粘り込み、内外離れた2番手のダノンキングリーとの争いを制して先頭ゴールイン。外から追ってきたヴェロックス・サートゥルナーリアは伸び脚ひと息で3着争いまで。

ロジャーバローズは前哨戦の京都新聞杯でやや遅めのペースで逃げて2着。向こう正面から競りかけられた割によく粘りましたが、決め手に欠け勝ち味に遅そうな馬だなという印象でした。今回は逃げ馬と離れた2番手、後ろには前走以上に決め手自慢の馬達が控えているという状況で、浜中騎手はこの馬のリズムをよく守り、脚を余さずにベストタイムを記録するといったようなレースをして見せてくれました。人気薄だった分、他馬を気にせずマイペースを貫くことができたのかもしれません。

一方惜しかったのがタイム差なしの2着だったダノンキングリー。直線勝ち馬と2頭で抜け出しましたが、後ろから来るであろうサートゥルナーリアに意識があったのか、馬場の真ん中の進路をキープ。あそこで相手をロジャーバローズと判断して内へ併せに行っていたら、結果は違ったかもしれません。

2冠がかかったサートゥルナーリアはスタート直前からのイレコミで出遅れ、早めに仕掛けるも外を回る羽目になり、最後は体力が尽きて0秒5差4着まで。なんともはや、噛み合わないレースになってしまいました。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は安田記念

G1勝ち馬7頭を含む16頭、なかなか面白そうなメンバーです。

昨年の年度代表馬アーモンドアイなど4頭のG1馬が含まれる4歳勢の層が分厚そうで、昨年のこのレースで掲示板を独占した5歳勢との2世代での争いになるでしょうか。

人気は、8戦7勝のアーモンドアイが単勝1倍台の抜けた人気で、7戦6勝のダノンプレミアムが3倍台の2番人気。アエロリット以下を大きく離し、”負けない”2頭に買いが入っています。

 

週中に降雨はありましたが、だいたい晴れが続きましたから、先週とあまり変わらない良馬場。土曜日のレースを見ていてもかなり速い時計の出る状況が続いており、前目・内寄りに位置を獲った馬が有利なのも変わりなさそうです。

 

この馬場を考えると、ヴィクトリアマイルをハイペースで逃げて0秒4差5着に粘ったアエロリットが、休み明け2戦目・絶好の2番枠で逃げ切る、、、という予想を組んでみたいところだったのですが、今回は戸崎騎手への乗り替わり。このコンビだと、ハナを切らない可能性も結構高いと考えています。

他で高速馬場を先行して味があるのはロジクライがいますが、こちらは大外枠。テンから注文つけて逃げに出るのは大変そうな条件です。巡航速度の差と気性面でダノンプレミアムが前に出てしまう可能性も考えましたが、こちらも外枠。前走逃げて結果を出したグアンチャーレは、高速ラップを刻んで逃げたことがなく、またそもそも前半はスローで脚を溜めたいクチ。

飛ばして行っても先行馬が止まりにくい馬場というのは各騎手わかっているはずで、ペースを落として上がり勝負になればアーモンドアイに利するばかりというのも承知なはず。

展開を予想しづらいのですが、アエロリットか武豊騎手のロジクライが前後半イーブンもしくは前傾気味のラップで先導すると考えました。

 

ドバイからの遠征帰りのアーモンドアイはキャリア初の負担重量56キロでのレース。53キロで古馬と戦ったジャパンカップとの比較では3キロ増、斤量差の影響が影響が出やすい一気の距離短縮。今回は結構厳しい条件が揃ったと思います。

大回りの府中の1600m戦自体は問題なさそうですが、速いペースを追いかけさせられるような展開、あるいは遅いペースで後方に閉じ込められる展開だと難しい。スタートも得意な方ではないですしね。

また、この馬は調整の難しいタイプの馬と見ているので、海外遠征帰りの今回はちょっと手を出しづらいなという印象。馬券の面では人気になりすぎていますし、昨年の年度代表馬ではありますが、買い目から外してみようと思います。

 

注目はサングレーザー。

大阪杯の惨敗で人気を落とし気味ですが、内回りの競馬が得意なタイプでもありませんし、勝負どころで脚を滑らせてペースを崩したことが響いた一戦でした。

高速馬場や、前が引っ張る流れでの実績があり、府中コースも昨年の安田記念が0秒2差5着、秋の天皇賞が0秒2差2着ですから問題ないでしょう。

馬体重の増減の大きいタイプで輸送競馬の影響が気になりますが、あらかじめ体を作っておいての直前軽め追い切りも理解ができる調整過程ですし、その追い切りの動きもなかなか軽快で期待できそうです。

一番好印象なのは内枠を引いた点で、この馬は内目の枠だと巧く脚が溜まって決め手が冴える。岩田騎手はテン乗りになりますが、ずっと稽古で跨っているので馬の特長はつかんでいるはずで、なにより内を突いての差しはお家芸

道中3列目のインあたりに位置して流れに乗り、直線長く良い脚を使っての差し切り・・・というのが理想でしょうか。

 

◎ サングレーザー

○ アエロリット

ステルヴィオ

ロジクライ、ダノンプレミアム

 

馬券は馬連のボックスとサングレーザーからのワイド流しが本線。あとは三連複などを考えています。

はたしてどうなりますか。