さていよいよ今週は日本ダービー。
金曜日に降った雨が土曜日には残って、府中の芝コースは午前中は稍重発表でした。午後からは良馬場と変わりましたが、外からの差しが優勢で芝の5レースはすべて8枠の馬が勝っていました。
先週は高速馬場でしたが、この土曜日は2000mで時計が1秒以上かかるような感じで、とはいえ『時計のかかる馬場』と表現するようなレヴェルのものではありませんでした。第10レースで人気薄の逃げ馬が3着に粘ったように内ラチ沿いもそれほど荒れているようには見えなかったので、夜のうちに馬場がもっと乾けば、日曜日は前も残れる高速馬場になりそうです。
かなり時計の出る馬場だった今年の皐月賞は、淀みないペースになりレコード決着となりました。例年以上にマイラー資質がモノを言った印象が強く、ここの上位馬をダービーで狙えるかというと、かなり疑わしいものがあります。
掲示板に載った馬の中では4着馬クリンチャーがなかなか渋い走りを見せていて、早めの仕掛けで3~4コーナー中間で先頭に立つと、直線早々に交わされるものの最後までしっかりと走りきり4着確保という内容でした。
この馬は出走間隔が詰まるとパフォーマンスを落とすタイプと見受けられるので、この4着でダービー出走権を確保したのは大きかったと思います。適距離の掴みにくい馬ではありますが、BMSブライアンズタイムを強調した配合からベストではないにせよ2400mへの延長もこなせるのではと推測します。決め手に欠け常に展開の助けが要るような脚質ですが、稽古の様子も調子が良さそうなので、ヒモ穴で一考。
続いて皐月賞5着馬レイデオロ。
2歳時3戦3勝の戦績も、年が明けてからは出走がなく皐月賞がぶっつけ本番。そのためか、テンに置かれ、道中もなかなか流れに乗れず後方からの競馬になっていました。ほぼ直線だけの競馬で、ぽっかり空いた内のスペースを突いてくるもそれほど印象的な脚は使えず5着どまり。
レース内容は低調といっていいものでしたが、それでも着差着順は0秒4差5着。ここの評価が悩ましいのですが、メイチの仕上げではなく、ダービーへの叩き台としてのG1がこの成績なら、やはり世代上位の実力馬なのだろうと判断しました。
稽古の動きもずいぶんと反応が良くなったように見受けられましたし、今回も中心視します。
皐月賞大敗組からは、マイスタイルを再度狙ってみたいと思います。
皐月賞はペースに逆らって徐々に徐々に位置を下げる形になり、良いところなく1秒8差16着でした。スローペースだった弥生賞から一変し、消耗戦になったレースに全く対応できなかった様子で、次走につながるレースとはなりませんでした。
魅力的なのは配合面で皐月賞組では最も距離延長に対応できそうな点。もう少し筋肉がつけばもっと成績が安定するのでしょうが、現時点でもある程度のスピード能力は発揮できていますし、巡航速度の速さを武器に立ち回れるだけの器用さは持ち合わせています。ここ数年のダービーのように、イン前目の馬に有利な馬場と流れになれば一発あるかも。
時計の出やすい馬場コンディションだったとはいえ、府中の芝2400mを2分23秒6で駆け抜けたのには驚かされました。同じだけ走れば皐月賞組を千切って先着してもおかしくはないと思います。
問題なのはスタートと枠順。前走でもテンに置かれて最後方からの競馬になっていましたし、キャリアを積むごとにだんだんスタートが悪くなっているのは問題でしょう。大外枠でゲート内にいる時間が短くて済むのは良いかもしれませんが、スタートが決まらないと外目の後方を進まされる危険性が高く、大一番を勝ち切るには不安な材料です。
また、直線馬群を縫うように抜け出てきたり、進路を変えて一気に加速するような器用さはこの馬には期待できず、馬券の軸には据えづらい1頭。
同様に、毎日杯からここへ出走のサトノアーサーも器用さに欠けて好走も大敗も考えられる馬。直線半ばまで後方でモタモタしながら後の皐月賞馬アルアインに0秒1差2着まで迫った毎日杯を見ると、今年の3歳世代ならばダービーでもと思わせないこともありませんが。。。
◎ レイデオロ
○ マイスタイル
▲ クリンチャー
☆ アドミラブル
△ サトノアーサー、スワーヴリチャード、アメリカズカップ、マイネルスフェーン、ベストアプローチ
皐月賞1、2着馬を外せばオッズはそこそこついているので、馬券はまずレイデオロからの馬連か三連複の流しと、マイルスタイルからのワイド総流しを考えています。
はてさてどうなりますか。