2015年 私的年度代表馬

選考対象は去年と同じく、今年国内で1走以上した馬です。

 

年度代表馬 モーリス (6戦6勝 安田記念マイルチャンピオンシップ香港マイル)

年始にはまだ条件馬、しかも昨年後半は完全休養だったのですが、堀厩舎に転厩、そして1月に復帰すると連戦連勝。現役世界一のマイラーはSolowかモーリスか、というレヴェルまでになりました。ドバイミーティングあたりで対決が実現するのかな?非常に楽しみ。

戦前輸入のデヴオーニア~メジロボサツ牝系という土着ファミリーの出身。

 

殊勲賞 ラブリーデイ  (10戦6勝 宝塚記念天皇賞・秋)

こちらは年始の中山金杯(レコード勝ち)が初重賞制覇。一戦ごとに力をつけて、中距離チャンピオンに上り詰めました。古馬王道G1皆勤賞も立派。スローペースから抜け出すだけでなく、急流を踏ん張る力も身に着け、位置取りも自在。負けはしましたが、ジャパンカップ3着が印象的でした。

こちらは社台ファーム草創期輸入のレディチャッター牝系の出身。

 

敢闘賞 ドゥラメンテ (4戦3勝 皐月賞東京優駿)

今年のクラシック二冠馬。ダービー後は骨折で戦線離脱してしまい、海外遠征や古馬との対戦がならなかったのが残念。ダービーのレースぶりも良かったですが、最も印象に残っているのは皐月賞ですね。リアルスティールの綺麗な抜け出しをねじ伏せた直線の脚。

こちらも社台ファーム草創期輸入、国内屈指の名牝系パロクサイド牝系の出身。

 

技能賞 ショウナンパンドラ (6戦2勝 ジャパンカップ)

池添騎手とのコンビになってから牡馬相手でもレースぶりが安定。追い込み馬という訳ではないですが、中団後ろでじっくり構えて末脚を活かす戦法がしっくりとはまり、混戦のジャパンカップを制しました。

社台ファーム70年代の輸入(まだ千葉時代)、これも名牝系ロイヤルサッシュ牝系の出身。こう書くとあの末脚にサッカーボーイステイゴールドに通底するものを感じます。

 

牝祖が輸入されてから数十年という土着牝系出身馬の活躍がめだった1年でした。

 

来年期待する馬は明けて3歳になるサトノダイヤモンドとプロディカルサン。朝日杯上位2頭やドレッドノータスらとのダービー路線が楽しみです。

それではよいお年を。

有馬記念 予想

先週の朝日杯はリオンディーズが優勝。

ペースを握ると予想していたシュウジの序盤の走りのリズムが悪く、ウインオスカーの逃げは阪神ジュベナイルフィリーズとは打ってかわってかなり遅い流れ。

中団後ろに位置していたエアスピネルがコーナリングで上手に前に進出し、直線に入ってまず抜け出しましたが、それを道中最後方のリオンディーズが大外から豪快に差し切り。

3着以下につけた差を見ると、エアスピネルの完全な勝ちパターンだったレース。それを母譲りの大きな完歩で力強く差し切ったリオンディーズはさすがシーザリオの仔、10年前のオークスを再現してみせました。エアスピネルの特長から中山コースならこの差は逆転できそうではありますが、必ず逆転とは言い難い何か凄味のようなものをリオンディーズからは感じました。来年春が楽しみです。

リオンディーズの「デビューから29日目でのG1勝利」というのはスティンガーに並ぶ記録だそうです。スティンガーは当時500万条件特別からの連闘でした。今週の有馬記念にも連闘からG1の馬がいますがはたして。

 

さて暮れの大一番、有馬記念

人気は割れ加減ですが、おそらく1番人気は今年G1を2勝のラブリーデイか、ここが引退レースになるゴールドシップでしょう。

中2週・中3週・中3週で秋4戦目のラブリーデイ、ゲート難を解消しきれずにここまで来てしまったゴールドシップを中心視できないので狙いは別の馬から。

 

注目は、とうとう内枠を引き当てたアドマイヤデウス。

この秋、天皇賞では大外枠からスタートで外に膨れてしまったところで終戦となってしまい、ジャパンカップではスローペースを見越して17番枠から出していったら急流にまきこまれてしまったアドマイヤデウス。今回の3枠5番なら序盤に無理をする必要はなく、今年の日経賞(2分30秒2で勝利)だけ走れれば勝ち負けでしょう。

 

◎ アドマイヤデウス

○ ラブリーデイ (秋4戦目は気になるも、夏のグランプリ王者が絶好枠なら)

ラストインパクト (秋4戦目ですが、札幌記念からの始動なので消耗は少ないか)

ヒットザターゲット (こちらも待望の内枠を引き当てた)

△ サウンズオブアース (中山のミルコ)

 

馬券はアドマイヤデウスの単複と、三連複ボックスなどを考えています。

 

ホープフルステークス出走のネコダンサー、バッドボーイ(阪神開催時代のラジオNIKKEI杯2着)に重なる部分があるので期待しているのですが、人気薄のこれが走れば有馬記念もいろいろ買えますね。。。

 

朝日杯フューチュリティステークス 予想

先週の阪神ジュベナイルフィリーズはメジャーエンブレムの優勝。

スローならこの馬が強そうという予想でしたが、前半800m通過46秒9というなかなか締まった流れを好位追走し、4角先頭で押し切った好内容での勝利。こちらの見立てが低すぎました。

来年の春の牝馬クラシック戦線は、メジャーエンブレム対新興勢力という構図になるのではないでしょうか。

ウインミレーユは序盤に躓いて位置取りを下げてしまって競馬にならず。精神面の幼さも感じられたので、一度立て直してから、来春のG1戦線に割って入って欲しいですね。

 

さて今週は朝日杯。

今のところ、エアメサイアの仔のエアスピネルが1番人気、シーザリオの仔のリオンディーズが2番人気です。もしここに、ディアデラノビアの仔で先日京都2歳ステークスを勝ったドレッドノータスがいたら、10年前、2005年のオークスの上位3頭の息子たちの対決という形になっていました。

あの年にはラインクラフトという名マイラーもいましたが、そのラインクラフトを旧阪神ローズステークスと京都内回りの秋華賞で捕えてみせた機動力の持ち主がエアメサイア、広い東京コースを大きな完歩で加速してエアメサイアを捕えたのがオークスシーザリオオークスでは2頭に敗れましたが脚の回転の速い走法でスローペースのフローラステークスを直線一気の加速力で勝ったのがディアデラノビア、3頭とも特長ある馬でした。

まだキャリアは浅いですが、子供たちも母の走りに重なって見えるところも多く、なかなか楽しみな世代になりそうです。

 

さて阪神外回り1600mでの今回、エアメサイアの仔のエアスピネルにとっては直線の短い旧コースの方が戦いやすかったでしょうし、シーザリオの仔リオンディーズにとってはもう少し距離が欲しいところでしょう。

ただ、今の阪神は外をまわるとあまり伸びない馬場で、エアメサイアのような立ち回りの巧さは武器になり、シーザリオのようにバテずに長く良い脚をつかうのも武器になるでしょう。はてさてどうしたものか。

 

これが勝てばダービーまで面白いと思っていたイモータルは稽古の様子が今一つで、鞍上も急遽の乗り替わり。2戦2勝ボールライトニングは、スローで流れた1400m戦の連勝で、距離延長と道中ペースアップへの対応が不安。

それなら、デイリー杯でエアスピネルに敗れましたが、スピードの持続力があり、内の良いところを通れそうなシュウジの逆転の目の方が面白そうです。

この馬と、来春への期待込でエアスピネル・リオンディーズの2頭との3頭狙いで。

 

◎ エアスピネル

○ シュウジ

▲ リオンディーズ

注 イモータル (今回は厳しいかもしれないですが走りには注目)

 

馬券は、3頭の馬連ボックスと三連複で。

 

阪神ジュベナイルフィリーズ 予想

先週のチャンピオンズカップサンビスタが優勝。

道中は内ぴったりをまわって、直線入り口で進路を作ると、力強く伸びて快勝。3コーナーで有力馬が早めに進出したりして全体的には厳しい流れだったと思うのですが、サンビスタについてはとにかくスムーズにレースが出来たという印象です。

馬の力もさることながら、デムーロ騎手の好騎乗が大きかったですね。

 

さて今週は2歳女王決定戦、阪神ジュベナイルフィリーズ

今年の2歳牝馬勢はあまり印象に残っている馬が多くなく、ここまでは小粒というイメージを持っているので、今回は少々困りました。

消去法で残った馬を選ぼうとしたら18頭全部消えてしまったり。

メジェルダやキリシマオジョウが外枠に入り、序盤にすんなりと隊列が決まらない可能性も出てきたので、展開予想も難しい一戦。

人気サイドにたくさん賭けるレースではないかな、という前置きで。

 

注目はウインミレーユ。おそらくは後ろから数えた方が早い人気になると思います。

前走のりんどう賞の勝利は時計的にはそれほど価値はなく、コースも今回に直結しなさそうな京都の1400m戦でした。その前の新潟2歳ステークスは17着大敗。

しかも本来ならばりんどう賞の後にファンタジーステークスに使われるはずが、調教中の事故で出走できなかったというアクシデントもあり、臨戦過程の面は強調材料に欠けています。

 

ここで採り上げたのは血統面からの期待です。

今回のメンバーはマイル戦未経験の短距離馬も多く、桜花賞以上に激流になりやすい最近のこのレースの傾向通り、前半から流れる可能性も高いと思います(逆にスローになる可能性も充分あると見ているので困っていますがひとまず置いておいて。。。)。

ですが1600m以上のレースで道中締まった流れのレースを経験した馬が皆無で(あえて挙げればサフラン賞を勝ったクードラパンでしょうが時計的には平凡)、道中それなりにペースが速くなってマイル戦らしい持続力と決め手が求められるレースになるならば、スローの上がり勝負で格付けされた人気順はまったく当てにならないだろうと。

締まった流れでのスピードの持続力という面で、配合から最も期待できそうなのがウインミレーユ。

母アラームコールは芝での素軽さに欠けていましたが、バテない強みから主にダートで先行する形で5勝を挙げました。半兄ビートブラック春の天皇賞馬で菊花賞3着。2歳の芝マイル戦とは一見遠いイメージですが、母のNasrullahの流れを活かしつつ父方にサンデーサイレンスノーザンテーストを配して素軽さを加えたウインミレーユは兄より出世が早いという見立て。

あとは、軽い高速馬場で逃げ馬が止まらないようだと不利でしょうが、土曜最終レースの古馬1000万条件の時計が48秒9-46秒2のマイル1分35秒1の決着なので、これならば大丈夫そう。

 

◎ ウインミレーユ

注 メジャーエンブレム(もしもスローで流れたらこの馬かな・・・)

 

馬券はウインミレーユの単複を考えています。この1戦についての自信はないですが、ここで勝てないまでも好走できたなら、来年以降も狙おうかなと。。。

 

チャンピオンズカップ 予想

先週のジャパンカップはショウナンパンドラが勝利。

カレンミロティックがペースを引っ張って前半はまずまず流れ、いったん緩んだ後の直線勝負。ゴール前は大混戦で、坂上先頭のラブリーデイを内からラストインパクトが、外からショウナンパンドラが交わしてゴール。結果は4歳牝馬ショウナンパンドラが1着。戦前はメンバーの質云々が言われていましたが、見応えのあるレースになりました。

思ったペースに近い流れになり、ラブリーデイの連勝も予想通り止まったのに、買い目に加えたラブリーデイの単勝も、ジャングルクルーズ複勝もおじゃんになったので馬券的には悔しい結果でした。

あの流れでも3着は死守したラブリーデイの底力は大したものですね。ジャングルクルーズの4着好走は予想の範囲内だっただけに今回馬券になって欲しかったです。次走は今回より人気になりそうですし。。。

アドマイヤデウスは積極的に出して2番手から進みましたが、良いペースメーカー役をやらされたような敗戦に。何故だかカネツクロスがダブって見えました。体を減らして寂しく見えたミッキークイーンは、デキの割に0秒3差8着ならばまずまず。

ラストインパクトは前半ペースが流れればこれくらい走っていい馬。ゴール前勝ったと思いましたが。。。

 

さて今週はチャンピオンズカップ

南部杯の走りからベストウォーリアに期待していたのですが登録なし。残念ですが、それでもなかなかのメンバーが揃いました。天気予報からすると、馬場の方は良馬場で力の要るダートになりそうです。

 

4連勝中の3歳馬・ノンコノユメが人気になりそうですが、今回は大幅なメンバー強化。また、速い上がりは望めなさそうな馬場・展開とみて今回は軽視します。

2000m戦のジャパンダートダービーを勝っていますが、この馬にとってはマイルを超える距離はマイナス材料ではないかとも見ていますので、今回は苦しいレースになるのでは。

 

また、先団につけられるスピードがある馬が多い割に、逃げ候補のコパノリッキー・コーリンベリー両陣営とも「ハナにいかなくても良い」と考えているような今回、波乱の目がありとみました。

 

注目はグレープブランデー

一年半以上勝ち星から遠ざかっていますが、一昨年のフェブラリーステークスの覇者。

そのフェブラリーステークスの後、骨折があってからは善戦どまりの成績になっていますが、今回は3か月ぶりの休み明けを叩いて2戦目、上積み、そして復活が期待できそうなローテーションです。

何より今回は鞍上がムーア騎手。ゴチャついた馬群からでもロスなく攻めてくる騎乗は今回ピタリ嵌まりそうです。

ムーア人気になってもそうそう低配当にはならないでしょうし、ここは一発狙い。

 

グレープブランデー

注 ロワジャルダン

 

上がり馬ロワジャルダンも期待の1頭なのですが、福島での鮮やかな連勝と府中でのちぐはぐさを見るに、小回りコース向きと判断して今回は評価を下げます。

馬券はグレープブランデーの単複狙いで。

 

ジャパンカップ 予想

先週のマイルチャンピオンシップは、モーリスの勝利。

前半の入りがまさかのスローペースで、しかも本来ならばこの展開は勝機なはずのイスラボニータはスタートで遅れて後方から。これはいったいどうなっちゃうんだろうと思っていたら、鮮やかに伸びてきたのは安田記念馬でした。

休み明け初戦のモーリスは見た目にもデキ今一つに見え、しかも道中後方に位置していましたから、この勝ち方は強かったですね。

フィエロも巧く立ち回ったように見えましたが、またしても2着。ヴァンセンヌとダノンシャークは位置取りが後ろすぎで、モーリスほどの破壊力がありませんでした。

 

さて今週はジャパンカップ

外国馬は4頭。逃げ馬イトウの出方は気になりますが、日本に来ての多頭数、今までのようには楽には逃げられないでしょう。日本の馬場適性ということではイラプトが最も向いていそうですが、府中の2400mではあと一押しが不足しそうです。

今年は日本馬を中心に。

 

アドマイヤデウスがまたしても外枠を引いてしまいました。2000m戦ほどではないにしても、やや不利な枠順ですが、馬の調子自体は良さそうです。

体調さえ整えば、良馬場の時計勝負・2400mへの距離延長は好条件ですので、一発が期待できます。

 

秋の天皇賞で本命視したラストインパクトはなかなかの3枠6番。今回はムーア騎手にスイッチしての大一番です。前走は内ラチにぶつかったり、馬群に包まれたりでまったく力を出せずの敗戦でした。出直しの一戦で改めて期待。

後ろすぎない位置で、長く脚を使うようなレースをイメージしていますが、名手ムーアの手綱さばきはいかに。

 

秋華賞を勝ったミッキークイーンは一気の相手強化ですが負担重量53キロが魅力。

アドマイヤデウス・ラストインパクトが好走するなら締まった流れになるでしょうから、そうなれば秋華賞の厳しい流れを差し切ったミッキークイーンにも印を回さなくてはいけないでしょう。

思っていたよりも人気していてオッズが低いのが辛いところですが。。。

 

日本の大将格・ラブリーデイは秋3戦目。本来は連戦に向かないタイプと見ているので、崩れるとしたら距離延長・極端な枠の今回かなと見ています。スローで折り合ったらアッサリ勝ってしまうかもしれませんが。

ゴールドシップは府中適性云々よりも時計勝負への対応に疑問視。気分屋ですし印は回しづらいです。

イトウ・カレンミロティックあたりの先行で締まった流れ期待して。。。

 

◎ アドマイヤデウス

ラストインパクト

▲ ミッキークイーン

ヒットザターゲット(内枠が良かったが・・・)

ジャングルクルーズ(じわじわ本格化)

注 ラブリーデイ

 

馬券はワイド中心に。まったく人気がないですが、ジャングルクルーズは力をつけていると思うので走りに注目しています。

 

マイルチャンピオンシップ 予想

先週のエリザベス女王杯は、早めに抜け出したマリアライトが後続の追撃を振り切って優勝。

稍重発表でしたが、思っていたよりも馬場の回復は早くまずまず時計の出る馬場になっていました。大逃げのウインリバティの1000m通過が60秒7ですから後続はスロー。

期待していたタガノエトワールは、3番手から積極的に仕掛けていきましたが直線半ばでは馬群に飲まれ最後は流す形で15着。向こう正面で力んでいたように見えたので、前走のマイル消耗戦とは全くちがう競馬に戸惑ってしまったのかもしれません。

勝ったマリアライトは、斬れはしないがバテないという、クリソプレーズ産駒らしい走りで初重賞。ヌーヴォレコルト以下より先に仕掛けたのが功を奏した格好になりました。今年のダイオライト記念を勝ったクリソライトと神戸新聞杯を勝ったリアファルとマリアライト、クリソプレーズ産駒は今年だけで3頭が重賞勝ち馬になっていますね。

 

さて今週はマイルチャンピオンシップ。G1勝ち馬が9頭と揃うなかなか難解なメンバー。

票は割れ気味ですが、天皇賞3着からの転戦となる皐月賞イスラボニータと、鉄砲使いの安田記念馬モーリスのどちらかが1番人気でしょうか。

逃げ候補は何頭かいますが、2番枠を引いたケイアイエレガントはおそらく強気に出して行くでしょうから、超のつくスローペースにはならないでしょう。

天皇賞とは全く違う流れになりそうです。

 

注目は昨年の2着馬フィエロ。

その昨年のレースでは、直線綺麗に抜け出す勝ちパターンに嵌まりかかったところを、内ラチ沿いを一気に強襲してきたダノンシャークにハナ差交わされるという悔しい敗戦。内容的にはG1合格点で、岩田騎手の妙技に屈したという格好です。

安田記念でも先団からよく伸びましたが4着どまり。これはコース適性がやや向かなかった印象で、やはり京都コースの方が合っていそうです。

レコード決着だった昨年ほど道中のペースが上がるかはわかりませんが、安田記念といいここ最近のマイル王座決定戦は、マイラーらしい巡航速度と決め手が要求される傾向にあるので、桜花賞NHKマイルカップ(ともにスロー)からの転戦組、あるいは天皇賞からのイスラボニータよりはこちらの方に分があるのでは。

同様の観点から言えばヴァンセンヌとダノンシャーク、モーリスも名前が挙がりますが、今回がぶっつけ本番のモーリスはどうも仕上がり今一つに見えたので今回は見送り。ヴァンセンヌは中2週・中2週での秋3戦目という厳しいローテーションがどうか、ダノンシャークについては鞍上の岩田騎手がこの秋どうにも勝負弱いところを見せているので評価を若干下げる形に。

 

他ではずっと腰が悪かったロゴタイプの状態がだいぶ良くなったということなので、この変わり身に警戒を。

 

◎ フィエロ

ダノンシャーク

▲ ヴァンセンヌ

ロゴタイプ

 

馬券はフィエロの単勝とワイドボックスなどを考えています。

 

エリザベス女王杯 予想

さて今日はエリザベス女王杯

ミッキークイーンとショウナンパンドラがジャパンカップへ向かうとのことで、混戦模様。一応人気上位は昨年の1・2着馬、ラキシスヌーヴォレコルトです。

昨日の雨が残って京都の芝コースは今のところ重馬場発表。時計はかかりそうです。

 

ペースを作るのがどの馬か予想しづらいですが、いずれにせよ流れは落ち着きそうで、高速上がりが望めない馬場と併せると、ゴール前はゴチャゴチャするかもしれません。

道中は内目を回って、直線は馬場の良いところをスッと確保できた馬が勝つイメージはあるのですが、それがどの馬かはなかなか見当をつけづらいメンバー。

大外枠を引いてしまったヌーヴォレコルトはやや不利か。

 

ならば、ヤネにライアン・ムーア騎手を配したラキシス。一昨年のこのレース2着の時は重馬場で、牡馬相手に完勝した大阪杯も雨中の不良馬場。道悪馬場は他の馬よりも有利に働きそうです。

頸の怪我があったムーア騎手については「人気がかぶるようなら今年は嫌いたい」と考えていたのですが、ブリーダーズカップがそうだったように、遠征先で即座に結果を出すところは相変わらずでやはり勝負強い。

やや心配なのは状態面で、前走京都大賞典ではインを突くも伸び一息の4着。勝ったラブリーデイはじめ牡馬が相手とはいえ、札幌記念からの上積みが見えなかった、残念な一戦でした。稽古もまずまずの動きはしていますが、昨年ほどの出来にはないかもしれません。

 

今回注目は、ヴィクトリアマイルに続いての本命、タガノエトワール。

牝馬限定重賞の府中牝馬ステークスが、参考にしづらい低調な結果だったのに比べて、タガノエトワールの前走・清水ステークスは、準オープンとはいえ牡馬の骨っぽいところを相手にした勝利。高速馬場だったとはいえ、主戦場ではないマイル戦で1分32秒0の勝ち時計は評価できます。速い流れを前で受けて押し切れたところも地力が上がった証拠では。

今回初めての芝2200m戦になりますがもともと中距離馬タイプと見ていますし、重馬場は血統から有利に働きそう。ヴィクトリアマイルでは446キロまで体を減らしてしまいましたが、今回は460キロ前後で出走できそうなのも好感。

内目の好枠を引いて今度こそ。

 

◎ タガノエトワール

ラキシス

▲ シャトーブランシュ(重馬場で注意)

△ クイーンズリング(重馬場は向きそうだが、シュタルケ騎手とは合わないイメージ)

 

馬券はタガノエトワールの複勝を中心に、単勝とワイドなどを考えています。