天皇賞・春 予想

先々週の皐月賞ジャスティンミラノの優勝。

晴れて気温も高くなり良馬場でのレースとなりました。馬場状態はかなり良く、同じ日・同じ距離の牝馬限定の野島崎特別(2勝クラス)も1分58秒2という超のつく高速決着。スローペース連発だった前日土曜のレースも、展開次第では決着時計が数秒単位で変わっていたのかもしれません。

レース展開は序盤から意外なものに。行き脚がついてハナに立ったメイショウタバルが掛かり気味にペースを上げ、つられるように後続もペースアップ。テンの600mが34秒2、前半1000m通過が57秒5。メイショウタバルが離して逃げていたとはいえ、ほぼ全馬が59秒以内で前半を走り切っていたようなハイペース。

4コーナーでメイショウタバルが一杯になると馬群が詰まって直線へ。

直線まず抜け出したのはジャンタルマンタル。道中は3番手、4コーナーで早めにスパートをかけ直線入口で先頭。そのまま2馬身半ほど突き抜けて坂を上り逃げ込みを図るが、そこへ猛追してきたのがジャスティンミラノとコスモキュランダ。ジャスティンミラノは半馬身外にコスモキュランダを従え、残り30mあたりでジャンタルマンタルを捕らえると、そのままの勢いで先頭ゴール。

勝ち時計は1分57秒1。アルアインのレースレコード(かつコースレコード)を0秒7更新する凄い時計が出ました。

時計の出る走りやすい馬場で、かつ前半からペースが速かったとはいえ、この時計は文句のつけられない優秀な時計。勝ったジャスティンミラノは道中はジャンタルマンタルの後ろのポジション。先にペースアップしたジャンタルマンタルには直線入口でやや離されましたが、そこからの加速が出色でストライドを伸ばして素晴らしい決め手を繰り出しました。道中中団後ろ目から追い込んできたコスモキュランダに並びかけられても半歩前をキープする勝負根性も見せ、これだけの時計で走りながらまだもっとやれそうなスケール感もありました。

ジャスティンミラノは巡航速度・持久力と体力・決め手といった長所はこのレースで見せてくれましたし、中盤緩んだ場合の折り合いや一瞬の加速力といったところも過去のレースで実証済み。順調にいけば、この後のダービーも、菊花賞も狙える馬だと思います。

タイム差なし2着のコスモキュランダは道中は中団後ろの内ラチ沿いで追走。4コーナーで大外まで実にスムーズに移動してみせたのは流石モレイラ騎手。そこからパワフルな掻き込み走法で追い込んできましたが、最後まで勝ち馬の脚色を上回れず惜敗。中山中距離向きの能力をいかんなく発揮して見せてくれましたが、今回は相手が悪かったといったところか。

0秒1差3着のジャンタルマンタルも好走。ハイペースにもついて行けてましたし、コーナーでの加速の巧みさも発揮できていました。最後一杯になってしまったのはやはり距離が少し長かったか。次走はNHKマイルカップということでアスコリピチェーノらと対決となり、これは楽しみ。

馬券は1着・3着でハズレ。速い時計の出る馬場にちゃんと留意していれば、買うべきはシンエンペラーよりコスモキュランダでしたね。反省。

 

 

さて今週は春の天皇賞

ヒンドゥタイムズ出走取消で出走メンバーは17頭。昨年の勝ち馬ジャスティンパレス、有馬記念勝ち馬ドウデュースらが不在でやや寂しいメンバー。昨年の菊花賞馬ドゥレッツァ、長距離重賞を連勝中で一昨年の3着馬でもあるテーオーロイヤルが上位人気ですがオッズは割れ気味。

淀の芝コースは開催2週目で先週と同じくAコース使用。土曜日のレースでは速い時計が出ていましたが、なぜか前傾ラップのレースばかりで上がりがかかっていました。単純に高速馬場と考えて良いものか悩むところ。

確たる逃げ馬不在ですが、ドゥレッツァ、テーオーロイヤル、サリエラといった人気どころは前目のポジションが欲しいクチ。前方集団に騎手の意識は力点が置かれそう。またドゥレッツァは菊花賞ではルメール騎手が繊細で抜群のレース運びで快勝しましたが、今回は乗り替わり。上位人気馬でペースを仕切るようなタイプは見当たらないので、ポジションがなかなか定まらずに乱ペースになる可能性も。

 

注目はブローザホーン。

小柄ながら力の要る馬場をこなし、カンカン泣きもしない馬。

これまでは、もう少し折り合い面で不安がなければステイヤーとして大成しそう、というイメージで見ていました。前走阪神大賞典でも道中掛かって消耗してしまい、終いのキレを欠いて0秒8差3着止まりでした。

中間はその反省をいかした調整で気配は上々。今回は転厩2戦目、ハミも変えてガラリ一変も期待できます。道中折り合いがキチンとつけば、走り自体は非常にエネルギー効率が良いので終いまでしっかりと伸びてくれそう。

また、京都の下り坂が非常に巧いのがこの馬の魅力。暴走せず、楽に、確実に加速ができるので、特に今回のようにマークが緩い立場ならば直線入口で勝ち負けできるポジションが期待できます。

枠順も良く、道中は内目で距離ロスなく立ち回れそう。多頭数レースでの立ち回りも悪くないので、菅原明良騎手の初G1勝利まで期待。

 

◎ ブローザホーン

▲ ディープボンド

 

馬券はブローザホーンの単複狙い。

ここまでずっと狙い続けていたディープボンドですが、流石に年齢的にピークは過ぎたかなといった見方をしています。幸騎手に乗り替わって、内寄りの枠を引いて、勝負どころで反応良く動けたなら、、、期待と願望を込めてディープボンドの単勝も抑えておこうと思います。

さてどうなりますか。