ヴィクトリアマイル 予想

先週のNHKマイルカップはケイアイノーテックが優勝。

晴れて速い時計が出る良馬場というのは予想通りだったのですが、先週の日曜は予想外に風が強く、ゴール前の直線では向かい風を受けながらの攻防になっていました。

横に広がった各馬が向かい風を受ける展開なら、距離の差を埋める追走の脚が殺されがちな後ろの馬より4角先頭グループの馬を狙いたいところですが、風が相当に強そうで最後1ハロンのラップが落ちこむようなレースが続いていたので、単純に逃げ馬を狙うのは間違いなのかな、と迷っていました。とりあえずひとつ言えたのは、予想段階で考えていた上がり3ハロン32秒台の攻防にはならなさそうだ、ということでした。

好スタートのダノンスマッシュの内からテトラドラクマがハナを主張し、遅れて外目に取り付いたミスターメロディの3頭雁行で前半46秒3の流れは、馬場や風を考えるとそう速くはなかったと思います。

3~4コーナーでペースがそう緩まずに直線に向いたので、強風もあいまってヨレたり進路を確保できない馬が続出。逃げた3頭の直後にいたギベオンが比較的スムーズに抜け出しにかかり、外からレッドヴェイロンが、さらに外からケイアイノーテックが強襲し、タイム差なしの3頭の接戦はケイアイノーテックが差し切り決着でゴールイン。レースの上がり4ハロンは46秒5、3ハロン34秒8。ケイアイノーテックの上がり3ハロン推定は33秒7。やはりオーラスに少し時計がかかっていましたね。

藤岡兄弟の兄、祐介騎手は中央G1を86戦目にして初勝利。85連敗の中にはスーパーホーネットでの3度の2着もありましたが、今回は彼の馬のような戦型で勝利をもぎ取りました。そういう意味でも味のある一戦でした。

馬券はハズレ。状況が変わっても一応買っていたアンコールプリュは後方追走から直線進路を見つけられず17着大敗でした。

 

さて今週はヴィクトリアマイル

今週も好天で、Bコースに変わった府中の芝コースは先週以上に速い時計が出るコンディションになっています。土曜のG2京王杯は1400m1分19秒5のレコード決着、準オープンの緑風ステークスでは2400m2分22秒9とウオッカジャパンカップ以来の22秒台計時。ヴィクトリアマイルもカワキタエンカの逃げならそうスローペースにはならないでしょうから、1分31秒台の決着も充分ありえそうです。

昨年はやや渋った馬場で荒れた内ラチ沿いが避けられるようなコンディションでした。今年はだいぶ条件が異なりそうで、荒れ馬場を利して上位に入ったような馬は今回は苦戦するかもしれません。

また、淀みない流れでの高速決着と予想しているので、ゆったり流れる中距離での実績馬よりは、短距離~マイルでの厳しい流れでの良績がある馬を上位にとりたいところ。

 

注目はアエロリット。

昨年のNHKマイルカップでは前半46秒1の淀みない流れを先行して押し切る強い勝ちっぷりでした。勝ち時計1分32秒3は優秀で、古馬になって同斤の今回ならば、1分31秒台での走破も可能とみました。

レーヌミノルがどういう作戦でくるか不透明ですが、カワキタエンカをマークするポジションで、後続に脚を使わせるような展開は有利になりそうです。

2月の中山記念以来のレースになりますが、まず態勢は整ったようなのでこれならば。

 

◎ アエロリット

レッツゴードンキ

▲ エテルナミノル

△ デアレガーロ、レーヌミノル

注 カワキタエンカ

 

昨年の牝馬クラシック戦線での実績馬、ソウルスターリングリスグラシューは迷った末に今回買わない方向で。阪神ジュベナイルフィリーズ1,2着馬にして桜花賞3,2着馬なのでマイル戦がダメとは言えないのですが、軽い馬場で高速決着になるようなレースで鋭進してくるイメージが湧かないので。。。

テルナミノルは出遅れ癖が気になりますが、ゲートを決めて前目につけられたら一定ペースで結構粘れる馬。カワキタエンカと共に前残りがあれば好配当も。

馬券はアエロリットからのワイド・三連複流しを考えています。5倍つけば単勝も抑えたいのですが、そこまで人気が下がらないかも。

さてどうなりますか。

 

NHKマイルカップ 予想

先週の天皇賞レインボーラインが優勝。

ヤマカツライデンの逃げは昨年ほどの急流ではありませんでしたが、そこそこ締まった流れを作ったと思います。2周目に入ったところで単騎逃げの形になりましたが、ヤマカツライデンが離して行ったというよりは、2番手グループがペースを落とした感が強く、その一角に1番人気のシュヴァルグランがいたためか後方の馬の押し上げも早く、中団前目の馬まではロングスパートの消耗戦になりました。

 

シュヴァルグランはボウマン騎手とのコンビで序盤からポジションを獲りにゆく競馬になりました。

道中は2列目・3番手あたりの位置取りでしたが、飛ばしていくといった風ではなく、脚を貯めながら絶好のポジションをキープするような、流石ボウマン騎手といった戦いぶりでした。追い出しを待ったまま4コーナーでヤマカツライデンと雁行の形になり、直線入り口でゴーサイン。馬場の4分どころを力強く伸び、そのまま押し切るかと思ったところを内を鋭く突いてきたレインボーラインに差し切られタイム差なしの2着。

 

レインボーラインは、向こう正面でサトノクロニクルやトーセンバジルが前に取り付いて行った際に後方でじっとしていた分、最後の決め手で勝ったと思います。4コーナーでは前の馬群が壁になっていましたが、巧く距離が取れていてブレーキをかけることもなく、進路を探すことができました。内寄りにスペースをみつけると、馬群の中へ割って入り、最後は岩田騎手のお家芸のイン差しでゴールイン。

勝ったレインボーラインも、負けたシュヴァルグランも、ジョッキーは好騎乗だったと思います。

馬券はシュヴァルグランアタマの券種はハズレでしたが、抑えていた枠連が的中でした。

 

入線後レインボーラインがつまづいて馬運車で運ばれる事態になり、勝ち馬不在という珍しい表彰式になってしまいました。その後の報道では右前脚の故障で要経過観察とのことなのですが、1週間経っても良い続報が聞こえてこないのは心配です。

 

さて今週はNHKマイルカップ

府中の芝コースはかなりな高速馬場になっています。週中のイメージでは、確たる逃げ馬もいないので『ゆったり流れて上がり33秒台前半の決め手勝負』という風だったのですが、土曜日の感じからすると、スローで流れた場合上がり32秒台突入も充分ありえそうな馬場に見えました。

 

18頭揃った3歳馬のうち、マイル重賞を勝ったのは5頭いますが、その中で上がり3ハロン32秒台を経験しているのはフロンティアのみ。フロンティアはその新潟2歳ステークスの後は反動から不振に陥っていましたが、休み明けの前走では他馬より斤量を背負って3着。やや復調気配を見せました。ただ、稽古を見ているとそれほど上積みはないかもしれません。

 

今回と同じ舞台の府中マイルのクイーンカップ勝ち馬のテトラドラクマは、巡航速度に強みがあり上がり勝負になってしまうと詰めを欠いてしまうかもしれません。ただ、クイーンカップ自体はなかなかレヴェルの高いレースだったと思うので、有力馬の1頭ではあるでしょう。

 

プリモシーンはそのテトラドラクマに勝った未勝利戦は優秀だったのですが、その後なかなか持ち時計を縮めきれずにいるあたり、人気ほど上位クラスでは信用しづらいタイプと見ています。

 

タワーオブロンドンは1400~1600m戦で使われていますが、中距離馬のように見えるのでここではあまりピンとこない1頭。速い上がり勝負に対応してくるかどうかはかなり疑問。これが人気なら逆に張りたいところです。

 

ニュージーランドトロフィーで豪快に追い込みを決めたカツジは、良い脚を長く使えるタイプで、左回りは未経験でも中山からのコース替わりは良さそうと思っていたのですが、この高速馬場でとなるとどうでしょうか。前走で上がり33秒9を計時していますが、直線猛烈な追い風の日だったので比較は難しい。。。ちょっと力が要るような馬場の方が狙いやすいです。

 

今回は人気順がアテにならないとみて、振り回し気味に予想してみたいと思います。

注目は稽古がガラっと変わったように見えたアンコールプリュ。

桜花賞の時には知らなかったのですが、どうやら蹄に不安があったようで稽古を抑え気味に課されていたようです。今回は稽古内容も濃くなり、仕上がりもかなり良くなったように見えます。

この馬が2勝目を挙げたつわぶき賞の上がり3ハロン推定は33秒5ですが、注目したいのは直線残り2ハロンからの走り。レースの上がり2ハロン22秒4(11秒2-11秒2)のところを後方3~4番手から差し切っており、特にラスト1ハロンは相当に速い脚を使っていたはず。

おそらくこの脚は今週の府中では大きな武器になるのでは。

 

◎アンコールプリュ

○ カツジ

▲ テトラドラクマ

△ フロンティア

 

アンコールプリュは単勝で90倍以上、複勝で11倍以上つきそうなので、馬券はこの単複とワイド流しを考えています。

あと、たまたまですが印を打った馬がすべて血統表中にトニービンを持つ馬だったので、『府中はトニービン』の格言にあやかって、タテ目も抑えようかと。

さてどうなりますか。

 

天皇賞・春 予想

先々週の皐月賞エポカドーロの優勝。

心配していた雨は朝のうちに上がり、馬場も徐々に乾いて稍重発表でのレースになりました。土曜日と比べると2000mで1秒ぐらい余計にかかる程度の馬場だったと思います。道悪適性が特にモノを言うような馬場ではなかったな、と。

アイトーンの逃げにジュンヴァルロとジェネラーレウーノがついてゆく流れは前半59秒2。馬場を考えると少しハイペースだったと思います。ただし、この3頭と後続の間がかなり開いていて、4番手のエポカドーロはスローで流れる後方馬群の先頭という位置取りでした。

2つの馬群の差は3コーナーまで開いたままで、直線入り口で前の脚色が鈍り始め、4番手エポカドーロが満を持して追い出されると、ほぼ勝ち馬は決まった感じでした。

道中エポカドーロの1馬身半ほど後ろにいたサンリヴァルが0秒3差2着。結果的にその位置までにいないと勝負にならなかったですね。

先行勢で唯一粘り切ったジェネラーレウーノが3着。スタートで行き脚がつかなかったステルヴィオは、道中後方から終い脚を伸ばしましたが勝ち馬と0秒6差4着まで。道中の位置取りが後ろすぎました。

ジャンダルムは後方からの競馬で1秒0差9着。能力的にはエポカドーロの位置で競馬ができればかなり有利な展開だっただけに残念な敗戦。タイムフライヤーは上がり勝負に対応しきれず10着。

エポカドーロの戸崎騎手は好判断でしたし、馬も2着馬につけた差を考えると力を良く示したように思います。一方で、勝負に対して脚力や体力よりも位置取りの重要性が大きすぎたレースで、この着順がダービーに直結するとは考えづらいものがあります。━━━ただ、ダービーも位置取りのウェイトが高くなりがちなレースなので、エポカドーロのこの勝利がフロックと思われ、それほど人気しないようなら、逆に馬券の狙い目になるかも。。。

 

さて今週は春の天皇賞

京都の芝コースは、晴れて良馬場でのレースになりそうですが、思ったほど高速馬場にはなっていない模様。『溜めて、溜めて、究極の上がり勝負』といったレースはできないように思います。道中の折り合いと、終いの脚をしっかりと維持できる能力がポイントになりそうです。

大阪杯の上位馬・上位人気馬が不在の中、4馬人気13着、唯一のG1馬でもあるシュヴァルグランが今のところ1番人気ですが、かなり人気は割れ加減です。

 

注目はそのシュヴァルグラン

大阪杯では折り合いを欠いて位置取りを悪くし、力を出せないまま大敗してしまいました。今回は一気の距離延長でやはり折り合いがカギになりますが、ヤネがボウマン騎手に戻るのは好材料でしょう。ジャパンカップの時のように、前につけていっても脚を溜められるならば、コースの難所にあたる淀の下り坂で位置取りを悪くする可能性も随分減るでしょう。

距離については、レヴェルのかなり高かった昨年の天皇賞・春とその前哨戦の阪神大賞典で連続して好走しており、まず問題はないでしょう。当時先着を許した馬たちは今回いないので、力を出し切ればこの馬の順番でしょう。

 

相手筆頭はレインボーライン

巡航速度が速く距離の融通が利くので、他馬が苦労する長距離戦では逆に狙いやすい。鞍上の岩田騎手の調子がかなり良くなっているので今回は怖い1頭。

新興勢力ではあまり気になる馬が出てきていないのですが、4歳馬から1頭挙げるならチェスナットコート。同じ4歳のクリンチャーほど先行力・道悪適性といったわかりやすい武器がないのですが、ここのところ長く脚を使う戦型で好走を続けており、序盤の位置取りさえ悪くならなければ、こちらの方が面白い存在かと。

他では、先に挙げたハイレヴェルの長距離戦の昨年の天皇賞・春阪神大賞典掲示板に載ったアルバートとトーセンバジルを。

 

シュヴァルグラン

レインボーライン

▲ トーセンバジル

アルバート、チェスナットコート

 

馬券はシュヴァルグランを軸に馬単三連単を本線に、抑えで枠連流しを考えています。

ではどうなりますか。

 

皐月賞 予想

先週の桜花賞はアーモンドアイが優勝。

コーディエライトの逃げは前半800m46秒6のラップタイム。決して急流ではなく、瞬発力勝負を嫌っての平均的な時計の刻み具合でした。内枠からスタートを決めたラッキーライラックは3番手のインを進み、固まった馬群の前目をキープして直線へ。

残り300m付近で満を持してといった感じで先頭に立ったラッキーライラックを、リリーノーブルが追いかける形になりかけますが、そこへ大外から出色の脚で追いこんできたのがアーモンドアイ。勝ちパターンに持ち込まんとする2歳女王を一気にかわし去って先頭でゴールしました。

1分33秒1の勝ち時計はレースレコードにあたりますが、先週の阪神の馬場の具合を考えると、そこそこ優秀といったレヴェルのものだと思います。脚色があまりにも鮮やかで見栄えのする勝ちっぷりだったので、戦後、この馬の力がずいぶん高く評価されているように見受けられますが、僕自身はそこまでは強いと思えません。

ただ、平均ペースのレースを速い上がりを駆使して勝ち切ったことは好印象を受けましたし、調整が難しく、ペースが上がると体力負けして末脚が鈍るだろうと見ていた馬にそれをやられたしまったことについては、見立て違いと認識を改めなくてはなりません。

この馬の好走はレース間隔を空けたことが大きく影響しているのではと考えているので、間隔の詰まる次走のオークスでは体調面にまず注意して予想したいですね。あと、母フサイチパンドラのイメージほどには、距離延長は向かないと思います。

ラッキーライラックはソツのないレース運びで、流石の完成度といった印象でしたが2着まで。2400mへの距離延長は本来はマイナスと思いますが、オークス時点ならまだ対応可能なのでは。3着リリーノーブルは力のあるところは見せましたが、ラッキーライラックの後手を踏んでいては逆転までは難しい。オークスでは道悪条件か何か、外の助けが欲しいところ。

ここで権利を獲れればオークスで狙いたかった馬は、残念ながら皆掲示板外に。4着と同タイムながら7着だったレッドサクヤは惜しかったですね。

 

さて今週は皐月賞

2歳王者ダノンプレミアムの回避で人気は割れていますが、弥生賞でダノンプレミアムの2着だったワグネリアンが1番人気になりそうです。

関東は土曜の夜に雨になり、日曜日のレースは道悪での開催になりそうです。ただだいぶ風が強いので、雨の上がりが早ければ芝が乾くのも速くなるでしょうから、メインレースの頃には馬場が回復しているかもしれません。なかなか予想しづらいところです。

 

ダノンプレミアムのように、朝日杯・弥生賞を含めデビュー4連勝ながら皐月賞を回避した馬というと、フジキセキを思い出します。1995年の皐月賞の週は雨で道悪の競馬開催になったのですが、レース当日は晴れて、馬場が乾きつつある中での競馬になりました。また18頭フルゲートでの発走になるはずが、2頭取消で16頭立てに。何か今年と重なるようなイメージがあります。

その年の勝ち馬ジェニュインは、上がりの斬れ味が削がれる馬場を先団で綺麗に立ち回って、直線スムーズに抜け出すと押し切って見せました。コーナー4つの中山2000mは器用さがモノをいうコースで、時計がかかるコンディションならなおのこと重要になります。今年もそのような視点で注目馬を挙げてみたいと思います。

 

注目はジャンダルム。

高速馬場の上がり勝負ではこの馬よりも上を行きそうな馬は何頭かいますが、道中きっちり折り合い、小脚を使って馬群から器用に抜け出したり、外を馬なりでマクって行ったりと自在な立ち回りができることに関してはこの馬が一番では。

弥生賞ではダノンプレミアムには離されましたが、ワグネリアンとは差のない3着でした。あちらが今回内枠から多頭数の馬群を捌くのに苦労しそうならば、今回はこちらの方が先んじてゴールできるのでは。

ペース判断に長けた武豊騎手とのコンビでスムーズな競馬に期待。

 

少々渋った馬場なら相手はステルヴィオ

おっとりとした性格なのかなかなか前進気勢を見せない馬ですが、追い出されると毎回綺麗に伸びて来ます。今回は初の2000m戦になりますが、距離延長は問題なさそうです。

だいぶ時計がかかるようならホープフルステークスの勝ち馬タイムフライヤーか。

力の要る馬場の体力勝負ならばホープフルステークスの実績を買ってこの馬に注目。前走は序盤に不利があり、最後までちぐはぐなレースでしたので巻き返しは可能でしょう。

 

◎ ジャンダルム

○ ステルヴィオ

▲ タイムフライヤー

☆ ジュンヴァルロ (トップスピードが問われない馬場と展開になれば穴候補)

△ キタノコマンドール、サンリヴァル、ワグネリアン、グレイル

 

馬券はジャンダルム・ステルヴィオ・タイムフライヤーのワイドボックスを本線に、人気の全くないジュンヴァルロの単複などを考えています。オッズ次第では三連複・三連単を薄く・広く買うことも考えています。

さてどうなりますか。

 

桜花賞 予想

先週の大阪杯はスワーヴリチャードが優勝。

ヤマカツライデンの先導、ダンビュライトの2番手で進んだ前半は1000m61秒1という超のつくスローペース。この2頭の鞍上はガッチリ手綱を抑えており、速い上がりの出せる馬場で速い上がりに不安のある馬が上がり勝負に持ち込んでいるという、やや理解しにくい展開になりました。

戦前予想では外枠が不利になると思っていたスワーヴリチャードですが、逆に外枠を利して向こう場面でマクリに出て、3コーナーで先頭へ。一気に主導権を奪うと4ハロンの上がり勝負に持ち込んでゴールまで押し切りました。レースの上がりは3ハロン34秒1、4ハロン45秒3。デムーロ騎手の腕でもぎ取った初G1タイトルになりました。

3・4コーナーを中団内目でまわったペルシアンナイトとアルアインが2、3着。

サトノダイヤモンドはスローペースの内枠で包まれ、大幅に位置取りを下げてから大外を回さざるを得なくなり、何もできずに1秒0差7着完敗。

シュヴァルグランはまずまずスタートを決めるも折り合いを欠き、リズムの悪い走りに。こちらも位置取りを下げながら外々を回り、直線は早々に脚をなくして1秒5差13着。特に見るべきところもなし。

今回はデムーロ騎手の一人勝ち。着順が悪かった馬もこの1戦で見限るようなレースではなかったと思います。

馬券はハズレ。複勝を持っていたヤマカツエースは4着でしたがあまり惜しくない4着、ただ復調気配は見せました。

 

さて今週は桜花賞

阪神の芝コースは先週に引き続き速い時計の出るコンディションで、土曜日には一時雨が降りましたが日曜日は晴れて良馬場になりそうです。

 

昨年暮れの阪神ジュベナイルフィリーズでは1着ラッキーライラック、2着リリーノーブル、3着マウレアで決まりました。年が明け、最重要ステップレースのチューリップ賞では1着ラッキーライラック、2着マウレア、3着リリーノーブルとまたもこの3頭での決着。クイーンカップでマウレアに勝ったテトラドラクマが不在のここは、この3頭が中心のレースになりそうです。

 

注目はラッキーライラック

巡航速度が速く、仕掛けの反応も良く、終いの決め手もあるという、3歳春での完成度では一歩抜け出ている感のある馬です。

昨年よりも少し体が大きくなり、走りもさらに安定してきました。稽古も動いていますし状態も良さそう。

不安があるとすれば最内枠を引いたことですが、ゲートの出の悪い馬ではありませんし、先行力もあるので、そう大きなマイナスにはならないのでは。

 

続いてリリーノーブル。

チューリップ賞ではラッキーライラックを追いかける形になって0秒4離される結果になりましたが、当時は休み明けで仕上がり一息でした。中間稽古を積んで状態は上がっていますし、体も少し逞しくなってきているのは魅力的。

今回はラッキーライラックよりも早め、それも阪神ジュベナイルフィリーズ時よりももう少し早めにリードを奪えれば、逆転も。

 

マウレアは上記2頭と違い、年明け3戦目。

稽古はしっかり積めており、まだ上積みはありそうですが、昨年から気にしていた体の小ささはあいかわらず。姉のアユサンに続く姉妹制覇には展開の助けが要りそうです。

 

他で気になるのはアンコールプリュ。

こちらも体は小さいのですが、決め手比べならラッキーライラックと遜色ない末脚の持ち主。前走のフィリーズレビューでは、位置取り悪いところから素晴らしい追い上げで2着でした。

前走の1400m戦から距離延長の形になりますが、マイル戦の方が向いていそうで、さらにもっと距離があっても対応できる馬。ここで好走して、オークスの出走権利を是非獲って欲しいところ。

 

オークスの出走権利ということならば、レッドサクヤ・ハーレムラインあたりが獲れれば面白そうです。両馬とも、上がりのかかる流れになれば今回複勝圏食い込みがあるかも。

 

◎ ラッキーライラック

○ リリーノーブル

▲ アンコールプリュ

△ マウレア

注 レッドサクヤ、ハーレムライン

 

馬券はラッキーライラックを軸に三連複などを考えています。

ではどうなりますか。

 

大阪杯 予想

ドバイミーティング中継が終わった後に書いています。今年の日本馬は勝ち鞍なし。そこそこ戦えているのですが、あまり興奮することもなく、淡々と終わってしまった印象。

あとメイダンのダートコースが滅茶苦茶高速馬場になっていて吃驚しましたね。

 

先週の高松宮記念はファインニードルが優勝。

予想時点では土曜日よりも馬場が乾いて1分7秒台の決着を見込んでいたのですが、思った以上に渋った馬場のままでレースを迎えて、結果勝ち時計は1分8秒5。

内枠からセイウンコウセイがスタートを決めてハナへ立ったのですが、ダイアナヘイローが外からこれに絡んで、予想以上にハイペースの前半になってしまいました。リエノテソーロとネロが2列目から前をつっつく形で直線に向かいましたが、前半から消耗戦で先行勢には苦しい展開に。

3列目にいた3頭のうち、レッツゴードンキが内をついて先頭へ。残りの2頭、ファインニードルとナックビーナスが外から併せ馬の形で強襲。最後はファインニードルがレッツゴードンキを交わしたところが決勝線に。中団以降からは、上がりの足が削がれる馬場で伸びきれない馬が多く、ダンスディレクターの4着がやっと(この馬の4コーナーの加速は良かったですね)。レッドファルクスはこの馬にしては珍しく進路が塞がる競馬になり、0秒4差8着まで。

馬場も展開も予想していたのとはだいぶ違っていて、馬券もかすりもしませんでした。

ファインニードルは上がりの速い流れで苦しくなるとみていましたが、逆に上がりがかかる流れが向きました。もうちょっと楽に抜け出すこともできたのではという疑問もありますが、中京の長い直線を考慮して仕掛けを遅らせたのかもしれません。意外な馬が勝ったわけではなかったのですが、勝ち方やタイムの面であまり良い印象は受けませんでした。

 

さて今週は大阪杯

美浦トレセンが霧に包まれ、追い切りの様子がわからなくなった関東馬が何頭もいました。ウインブライトやミッキースワローの様子は見ておきたかったのですが。。。

週末は晴れて、阪神の芝コースはまずまず速い時計の出る馬場になっているようです。

人気は割れており、サトノダイヤモンドアルアインシュヴァルグランといったG1ホースに、金鯱賞を鮮やかに勝ったスワーヴリチャードあたりが加わって上位人気を形成しています。

 

重賞3勝で去年のダービー2着馬スワーヴリチャードは、スローペースを好位で折り合い、直線で抜け出すのが勝ちパターン。ですが、反応よく一気に抜け出すのは意外と不得手で、直線が広くて長い東京・中京で力を発揮する馬です。

体に芯が入って序盤からスピードに乗れるようになったので、G1タイトルを獲ってもおかしくないところまでは来ていると思いますが、内回りの阪神コースで、しかも今回多頭数の外枠に当たってしまったのがどうなりますか。

 

凱旋門賞遠征から半年休んで、復帰戦金鯱賞が3着止まりだったサトノダイヤモンドは、一叩きされての上積みはありそうです。

阪神コースとの相性も良く、好枠を引いた今回は久々の勝利のチャンスではありますが、ルメール騎手のドバイ遠征の為、ヤネが替わったのがやや不安なところ。今回鞍上の戸崎騎手はどこか怪我を抱えているんじゃないかと思うぐらい最近乗れていないので(特にダート戦だと終い追い切れない印象)、直線叩き合いになったら先着するイメージが湧きません。

 

乗り替わりと言えば、昨年のジャパンカップ勝ち馬シュヴァルグランも三浦騎手との初コンビ。

三浦騎手は大怪我から昨年夏に復帰後、以前よりも終いしっかり追えるようになったと思います。シュヴァルグランの次走はボウマン騎手に戻して天皇賞との予定なので、三浦騎手との組み合わせは今回のみになりそうですが、好枠からゲートを出てポンと好位を取れれば、かなりやれると見ています。

休み明けになりますが稽古も動けており、この馬には注目。

 

皐月賞アルアインは3歳夏以降の伸び幅が小さいように思えるので、今回は軽視。

 

昨年のこのレースで好内容も外枠に祟られて3着止まりだったヤマカツエースは、今回は内枠に。

その後はあまり良いレースはできていませんが、体が絞れてくれば一変できるだけの力はあるはず。一発あるならこの馬かなと。

 

シュヴァルグラン

サトノダイヤモンド

ヤマカツエース

△ マサハヤドリーム

注 スワーヴリチャード

 

馬券はワイドボックスを中心に馬連を少々と考えています。ヤマカツエース複勝あたりもオッズ次第で。

さてどうなりますか。

 

高松宮記念 予想

今年はドバイミーティングと日程が重ならない高松宮記念

 

高松宮記念と同じコースで行われた土曜日の岡崎特別は、勝ち時計1分9秒7の決着。勝ったメイショウカリン、2着のブラッククローバーはともに1000万条件では上位の力量馬だと思うので、稍重馬場でのこの時計はかなり時計がかかっていると感じます。

昨年の岡崎特別が1分8秒7の決着、馬場が悪化した翌日の高松宮記念が同じ1分8秒7の決着でしたので、今日の中京芝コースはちょうど昨年の高松宮記念時ぐらいの時計のかかり具合だったと推測しています。日曜日は晴天予想で気温も上がりそうなので、馬場はグッと良化しそうですが、それでも一昨年のレコード決着の時のような水準には遠く及ばないのでは。

1分7秒台後半の決着と予想します。

 

今年は世代交代の巡り会わせで先行勢の層がやや薄く、ネロか最内枠のセイウンコウセイのどちらかがペースを作りそうなメンバー構成。セイウンコウセイにしても是が非でもハナを主張したいタイプではないので、先行勢がやりあって激流になる可能性は低そうです。

 

そのネロは稽古の動きが抜群に良く見えました。

週中の栗東トレセンは天気が悪くかなり時計のかかる坂路コースでしたが、そこで他馬を4秒近く離す抜けた一番時計を叩き出しました。

今回のメンバーなら12番枠からでも先行できそうで、巧く息を入れられれば昨年の京阪杯のようにしぶとい脚が使えるはず。

 

昨年の勝ち馬セイウンコウセイは、その後成績が振るいませんでしたが前走がなかなかの好内容で復調気配。そのシルクロードステークスはトップハンデ58キロを背負い、逃げての2着でした。定量で得意の左回りなら復権期待。

 

昨年は3着だったレッドファルクスは、香港帰りだった前回とは違い、順調な調整ぶりで調子も良さそうです。

こちらも前哨戦(阪急杯)は他馬より2キロ背負っての3着好走。ヤネがデムーロ騎手に戻り、得意の左回りコース、6番枠も絶好で条件は揃ったように思います。

 

レッドファルクス

○ ネロ

▲ セイウンコウセイ

レッツゴードンキ、リエノテソーロ、レーヌミノル

 

1分8秒台での決着なら先行2騎に有利になりそうですが、馬場がもう少し良化すると見てレッドファルクスを中心視します。

馬券はレッドファルクス・ネロ・セイウンコウセイのワイドボックスを中心に、レッドファルクス絡みを厚めに考えています。

ではどうなりますか。

フェブラリーステークス 予想

中央競馬の今年最初のG1レース、フェブラリーステークス

コパノリッキーは引退しましたが、アウォーディーサウンドトゥルーベストウォーリアインカンテーションという強い8歳世代は健在。昨年のダートチャンピオンのゴールドドリーム、オープン昇級後6戦6連対のテイエムジンソクと、なかなか好メンバーが揃いました。

 

府中のダートコースは乾いて時計がかかるようになってきています。先行馬は揃っていますが、例年よりは勝ち時計は遅めになりそうです。

 

前走は逃げてペースを作り、レースを支配して完勝したテイエムジンソクですが、今回は初コース・初距離の一戦になります。

芝部分からスタートする府中のダート1600m戦は、序盤の加速の巧みさで有利に立ちたいこの馬にとっては、あまり良い条件とは思えません。マイルの距離自体は問題なさそうですが、序盤に揉まれる形になった上で忙しい流れになったらかなり苦しくなるでしょう。また内枠の先行馬に先を譲ると、序盤ハイペース・中盤緩んで・上がり勝負の流れが考えられ、差しに回って速い上がりの使えないこの馬には向かないでしょう。ある程度目標にされる立場ですし、もう少し軽い馬場だったなら強引に行っても足りるかもしれませんが、今回は難しいのでは。

 

チャンピオンズカップでの上がり勝負を制したゴールドドリームは、昨年同様フェブラリーステークスへの直行ローテーションを選択してきました。

目標は次のドバイワールドカップとのことなので今回は余裕を残しての調整のはずだったのですが、今週の追い切りは栗東坂路49秒8と凄い時計を出してきました。十二分に戦える状態になっていそうです。

相変わらずスタートに不安の残る馬でアタマからは買いにくいのですが、府中のマイル戦には実績がありますし、勝ち馬候補の1頭。

 

唯一の4歳馬サンライズノヴァは、根岸ステークスで賞金を積んで出走枠へ滑り込んできました。

こちらもスタートに不安があり、速い上がりが使え、府中に実績がある点でゴールドドリームと似たところがありますが、追い出されてすぐに加速できないところはチャンピオンに大きく劣る点です。

今回大外枠を引いたのは好材料。馬込みで包まれると抜け出すのに苦労しそうですが、この枠ならスムーズな競馬ができるのでは。

 

他で注目はインカンテーション

昨年のこのレースは13着でしたがその後は復調。ようやく骨折前の調子に戻ってきたように思います。前走はコパノリッキーに主導権を奪われての大敗でしたが、折り合いを欠いていたように見えたので、力が落ちての敗戦ではないととらえています。

稽古の雰囲気もとても良く、8歳勢ではこの馬が一番面白そうです。

ゴールドドリームコパノリッキーより隙の多い戦型ですし、3年前のフェブラリーステークスぐらい走れれば戴冠まであるかも。

 

インカンテーション

ゴールドドリーム

サンライズノヴァ

△ メイショウスミトモ、ベストウォーリアアウォーディー、ララベル

 

馬券はインカンテーション軸の三連複流しなどを考えています。配当もそこそこつくので馬連かワイドも買い足す方向で。

はたしてどうなりますか。