安田記念 予想

今週で5週連続での府中のG1も最終戦に。春のマイル王決定戦の安田記念

去年・一昨年とこの路線のチャンピオンだったモーリスが引退し、主役不在の混戦模様です。

週中に雨は降りましたが、週末に向けて晴れが続き、府中は良馬場でそこそこ速い時計が出る馬場になっています。直線内を開け、多くの馬が馬場の真ん中から外へ進路をとるような傾向がありますが、馬群から離れて敢えて内ラチを選んでいる馬がそれほど失速しているようにも見えません。4コーナーの内側が傷んでいて、その流れで直線外目を突いているのかもしれませんが、もっとラチ沿いを狙ってもいいのではないかと疑問に思っています。

 

さて古馬マイル路線。

モーリス登場以前の状況に戻ったようで、マイル重賞は前半スローの上がり勝負ばかり、全体時計も遅めに偏っています。今回の安田記念は香港から2頭が参戦し、その2頭がまずまずペースが流れた昨年暮れの香港マイルで日本勢を一蹴していることを踏まえると、香港勢がペースを上げて地力勝負の消耗戦になって前哨戦までの序列が覆るのではと期待していたのですが。。。

どうやら香港勢も普段からスローペースで競馬をしていて、香港マイルだけがちょっと傾向が異なるレース展開だったようです。

前走のG1チャンピオンズマイルの勝ち馬コンテントメントは先行脚質ではありますが、逃げ一辺倒という馬ではなく、先行しつつも脚を溜めたいタイプ。今回は速い逃げ馬はいないのですが先行馬が結構揃っているので、モレイラ騎手は前に何頭か行かせて2列目のインを狙っていくのではないかと見ています。ゲートから行き脚がつくまでが早いのでポジションは騎手の狙い通りつけそうではありますが、消耗戦でも、決め手比べでも、他より一枚落ちそうな印象。マジック・モレイラの手腕でどこまで。

チャンピオンズマイル2着で、香港マイルの勝ち馬のビューティーオンリーは良い脚を長く使う差し馬。スローペースの後方からでも勝ち負けまでできる脚力の持ち主で、2頭の内で東京コースに向きそうなのではこちらだと思います。ただ、大外を回してではいかに豪脚の持ち主でも今の府中では差し届かないと思います。ポッカリと空いた内をつくか、早めに仕掛けて鞍上の腕力で持ってくるか、こちらも名手・パートン騎手の手腕でどうなりますか。

・・・という香港勢2頭が日本勢の中に混じっても、道中の流れに影響はほぼないのではないか、というのが今回の見立てで、更に言えば昨年秋から数えてビューティーオンリーは9戦目、コンテントメントは11戦目という使い詰めの海外遠征馬なので流石に苦しかろうと思います。

 

では日本馬の中で、緩い流れになってどれが浮上するかと考えると、これも難しい。

昨年の覇者ロゴタイプは、中山記念3着からの参戦。スローの逃げというプランを向こう正面でいったん崩されながらもよくまとめての3着は、58キロを背負ったことを考えると上々だったのでは。但し、中間フレグモーネで休ませており、もともと叩き良化型タイプなのを踏まえると、昨年と同じような馬場でラチ沿いを単騎で逃げ粘る展開はあっても、連覇まではどうでしょうか。

人気になっているイスラボニータは、前走マイラーズカップルメール騎手が最高に巧く乗っての勝利。スローペースには強いものの勝ち切れないレースが続き、今回は外枠を引いたのであまり信用できません。

大阪杯から参戦のアンビシャスとステファノスは、距離短縮でもペースが忙しくならなさそうなのは好材料ですが、アンビシャスは出遅れ癖があり、後方から4角大外を回しては厳しいでしょう。ステファノスは大外枠を引いて意に沿わない距離ロスが響きそう。

最近のマイル重賞ではペースが流れた方の京都金杯の1・2着馬、エアスピネルとブラックスピネルはその後の超スローペースでのレースでも好走しており、マイル戦線での安定勢力はありますがそれほど決め手に秀でた方ではありません。明け4歳で斤量を背負いつつも結果を出しているエアスピネルは好印象ですが、東京コース向きという点ではブラックスピネルの方が上か。

5連勝中の上がり馬グレーターロンドンは前走の走りが圧巻ですが、爪の不安が出て急仕上げになっているのが大きく不安な点。順調に調整できていたら、器用さに欠ける点には目をつぶってでも本命にしたくなるような魅力はありますが、今回は厳しそう。

 

迷った挙句、注目はレッドファルクス

芝のマイル戦は未勝利戦9着以来3年半ぶりで、もちろん未勝利。スプリント路線で結果を残してきただけに、ペースが緩んで力が出せるのか不安な点はありましたが、前走1400m戦の京王杯スプリングカップにて、超スローペースをピタリ折り合い上がり最速で完勝したのを見て、ペースの点は問題なかろうと判断しました。

実績のない更なる1ハロン延長ですが、前走で折り合った点と、配合から対応可能だと見ました。出世したスウェプトオーヴァーボード産駒はスプリンターが多いですが、母方次第で芝の中距離戦を差せる馬を送り出せる種牡馬なので、父の名前で嫌われるようなら逆に『買い』。

 

レッドファルクス

ロゴタイプ

エアスピネル

ヤングマンパワーディサイファ

 

馬券はレッドファルクスロゴタイプエアスピネルのワイドボックスを本線に考えています。あとは、何か予想外の展開で上がりのかかるレースになった時用に、レッドファルクスヤングマンパワーディサイファのワイドボックスを少額。

さてどうなりますか。