有馬記念 予想

先週の朝日杯フューチュリティステークスはサリオスが優勝。

スタートダッシュを利かせてビアンフェが逃げ、1馬身~1馬身半差でメイショウチタンが単独2番手という展開。

テン3ハロン33秒8、4ハロン45秒4というのは、同コース1週前開催の阪神ジュベナイルフィリーズと似たようなラップ(33秒7・45秒5)でしたが、今回の方がやや時計がかかる馬場だったことを考えると先行馬にはかなりきつい流れだったと言えるでしょう。この後も息が入らないペースで4コーナーに入ってきており、結果逃げたビアンフェが0秒9差7着、メイショウチタンが3秒5差15着、3番手の内で進んだトリプルエースが1秒4差11着と沈んだのも無理のないところでしょう。

先行馬総崩れでもおかしくない展開で、勝ったサリオスはなんと3番手の外からの押し切り。2着~6着までが後方からの追い込み馬で決まる中、ハイペースを先団につけていっての0秒4差快勝ですから、これは1頭完成度が抜けていた印象です。

これで3戦3勝、しかも重賞2つはともに濃い内容の勝利。ハーツクライ産駒としては仕上がり早の血統構成ではありますが、2000m程度までなら距離延長には対応できそうで、来春も世代の中心的な存在になりそうです。牝馬のクラヴァシュドールと併せて、春のクラシックはサウジアラビアロイヤルカップ組をめぐる争いになるのでしょうか。

狙っていたメイショウチタン・ビアンフェは失速しましたが、ビアンフェの方は次戦以降、短距離戦で展開ひとつで巻き返せそうな走りでした。メイショウチタンはパドックで暴れ、騎手を振り落として自らも転倒と、精神面の未熟さが出てしまいました。レースでもイレコミが残っており結果は参考外とできそうですが、もう少し落ち着きが出てこないと。。。

タガノビューティーは0秒6差4着に好走。展開が向いたのは確かですが、初の芝のレースでも能力の高いところは見せられたと思います。3日後の全日本2歳優駿を見ると(川崎競馬場の急カーブは大きな関門になったでしょうが)、あちらに出走できていたら勝てたんじゃないかなぁとも思ったり。

馬券はハズレ。

 

さて今週は有馬記念

今年は好メンバーが揃いました。中でも、香港遠征を熱発で取りやめたアーモンドアイがこちらに参戦してきて抜けた1番人気。やや離れて、コックスプレートを勝っての帰国初戦になるリスグラシューと、今年の皐月賞馬サートゥルナーリアが2番・3番人気で並ぶ形。

中山の芝コースは、この時期としてはかなり早い時計が出るコンディション。ただし、日曜日当日は雨が降るという予報も出ていて、降り出しのタイミングによっては時計がかかるかもしれません。内ラチ沿いが良さそうにも見えたので、逃げ馬の残り目には少々警戒。

 

ペース先導役候補のアエロリット、クロコスミア、キセキと外枠を引いてしまいました。内にはスティッフェリオがいますが、もしこの馬がスローペースの逃げに落とし込む気配を出したら、アエロリットが途中からでも出してゆくのではないでしょうか。

アエロリットにとっては初距離初コース(距離経験は2000mまで)ですが、スローペースの番手では持ち味が出せず、悔いの残る引退レースになりそう。距離への不安はありますが、レース終盤に脚が上がりかけてからの粘りには定評のある馬ですから、コーナーで巧く息を入れられれば今回も上位食い込みが期待できそうです。

 

注目はこちらも引退レースのリスグラシュー

宝塚記念コックスプレートも、この馬に向いたコース設定ではなかったと思うのですが、強い勝ちっぷりでした。特に前走のコックスプレートは直線の短いコースを後方からの差し切りで仕留め、着差以上に力の差を感じさせる内容。この充実期に引退するのは寂しいですが、最後も好走期待。

今回は初の中山コースでのレースになりますが、折り合いはつく馬ですし、直線上り坂は苦にしませんし、なによりレーン騎手とのコンビが継続されており、この騎手のペース判断とこの馬の反応の良さの組み合わせなら中山でも問題ないでしょう。

稽古もしっかりこなせており、6番枠も絶好。体調面で不安が残るアーモンドアイが人気をかぶっているので配当面でも妙味があり、楽しみな一戦。

 

他で注目はフィエールマン。

凱旋門賞は馬場が向かず惨敗に終わりましたが、帰国してからの調整も順調そうで力は出せる状態でしょう。

距離は守備範囲、このコースに必要な折り合い面で不安はなく、ロングスパート勝負にも上がり2ハロンの勝負にも対応できる器用さは大いに魅力的です。

アーモンドアイの参戦でルメール騎手を奪われた格好になりましたが、有馬記念過去4勝の池添騎手なら戦力ダウンにはならないでしょう。

 

リスグラシュー

○ フィエールマン

▲ キセキ (凱旋門賞では差しに回ったが今回は先行して持ち味出せそう)

△ サートゥルナーリア (稽古は好気配、落ち着いてレースを迎えられれば怖い)

△ ワールドプレミア (他より馬体の完成度は劣るが、折り合いはつくので立ち回りひとつで)

△ アエロリット

 

馬券はリスグラシュー単勝、フィエールマンの単勝、両馬の枠連馬連・ワイドまでが本線。

追加で他の馬を絡めた三連複で好配当狙い、と考えています。

さてどうなりますか。