東京優駿 予想

先週のオークスはユーバーレーベンが優勝。

土曜日の夜に降っていた雨は日曜早朝には止み、その後晴れて気温が上がったために馬場は予想以上に乾いていました。インコースは芝の傷みが目立っていましたが、外寄りは速い脚が使える馬場でのレースに。

ゲートを出て何がハナを切るのか、お互いに出を窺うようなテンの展開でしたが、クールキャットがまず先頭へ。続いてステラリア、ククナが差がなく続いて、ソダシもややかかり気味に先行する形。

1000m通過59秒9、1200m通過72秒5はペースとしては決して早くありませんが、2番手以降の馬の前進気勢が強めで先行馬群は密集、クールキャットとしてはペースを落とし切れずにズルズル脚を使ってしまったような展開で後半へ。

3コーナーに入っても先行馬群が固まったままで、直線入り口では、先頭のクールキャットの後ろに7頭ほどが横並びになるほど。

直線は例年通りかそれ以上のバテ合い凌ぎ合い。2列目で内を回った馬には芝状態が悪すぎ、外を回った馬は距離ロスが大きすぎて先行馬は総崩れ。道中中団から後ろに位置し、かつ直線うまく進路を確保して走れた馬が順位を上げてきて、中でも外目を突いたユーバーレーベンは残り250mほどのところで先頭に。やや内目の馬群を割ったアカイトリノムスメ、大外から追い込んできたハギノピリナの追走を凌いで先頭ゴール。勝ち時計は2分24秒5。

ユーバーレーベンは道中後方5番手ぐらいの位置。流れに乗るというよりも、周りの流れに惑わされずマイペースを貫くといった走りで、馬場の良い外目をリラックスさせながら進んでいました。3~4コーナーも荒れた内を避け外寄りを揉まれずに回り、直線入り口で大外へ。一杯になった先行馬達を内に見ながらやり過ごすと、ジリジリと渋とい脚で先頭に立ち、そのまま粘り込み。やや他力本願っぽいレースぶりながら、実にオークス馬らしい適性を発揮しての勝利でした。

ユーバーレーベンはビッグレッドファームの生産馬。3月に急逝した岡田繁幸総帥はグランパズドリーム(1986年ダービー2着)を原点に、数多のサラブレッドを競馬場へ送り込んできましたが、悲願のクラシック制覇はついに見ることなく終わりました。『死んだ馬の仔は走る』なんてジンクスもありますが、総帥が亡くなってすぐにオークス馬が出たのはこれも何かの因縁でしょうか。生前、総帥は肌馬を種馬よりも軽視するようなところがあり、種牡馬事業で一発当てることに注力していたように見えましたが、ユーバーレーベンは牧場を代表する牝系といえるマイネプリテンダーボトムライン。牧場に僅かに根付いた基礎牝系から、大輪の花が咲きました。系列のコスモヴューファーム生産のウインブライト(ミスブゼン~ゲランのボトムライン)といい、やっぱり牝系は大事なんですよね。

狙っていたエンスージアズムはシンガリ18着。道中馬群の中で揉まれ、折り合いを欠いて中盤までまったくリズムに乗れない走り。早々にガス欠になって終いは追われずに終戦。今回は参考外の一戦としたいですね。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は日本ダービー

府中の芝コースは今週からCコース使用。週中に降雨はありましたが週末は晴れて気温が上がり、かなり速い時計の出る良馬場に。いつもの年ならば、『内かつ前目』でないと勝負にならない馬場になっているはずなのですが、今年はCコース替わりでも内目がかなり荒れていて、逆に外目はコンディション良好。外からの差しが効く馬場になっています。

土曜の3歳1勝クラス芝2400m戦では、やや内を空けてコーナーを回った逃げ馬含め、内へ行った馬は総崩れ。大外から差し込んできた馬の勝負となって勝ち時計2分23秒8の決着。このコースの3歳1勝クラスのレースとしては史上最速タイム(従来より0秒3速い)を計時しており、相当な軽い馬場になっています。

ダービーは2分22秒台での決着の可能性充分。軽い馬場で上がりの決め手を駆使できる馬が有利となりそう。

 

注目はサトノレイナス

牡馬・牝馬含めて、決め手の鋭さでは現時点で世代最上位にいると見ていたので、(オークスではなく)ダービー出走でも本命とすることはだいぶ前に決めていました。

が、木曜日の枠順発表でまたも外枠を引き、天気予報を見てげんなり。テンにスピードに乗るまでが遅いこの馬が好位をとれない並びで、勝ち負けは厳しいかなと。

しかし、土曜日の競馬を見て心境一変。かなり外を通っても勝負になりますし、またかなり速い時計のでる軽い馬場なので、骨量・筋肉量の少ない牝馬がハンデにならない条件。負担重量2キロ差も含めれば、牡馬を一蹴できるのでは。

稽古は1週前に終い抜群の動き。最終追いは軽めでしたが、土曜日に豪快な追い込みを決めた僚馬セリユーズを相手に大きく追走しての併入で、内容は濃いもの。

飛びの大きい走りもバランス良く脚を運べるようになっており、出来は桜花賞以上では。

ウオッカ以来の牝馬のダービー馬誕生に期待。

 

◎ サトノレイナス

○ タイトルホルダー

▲ ワンダフルタウン

△ レッドジェネシス、ヴィクティファルス、ヨーホーレイク

△ エフフォーリア(抑え)

 

馬券はサトノレイナス単勝本線。連勝式はオッズを見ながら考えますがサトノレイナス1頭軸流しの予定。

さてどうなりますか。