先週の朝日杯フューチュリティステークスはアドマイヤマーズの優勝。
内から好発を決めた1番人気のグランアレグリアを、外からイッツクールがかわしてハナに立つと、グッと流れが緩みスローペースになりました。
この流れの中、先頭イッツクール・2番手グランアレグリア・3番手アドマイヤマーズが間をあけて隊列を組んでいたので、4番手のクリノガウディ―を含めて前の馬にはかなり楽な展開だったと思います。
直線入り口で先にスパートをかけたアドマイヤマーズがグランアレグリアを一気にかわすと、もう中団以降の馬たちには勝負にならない差に。ラチ沿いをいったん伸びかけたグランアレグリアが坂で失速気味になると、じわじわ伸びたクリノガウディ―も最後はアドマイヤマーズと脚色が一緒に。アドマイヤマーズが押し切って先頭ゴールとなりました。
アドマイヤマーズの勝因はペースが緩い中楽に先行できたことと、早仕掛けで押し切る形が巧く嵌まったことだと思います。騎手は距離が延びても大丈夫というコメントを出していましたが、コーナー4つのコースで器用に立ち回る様子はイメージしづらいので、逆にもっと短い距離向きの馬なのでは、と見ています。
グランアレグリアは3着には残りましたが、あれだけ展開利を得ながら最後苦しくなって内にササっていたあたり、やはり調子が良くなかったのでは。
ファンタジストは道中6番手ぐらいから最後追い込んで0秒6差4着。前半もうちょっとポジションを上げて欲しかったですね。能力はありそうなだけに勝ち負けに加われなかったのは残念。
エメラルファイトは1秒2差6着、ドゴールは2秒1差12着。道中ポジションが後ろすぎて勝負になりませんでした。エメラルファイトは一応上がり最速だったようですが、最後方あたりからの追い込みなのであまり評価できるものでもないかなと。
馬券はハズレ。
さて今週は有馬記念。
土曜日は小雨が降ったり止んだりといった中山競馬場でしたが、雨は上がって日曜は良馬場での開催になりそうです。基本的にはまずまず良好なコンディションで、極端に時計がかかる決着にはなりそうもないですが、土曜日の競馬を見ると結構上がりがかかっているのが気になるところ。
展開のポイントになりそうなのはキセキの動向。
この秋は果敢な先行策で好レースを演出し続けていますが、自身は善戦どまりで無冠に終わっています。秋4戦目で追い切りは馬なり調教、流石に前回ほどのデキにはないのかなと思っていますが、稽古量自体は豊富で調子落ちとまでは言いづらいもの。今年最後の大一番にも先行策プラスロングスパートの消耗戦を仕掛けるだろうな、、、と予想していましたが、枠順が14番枠とかなり外を引いてしまいました。
内枠にオジュウチョウサンやクリンチャーが入ったので、それらにハナを譲って2列目でもいいという競馬にするかもしれませんが、コーナー6回のコースですから2列目は2列目でもインには潜り込みたいところ。
強引に外からハナを叩いて逃げを打ったとしても、この馬自身はそう前半からビュンビュン飛ばして良いタイプでもないので(天皇賞の1000m通過は59秒4、ジャパンカップ1000m通過は59秒9)、1周目スタンド前あたりでいったんペースを落としたいところ。
上がりのかかるコース状態を加味すると、今回、意外とペースは緩くなり、(誰がどこで仕掛けるかにもよりますが)後半速いラップが続く消耗戦にもならないのでは?という読みも。
注目は引退レースとなるサトノダイヤモンド。
去年のフランス遠征からずっと成績が振るいませんでしたが、この秋は体調上向き。ジャパンカップの時も非常に状態が良さそうでしたが、展開向かず、外々を回っての敗戦。着順と着差は気にしていません。
直前の稽古も無駄な動きの少ないアクションで時計を出せており、前走並みかそれ以上のデキにはありそう。
何より3枠6番という好枠を得て、内ラチ沿いを進めそうなのは好材料。もともと立ち回りは上手な馬ですし、仕掛けられてからの加速もスムーズ。今回コンビを組むアブドゥラ騎手はやや早目に仕掛けるのが好きそうですが、馬場コンディションを考えると悪くない傾向です。追える・残せる腕は持っている騎手だと思うので、なんとか粘り込んで欲しいところ。
他では内枠を引き当てたモズカッチャン。
昨年勝ったエリザベス女王杯(5番枠)の時もそうでしたが、内ラチ沿いで脚を溜めさせると実に味のある馬。今回は3番枠と好枠を引き、苦手にしそうな『全馬溜めて溜めての瞬発力勝負』とはならなさそうなのも好材料。
最終追い切りは併せ馬にならないアクシデントはありましたが、単走での走りは順調そうで、休み明けだった前走よりは反応よく競馬ができそうです。
○ モズカッチャン
▲ ミッキーロケット (ジャパンカップを筋肉痛で回避したが今回は態勢整っている)
△ レイデオロ (やや外目の枠と藤沢ポリトラック調教馬の不振が気になるも、中山向き)
△ パフォ―マプロミス (状態はかなり良さそうだが、中山コースだと推しきれない)
△ クリンチャー (前残り注意)
△ ブラストワンピース
馬券はサトノダイヤモンドとモズカッチャンの馬連・ワイドが本線。この2頭軸で三連系の馬券を少額流すのを考えています。ミッキーロケットのマーフィー騎手がかなり巧くて、来日間もないのに中山コースを苦にしていないので、春秋グランプリ制覇の線も警戒。
さてどうなりますか。