皐月賞 予想

先週の桜花賞はデアリングタクトが優勝。

序盤からハナを主張していったのがスマイルカナ。レシステンシアは外からじわりと出して行きましたが、内のスマイルカナに先頭を譲る形で外目の2番手の並びになりました。

雨量がかなりあり、3歳牝馬にはタフな重馬場になっていた中、前半800mは46秒5での通過。昨年は桜花賞レコードも記録された良の高速馬場でしたが、この時の前半は47秒7。今回のペースは先行馬はもちろん、後続の馬にも厳しいペースだったと思います。

3~4コーナーでもあまりペースは変わらず、後続の馬は前に取り付くのに脚を使わされる展開。直線を向いてレシステンシアがスマイルカナを僅かに交わして先頭に立ち、スマイルカナが食い下がってしばらく2頭並走に。道中2列目以降の馬が失速する中、外から力強く追い込んできたのがデアリングタクト。ゴール前でキッチリ前を捕えて差し切り勝ち。

デアリングタクトは道中中団後ろ目、外々と回って4コーナーも大外を進出していました。隊列が縦長で、大外をブン回す形でも距離ロスがそれほど大きくなかったということもあったでしょうが、この重馬場の消耗戦で、1頭だけ疲れ知らずの末脚を発揮したのはお見事でした。

1分36秒1の勝ち時計は重馬場を差し引いてもそれほど速くはありませんが、3歳春の牝馬には酷なレース条件でしたから、時計以上に評価できると思います。特に2冠目のオークスは良馬場でもバテあい凌ぎあいの勝負になりますから、この体力・持久力は武器になるはず。回復と調整が順調ならば、春2冠の可能性は充分でしょう。

0秒2差2着のレシステンシア、0秒5差3着のスマイルカナは狙っていたレース展開に持ち込めていたはず。後続に脚を使わせ、先行2騎のサシ勝負に持ち込むことができましたが、1頭予想外に体力のある馬がいた、、、といった感じでしょうか。2頭とも距離延長がプラスという感じではありませんから、次はマイル路線かもしれません。

0秒8差5着のミヤマザクラは次につながる敗戦だったように思います。3~4コーナーで息を入れたあたりでポジションを下げてしまいましたが、直線でじわじわ盛り返し掲示板確保。これぐらい走れることがわかったので、距離が延びるオークスでは更に上の着順を期待できそうです。

狙っていたマルターズディオサは1秒1差8着。スタートは決まったのですが、重馬場が厳しかったようです。直線入り口あたりから走りがバラバラで最後は失速。残念ながら、今回のレースに対応できるほど体が成長しきってはいなかったかなと。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は皐月賞

もう無観客開催が当たり前のようになってしまいました。見聞きした最近のニュースから考えると、ダービーも宝塚記念もこのまま無観客で施行できれば御の字、なにかアクシデントが起きれば中止になってしまいそうな雰囲気です。

この土曜日はオジュウチョウサン中山グランドジャンプ5連覇という偉業を成し遂げましたが、スタンドの歓声はなく寂しい限り。それでも競馬は続く。。。

 

中山の芝コースは、土曜は雨で不良馬場になっていましたが、夕方からは雨も上がり日曜日は晴れの予報。高速馬場とまではいかないかもしれませんが、おそらく良馬場に回復してのレースになるでしょう。3週連続のBコース使用で内の方は荒れてきており、通ったコースによっては末脚不発となる馬も出てきそう。

 

1戦1勝の馬も含め、フルゲート18頭の中に無敗馬が5頭。皐月賞トライアルを無視して本番直行・・・というか、皐月賞をダービートライアル扱いにする考え方が広まっているような気がしますね。2歳G1を勝ったコントレイルとサリオスは、賞金は持っていますし間隔を詰めて使わない方が良さそうなタイプですから、皐月賞直行を選択するのも理解できるのですが、こうも直接対決未経験の組み合わせとなる春クラシックは珍しいかも。

 

馬主名義は分かれていますが、ノースヒルズ勢が4頭出し。筆頭格はG1馬コントレイルでしょう。昨年暮れのホープフルステークスは巡航速度の違い・完成度の違いで押し切りましたが、そこから4ヶ月ぶりの今回は、同世代馬との完成度の差が変わってきているように思います。

稽古を見ると、この馬自身はそれほど成長していないように感じます。馬体もそう大きくなっていないようですし、これなら明け3歳となって力をつけてきた組を上位に取りたいところ。

 

もう1頭のG1馬サリオスも4ヶ月ぶりのレース。

ここまで3戦はすべてマイル戦で、速い巡航速度と速い上がりのトップスピードを両立させての3連勝。特に2戦目のサウジアラビアロイヤルカップは好内容でした。レースのペースが速くても遅くても前々で競馬が出来て、終いもまとめられる。

直前の稽古に派手さはなかったものの、1週前の稽古は良く動いていて仕上がりは上々。2週間レースに乗っていなかったレーン騎手は、土曜日は調子イマイチに見えましたが軽視できるような腕ではないでしょう。

心配なのは初の中山2000m戦となること。去年の段階で2000mぐらいまでなら距離延長への対応は可能と見ていてそれは今でも変わらないのですが、去年の皐月賞よりも力の要る馬場になっている今回、初めての”コーナー4つの内回りコース”を力任せに飛ばして行って果たして脚がもつのかどうか。阪神の坂は難なくこなしてみせましたが、中山の坂でも突き抜けてゆけるかどうか。。。

 

今回注目は、弥生賞勝ち馬サトノフラッグ。

未勝利をレコードで勝ち上がった昨年11月の一戦もなかなかの内容でしたが、直線大きく外へ斜行するなど課題の残るレースでした。今年に入っての中山の2戦は更なる上積みを感じる好内容で、特に3コーナーから余力残しに前に取り付けるスピードと、直線で抜け出した後、他馬にキッチリ差を付けられる息の長い末脚が非常に良い。

稽古は1週前、直前ともに力強く好気配。

ここへ来ての充実度が2歳G1馬を上回っていると見ます。

 

◎ サトノフラッグ

△ クリスタルブラック

△ ヴェルトライゼンデ

△ ディープボンド

注 サリオス

 

馬券はサトノフラッグの単勝が本線。オッズを見ながらワイド・馬連を買い足すか判断しようと考えています。

ノースヒルズ勢4頭の中で一番実績がなくて人気もないディープボンドですが、将来性は一番ありそうな気がします。キズナCaerleon の相性の良さが知られてきていますが、ディープボンドの母はキングヘイロー×モガミヒメのゼフィランサスで、Caerleon の代替として成立しそう。今回も好配当を期待していますが、ダービーの出走権利が獲れれば府中の2400mでも面白そうな存在です。

さてどうなりますか。