天皇賞・春 予想

先々週の皐月賞はエフフォーリアが優勝。

日中は晴れて中山の芝コースは稍重の発表。馬場はだいぶ乾いていたように見えましたが、開催最終日ということもあり、上がりはややかかり気味に。

ゲートを出てテンから行ったのがワールドリバイバルとタイトルホルダー。前者が1馬身ほど前に出てハナを切ると、2頭を前に見ながら内にエフフォーリア・外にダノンザキッドが好位グループを形成。前半からタイトルホルダーが前に並びかけたり、中団から外目をレッドベルオーブがおっつけ気味に上がるなどして、落ち着かない流れになりました。

テンの600mが36秒3、1000m通過は60秒3の淀みない流れで、前も後ろも脚を使うような消耗戦に。

3コーナーに入ったところで2列目の2頭に明暗が。前に3頭並んで壁になっていたため内でじっと我慢させられたエフフォーリアは結果的に脚が溜まり、レッドベルオーブの外から馬なりに前に取り付こうとしたダノンザキッドはすぐに手応えが怪しくなり徐々に後退。

4コーナーで先頭に立ったタイトルホルダーが内2頭ぶん空けて直線に入ると、エフフォーリアの前にぽっかりと進路が。ここで追い出され楽々と先頭を奪ったエフフォーリアが直線は一人旅。後続を引き離して悠々と先頭ゴールとなりました。

勝ち時計は2分0秒6。馬場を考えても特段優れた時計ではないと思いますが、前後半60秒3ずつで緩急の小さいラップを好位から押し切り、2着馬に0秒5差つけての圧勝ですからレース内容は文句なし。差し馬に出番を与えない、エフフォーリアの独り舞台でした。

その2着馬がタイトルホルダー。前走の弥生賞同様に、自ら淀みない流れを作り出しての粘り込みで、見せ場を作りました。

良馬場の日本ダービーとなると今回とはいろいろ条件が替わるので、エフフォーリアがこのまま無敗の二冠馬となるかというと少々疑問が残りますが、皐月賞までに同世代の牡馬の有力どころにほぼ勝ってきているので、エフフォーリア中心の東京優駿になるのは間違いないでしょう。これを負かす対抗馬一番手は、桜花賞からダービーへ向かうと発表されたサトノレイナスか。

タイトルホルダーも距離延びて前進が期待できる血統ですが、ダービーで逃げ切るにはもう少し体が成長して一段上の巡航速度を身に着ける必要があるように思います。1ヶ月半の間の成長がどこまでありますか。

期待していたダノンザキッドは2秒5差15着。陣営は”敗因はわからない”と言っているようですが、精神面の問題でしょうかねぇ。。。パドックでの発汗も許容範囲内と思ったのですが、それでも気負って走ってしまったのでしょうか。レース終盤は追われていないので着差は気になりませんが、今後、取捨に困るような結果になってしまいました。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は春の天皇賞

フィエールマンが引退して長距離重賞戦線の顔ぶれも変わり、昨年のこのレースの掲示板に載った馬は今回ユーキャンスマイルただ1頭。G1馬も1年以上勝てていないワールドプレミアとマカヒキのみ。看板馬不在の一戦ですが、勢いのある上がり馬の参戦で面白いメンバーになったと思います。

京都競馬場が改修工事中のため、今年の春の盾は仁川の芝3200mで争われます。普段使われないコース設定なので、このコースを経験しているのは松籟ステークスを走った3頭のみ。ただ、3200m戦(1周目外回り→2周目内回り)と3000m戦(1周目も2周目も内回り)の違いは、序盤の位置取りで忙しくなりそうかどうかという部分が大きく、勝負どころ・仕掛けどころのイメージは3000m戦とあまり変えなくてもよいのではと考えています。その意味では、阪神大賞典での走りっぷりが参考になるかと。

土曜日の仁川は雨が降っていましたが、どうも日曜日は天気が回復しそうな気配。連続開催最終日で芝に傷みはありますが、良馬場ならまずまず時計の出る馬場になるのでは。

展開はジャコマルかディアスティマの逃げで中盤まではゆったり流れそうで、2周目内回り3コーナーからペースが上がってのロングスパート勝負と見ています。終い3ハロンの切れ味自慢よりは、良い脚を長く使い、ゴール前の急坂もこなす力のある馬が浮上しそう。

 

注目はディープボンド。

昨年は日本ダービー5着・菊花賞4着と掲示板に載りましたが、(同じノースヒルズがオーナーの)コントレイルの三冠達成のための潰れ役を任されながらの結果であり、チームオーダー抜きで勝負できていたらもっと上の着順が狙えていただろう素質馬。

賞金不足で有馬記念に出られず、中山金杯に回りましたが、リズムの悪い走りで流れに乗れず大敗。が、続く阪神大賞典では道中4番手で脚を溜め、直線楽に先頭に立つと後は突き放す一方。2着に0秒9差つける圧勝で重賞2勝目。能力の高さを見せつけました。

馬体に幅が出て、大きなフットワークが更に安定し、3歳時より感じていた長距離への適性が開花したように思います。もとより折り合い面では心配の少ない馬。コントレイル抜きの長距離G1戦に良いタイミングで出走できます。前走破ったユーキャンスマイル・ナムラドノヴァンは3000m以上のレースでの安定勢力で、これに圧勝できたのですから、もう一丁の期待大。

稽古も上々。1週前に好時計を出し、調子は良さそう。

 

◎ ディープボンド

○ ユーキャンスマイル

▲ ナムラドノヴァン

△ シロニイ

△ オセアグレイト

△ ワールドプレミア

注 メイショウテンゲン

 

馬券はディープボンドの単勝本線。ただアリストテレスがあまり人気を吸ってくれず、今のところ単勝オッズが思ったほどついていないので、連勝式も考えています。その場合は阪神大賞典上位組を相手上位に。

さてどうなりますか。