マイルチャンピオンシップ 予想

先週のエリザベス女王杯はジェラルディーナが優勝。

ゲートが開いてハナを切ったのは予想通りローザノワール。今回はガンガンペースを上げるような逃げではなく、ゆったりと先行する作戦をとってきました。すると後続は凝縮された馬群になり、1コーナーまで内目の枠の馬はかなり窮屈な走りを強いられていました。

このスローペースで固まった馬群というのが中盤までずっと続き、道中2番手マジカルラグーンから14~15頭ぐらいがひしめきあいぶつかりあいながら進んでいたというのが今回の特徴的なシーンで、馬群の内目にいた馬たちは行き場もなく消耗を強いられ、向こう正面で終戦といった感じになってしまいましたね。

3コーナーに入ったあたりでローザノワールがペースを上げ、2番手のマジカルラグーンはついてゆけずに後退加減。替わって外目からウインマイティーがこれに寄せるように動き、空いたスペースにウインマリリンがじわっと進出。中団はゴチャゴチャしながら直線へ。

直線は内外大きく広がってヨーイドンの様相。先に仕掛けたウインマリリンが先行勢を交わして先頭に立ちますが、大外からジェラルディーナが勢いよく伸びてきて直線坂下あたりで一気に先頭に。そのまま突き抜けて先頭ゴール。

勝ち時計2分13秒0。

日曜日の阪神は午前中から雨。メインレースまでには止んでいましたし、雨量もたいしたことはなかったようですが、雨の中レースに使われ続けたとこで芝コースの内ラチ沿いはかなり傷みが激しく、速度を出しづらい馬場になっていました。

ただでさえ道中の消耗が大きくなる馬場状態の上、内枠の馬は道中ゴチャついて走りに集中できず、最後の直線では外枠の馬とほぼ一直線に並んでヨーイドンの競馬になったのですから外の馬が勝つのは必定。

勝ったジェラルディーナは大外枠からの発走。道中は中団馬群の後方大外に位置し、距離ロスは大きかったもののストライドのロスは極小に抑えられていました。スローペースであっても折り合いはピタリとついており、終いもゴールまでしっかり伸びていましたから良い競馬でした。今回は馬場といい展開といい特殊な条件でしたが、それでなくてもスローペースなら勝ち負けできていたと思います。

0秒3差で7枠橙帽の2頭、ウインマリリンとライラックが同着。今回は外枠だけのレースでしたね。

狙っていたアンドヴァラナウトは4秒3差17着。ムーア騎手は序盤から外に出したそうにしていたのに進路がなく、仕方なく馬群の中へ持っていったら他馬に何度もぶつかる羽目になり、早々に終戦。最後は追われることもなく完走。残念ながら今回はレースになりませんでした。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週はマイルチャンピオンシップ

出走17頭を見渡すと、春のマイル王ソングラインは不在ですが、2着シュネルマイスター以下安田記念組が8頭出走。実績ある古馬勢に、4頭いる新進3歳馬がどう戦うかといった感じでなかなかの好メンバー。

阪神の芝コースは先週に引き続きAコースを使用。流石に全周にわたって内ラチ沿いは傷みが目立ち、力の要る馬場になっています。日曜日は雨予報も出ているので、場合によってはどろんこの不良馬場の可能性も。

 

これといった逃げ馬がいない一方で前目につけたい馬自体は多そうなメンバー構成。力の要る馬場になっても上がりが極端にかかるということはなく、ホウオウアマゾンかロータスランドの逃げで前後半47秒-47秒といった平均ペースに落ち着くのではと見ています。

 

注目はダノンスコーピオン。

巡航速度と操作性、それにスピードの持続力に優れ、マイラーとしての資質は世代最上位。アーリントンカップでは中団で脚を溜めてからのゴール前差し切り、NHKマイルカップでは中団から好位に押し上げての押し切りと、レース振りに幅があるのも長所。朝日杯で見せたように馬群でゴチャ着いた際にいったん後ろに下げて態勢を立て直すこともでき(直線進路を塞がれて3着でしたが)、こういった操作性に非常に優れている点がこの『幅』を可能にしているのでしょう。

前走の富士ステークスでは0秒1差3着に敗れましたが勝ち馬セリフォスとは2キロの斤量差もありステップレースとしては上々の出来。

稽古の動きも良く、叩いての上積みも大いに見込めます。

今の馬場ならば外枠も好条件。この馬ならば内の各馬の動向を見ながら柔軟にレースを進めることができます。

道悪の経験に乏しいので極端に馬場が悪くなった場合は心配ではありますが、稍重程度のコース条件ならば問題ないでしょう。

古馬の重賞馬相手でも能力は見劣りせず、ここも押し切ってほしいところ。

 

他では僚馬ダノンザキッド。

阪神コースとは相性が良く、前年も3着。そこから1年勝ち星には恵まれていないものの、体はしっかり成長してきており昨年以上の着順も可能。前進気勢が良い方向に出れば。

ピースオブエイトは春の中距離路線からマイル路線への転向組。ワンペースで走る戦型で距離短縮は好判断だと思われます。トップランクマイラーとは巡航速度の差が問題になりそうですが、今の馬場状態と雨予報はその差を埋める好材料。この馬は道悪はかなり巧いのではと見当をつけているので、人気は無いですが今回面白い存在。

 

◎ ダノンスコーピオ

〇 ダノンザキッド

▲ ピースオブエイト

△ ファルコニア

 

馬券はダノンスコーピオンの単勝とワイドのボックスが本線、他にピースオブエイトの複勝を抑えようと考えています。

さてどうなりますか。