スプリンターズステークス 予想

秋のG1シリーズがスタート。ただし、無観客での開催がもうしばらく続く見込みで、開幕戦としては少々さびしい感じのスプリンターズステークスです。

 

秋の中山開催は毎年時計が速くなる傾向にあるのですが、今年は例年より時計がかかり気味。去年はかなりの高速馬場でしたが、今年はそれよりマイル換算で1秒半ほど遅くなるようなイメージです。トップクラスの短距離馬16頭が揃っていますが、レース上がり3ハロンは34秒台中盤、走破タイム1分8秒台前半になると予想。

 

人気は3頭が抜けた人気。今春は高松宮記念2着・安田記念1着と結果を出したグランアレグリアが1番人気で、高松宮記念1着のモズスーパフレア、去年のスプリンターズステークス3着のダノンスマッシュが僅差で続いて売れています。

 

内の絶好枠を引いたモズスーパーフレアに、ラブカンプー・ビアンフェ・ダイメイフジなどが揃い、先行争いは激しそう。今の中山の馬場では一気の加速がつきにくいので、道中後方で溜めて・・・というタイプよりは、ある程度位置を取れて直線すぐに逃げ馬を捕まえられるような馬が狙いどころでしょうか。

 

注目はダイアトニック。

今年は先団につけて巡航速度を活かす戦法を身に着け、重賞戦線でも安定して好成績を残しています。

前走のキーンランドカップは58キロを背負い、重馬場で非常に荒れた内ラチ沿いに閉じ込められてまったく競馬になりませんでしたが、これは悪条件が重なっての参考外の一戦。

武豊騎手が凱旋門賞騎乗の為、今回は横山典騎手に乗り替わりになりますが、中山を知るベテランならばそれほどマイナスにはならないでしょう。

中間の稽古も良く動いていますし、少し時計がかかる良馬場というのは好材料

高松宮記念3着以上の着順を期待。

 

◎ ダイアトニック

○ ダノンスマッシュ

▲ モズスーパーフレア

△ ミスターメロディ、レッドアンシェル、ビアンフェ

 

グランアレグリアは追い切りの雰囲気がいまひとつで、追い切り後の馬体重も重め残り。その後レース直前にも関わらず、金曜日・土曜日と負荷のかかった稽古を課されていて、仕上げを焦っているような気配を感じます。休み明け久々の方が良さそうな馬ですが、中山コース未経験なこともあり、今回は軽視。

 

馬券はダイアトニックの単勝とダイアトニックからの馬連・ワイド流しを考えています。

 

日曜夜の凱旋門賞はかなりな道悪でのレースになりそうで、厳しい条件とは思いますがディアドラには頑張ってもらいたい。禁止薬物の影響でエイダン・オブライエン勢の動向が気がかりですが、サーペンタインSerpentine は道悪上手そうなので、馬券を買うならこれかな、と。

さてどうなりますか。

 

宝塚記念 予想

まずは3週間前になりますが、安田記念の感想から。

土曜日の夕方から降った雨は日曜の日中にはすっかり止んでいましたが、馬場は乾ききらずに稍重馬場でのレースとなりました。

出走馬たちも消耗を強いられているような走りっぷりだったのですが、終わってみれば勝ち時計1分31秒6と、かなり速い走破タイム。乾いていれば1分31秒を切るような予想を立てていたのでそれと比べれば1秒ほど時計がかかっているわけですが、ちょっと渋ってもマイルで31秒台というのは凄い馬場ですね。

前半800m通過が45秒7、スプリンターのダノンスマッシュの逃げにスプリンターのミスターメロディが突っつく流れで、馬場を考えるとかなりペースが速そうに見えました。

スタートで少し後手を踏んだアーモンドアイは中団の後ろで、前にインディチャンプを見る形。ノームコアは更にその後ろからの競馬。

4コーナーから直線へ向いて、馬群は横に広がっての追い比べになりましたが、内の先行馬達が徐々に後退してゆく中、外から一気の脚で抜け出したのがグランアレグリア。道中は中団、ミスターメロディの前を単走で折り合い、4コーナーから前に徐々に押し出してからの猛烈な加速でした。

グランアレグリアの後ろのスペースに飛び込んだインディチャンプと、外目から加速してきたアーモンドアイが追いかけますが、脚色はグランアレグリアの方が上。そのまま2馬身半突き放すと、グランアレグリアが先頭でゴールインとなりました。

グランアレグリアは勝つ時はいつも目の覚めるような末脚を披露するのですが、今回も直線入り口の混戦状態から素晴らしい加速を見せて、あっという間に独走状態を作ってみせました。先行馬がペースを上げてくれたので流れが向いたこともありますが、直線で前が塞がれないように4コーナーで巧く外目へ誘導した池添騎手の好騎乗もありました。

勝ち馬から0秒4差2着がアーモンドアイ。スタートでやや立ち遅れたのはすぐに挽回できたように見えていたのですが、終わってみれば勝ち馬の方がスムーズな競馬ができていて、結果的にはその差が痛かったかなという印象。スプリンター勢の先行力に翻弄されたようで、中距離戦での圧倒的な決め手は発揮できませんでしたね。

狙っていたノームコアは0秒5差4着。後方からよく追い込んできて、ゴール前での脚色は一番。3着のインディチャンプを交わせそうでギリギリ交わせずの4着でした。あともう少しだけ時計のかかる馬場ならば、、、という印象。

馬券は惜しくもハズレ。

 

さて今週は上半期のグランプリ、宝塚記念

期待していたラッキーライラックとアーモンドアイの再戦は叶いませんでしたが、G1馬8頭を含むフルゲート18頭出走と、なかなか華やかなメンバー構成となりました。

ステップレースの金鯱賞を快勝した皐月賞馬サートゥルナーリアが1番人気で、大阪杯でワンツー決着となった牝馬2騎・ラッキーライラックとクロノジェネシスがそれに続く人気で売れています。

仁川の芝コースは梅雨時かつ開催最終週ということもあって少々時計がかかるようになってきていますが、それでも速い時計の出せるコンディション。ただし、土曜の開催後に雨が降ってきていて、日曜朝まで残るような予報がでているので、多少なりとも土曜日よりも時計のかかる馬場状態と考えた方が良さそう。

 

注目はトーセンカンビーナ。

いまだ重賞未勝利、前走の天皇賞では掲示板には載りましたが、勝ち馬から0秒7離された5着。実績面では他の出走メンバーより見劣りするような経歴ではあります。

巡航速度にやや難があり道中はなかなか前目につけられないのですが、加速がついてからの末脚はトップスピードが長く続くという長所があります。馬場が少々渋っても大丈夫。

スタートしてすぐに下り坂が入る阪神芝2200mコースは前半ペースが上がりがちですから、おそらくトーセンカンビーナは後方からの競馬になるでしょう。内回りコースを見越して終いの仕掛けも各馬早くなり、道悪も加味してゴール前はバタバタに。そこへ、道中内ラチ沿い後方でじっとしていたこの馬が差し込んでくるという算段。

稽古は天皇賞の時よりも良さそうな動きを見せており、最内枠スタートも望むところ。58キロの斤量も前走で経験済みで頼もしい。

横綱相撲というようなレースにはならないと思いますが、一発に期待。

 

好天で、きれいな良馬場でのレースになったら中心視しようと考えていたのがラッキーライラック

昨年秋から本格化の兆しを見せていましたが、大阪杯では牡馬を一蹴してのG1制覇。今回はメンバーのレヴェルはやや上がる程度ですが、課題はフルゲート18頭出走で真ん中より外目の11番枠を引いたことでしょう。ここ最近は、道中前に馬を置いて折り合いをつける形から好結果を出しているので、序盤のポジション獲りはひとつポイントになりそうです。

200mの距離延長はそれほど気にしていないのですが、隊列の外目に置かれる、または内にこだわるあまり位置取りが下がりすぎるようなことがあれば、渋った馬場もあいまって決め手不発の可能性も。

ただ、芝中距離での力量は現役馬トップクラスにあると思っていますし、馬ナリの稽古でも実にパワフルに動けているあたり、現状の充実ぶりもうかがえます。

終わってみれば至極あっさりと快勝といった可能性も充分。

 

◎ トーセンカンビーナ

○ ラッキーライラック

▲ メイショウテンゲン (道悪なら)

 

馬券はラッキーライラック単勝・トーセンカンビーナの複勝と、メイショウテンゲン含めた3頭の馬連・ワイドボックスを考えています。

さてどうなりますか。

 

 

 

安田記念 予想

先週の日本ダービーはコントレイルが優勝。

テンからハナを獲りにいったのは外枠のウインカーネリアン。このすぐ後ろにつけたのがコントレイル・コルテジア・ディープボンドのノースヒルズ勢で、3頭チームが固まって前目に陣取る作戦を実行してきました。

前をコルテジア、外をディープボンドがガードして、コントレイルにいつでも進路を開けられるような盤石のフォーメーション。ダービーを獲る確率を上げるには良い作戦だったのでしょうが、完全に介護役にさせられているディープボンドの馬券を買っている身としては、見ていて複雑な気持ちでした。

1000m通過は61秒7、馬場を考えるとかなりのスローペースで、この遅い流れを嫌った横山典騎手のマイラプソディが後方から最前列まで押し上げた以外は、流れも隊列もあまり変わらず4コーナーへ。

失速したウインカーネリアンに代わって、内からマイラプソディ・コルテジア・ディープボンドの3騎が最前列を形成し、コントレイルはその直後で脚を溜めながら直線へ。

コントレイルはディープボンドが開けた進路を通って楽に外へ持ち出すと、馬場の真ん中あたりを鋭進。残り250m地点あたりで先頭に立つと、あとは独走状態。ソラを使わないようにしっかり追われて先頭ゴールとなりました。

コントレイルをダービー馬にするためにノースヒルズ勢の仕切りでレースがお膳立てされて、結果、他馬に抵抗させる隙を与えずにコントレイルが勝った一戦になりました。勝ち時計の2分24秒1はそれほど優秀な数字ではありませんが、チームオーダーを遂行したチーム能力の優秀さがよく表れたレースになったと思います。

序盤にポジションを獲り、周りを僚馬に守らせながらストレスなく流れに乗り、直線楽に外へ持ち出して早目先頭から押し切ったダービーのコントレイルと、徹底マークを受け道中は後方で馬群に包まれ、直線でも前を塞がれながらなんとか進路を切り拓き、ゴール直前差し切ったオークスのデアリングタクト。今春は無敗のクラシック2冠馬が2頭誕生しましたが、牡牝で対照的なクラシックレースとなりましたね。コントレイルを貶めるつもりはないですが、こう並べるとデアリングタクトの強さがまた目立つような気もします。

コントレイルは秋は菊花賞を目指すようですが、ダービーの直線での、突き抜けるのにちょっと時間がかかったあたりでマイラーらしさを感じましたし、三冠への道には距離の壁が大きく立ちはだかるように思います。

勝ち馬から0秒5差離された2着はサリオス。皐月賞に続いての2着ですが、コントレイルとの差は離される形となりました。前につけないと勝機が薄くなるのは陣営も理解していたでしょうし、テンに前に行けるスピードもあり、実際ゲートも五分に出たにも関わらず、敢えて中団待機を選んだのはやはり距離不安からではないでしょうか。立派なダービー2着ではありますが、”チーム・ノースヒルズ”への抵抗は全くできなかったように見えました。

狙っていたサトノフラッグは1秒2差11着。道中の位置取りが後ろすぎた上に、ポジションを押し上げるタイミングも遅く、良いところがないまま大敗。3着に入ったヴェルトライゼンデのポジションにいれば、レースの流れ自体はこの馬に向いていたのでチャンスはあったかと思いますが、今回は見せ場なく終わってしまいました。

一方、ディープボンドは粘りに粘って5着。勝ち馬からは0秒9差つけられましたが、チームオーダーを完遂した上で掲示板を確保したのは立派。長丁場への適性を見せられました。今回は臨戦過程も厳しいものがあっただけに、秋は順調なローテーションで菊花賞出走が叶えば、かなり面白い存在になると思います。

馬券はハズレ。

 

さて今週は安田記念

府中の芝コースは、土曜日は相変わらずの時計の出る馬場でしたが、夕方から強い雨が降って馬場傾向が変わるかもしれません。パンパンの良馬場なら1分31秒を切るような決着も予想していましたが、場合によっては、かなり時計のかかる道悪の消耗戦になるかも。

フルゲートには満たない14頭の出走メンバーですが、G1勝ち馬10頭とかなり豪華。さらに、ミスターメロディ・セイウンコウセイの短距離G1馬や、1200m重賞5勝のダノンスマッシュなど、スプリント色の強いメンバーも目立ちます。ヴィクトリアマイルを楽勝して今回も断然の1番人気のアーモンドアイですが、馬場状態からも、相手関係からも、これまで経験してきたものとかなり毛色の違うレースを強いられそうな予感がします。

 

スローペースからの上がり勝負はただアーモンドアイに利する展開になるでしょうから、ハイペースとまではいかないまでも、そこそこペースは流れるように思います。3頭揃ったダノックス勢で最もスプリント色の強いダノンスマッシュか、スプリントG1でも先行できるセイウンコウセイあたりが引っ張ると予想していますが、「前につけたいくせに出遅れ癖のある馬」が揃っているので、隊列までは読みにくい。

スタート五分に決まれば、ダービーのノースヒルズ勢のように、ダノックス勢が前目で固まりそうな気がしますが、はたして。

 

注目はノームコア。

前々走の高松宮記念は15着に敗れましたが、前走のヴィクトリアマイルは得意の府中マイルで3着と立て直してきました。

巡航速度と持久力に優れ、トップスピードの絶対値にはやや不安がありますが、トップスピードの持続力は出色で、府中マイルでは前傾ラップでも後傾ラップでも終いまでしっかり伸びるタイプ。

高松宮記念の敗戦は、距離(初のスプリント戦)や道悪が響いたというよりは、海外遠征からの帰国初戦で態勢が整っていなかった為と考えています。今回は前半からペースが速くなるかもしれませんが、去年勝った時のヴィクトリアマイルを見てもハイペースでも息を入れるのは上手な方ですし、消耗戦も歓迎のクチ。

重馬場・不良馬場の経験もその高松宮記念15着しかありませんが、半妹のクロノジェネシスも道悪での速い巡航速度を誇りますし、血統面では問題がないように見受けられます。どちらかというとストライドの大きい走法で極端な道悪では不安は残りますが、少々渋る程度なら。

稽古は併せ馬で遅れてしまいましたが、動き自体は悪くなかったと思います。前走から中2週なので、無理に強い稽古をすることもないですし、その調教パートナーの出来が抜群だったのもありました。

去年の富士ステークス(1着)は良馬場発表ながら前週の台風の影響もあって時計がかかり気味で、足下を気にするような馬もいる中、骨折休養明けながら牡馬を一蹴して見せた馬。府中マイルなら今回のメンバーでも充分やれそうですし、ペースが上がるなら牝馬の2キロ減の恩恵が増しそうなのも良い点。人気の盲点にもなっていそうですし、今回は狙いどころと見ました。

 

相手筆頭はアーモンドアイ。

上半期はここが最大目標ではなかろうかと見受けられますし、昨年手に入れ損ねたタイトルでもあり、府中G1を4勝している実績もあります。中2週と、今までにないローテーション間隔なのは気になりますが。。。

 

もう1頭気になっているのはダノンキングリー。

G1にはいつも少し届かない成績に終わっていますが、府中は得意コースですし、先に挙げたノームコアと併せた稽古が抜群。締まった流れが得意なので、ダノンスマッシュに引っ張ってもらい”チーム”の助けを得られれば、楽に早目抜け出しも可能。

 

◎ ノームコア

○ アーモンドアイ

▲ ダノンキングリー

 

馬券はノームコアからのワイド2点が本線。抑えでノームコアの複勝を考えています。

さてどうなりますか。

東京優駿 予想

先週のオークスはデアリングタクトが優勝。

スタートして最初の1~2コーナー、ハナを主張したスマイルカナに対して外枠発走のウインマリリンが併せに行くようなそぶりがあって、ここで一瞬ペースが上がるかと思いました。実際はウインマリリンがすぐに引いてラチ沿い2番手に。これで隊列が定まってかなりのスローペースになりました。

断然の1馬人気のデアリングタクトは中団より後ろ、周囲を他馬に囲まれて身動きがとれないような位置。中団より前の馬群も密集隊形で、先行集団はペースが上がらないまま横へ広がりつつ直線へ。

直線に入って、先行馬群から外へ回したウインマイティーがまず抜け出しを図り、ラチ沿いでじっとしていたウインマリリンがこれに応戦する構え。内外やや離れたこの2頭で決まるかと思われたところ、更に外からデアリングタクトが一気の脚で追い込んできて、決勝戦手前で前を交わしてゴールイン。桜花賞に続く2冠達成となりました。決着時計は2分24秒4。

かなり速い時計の出る馬場だったので勝ち時計自体は凡庸なものですが、徹底マークを受け位置取りが悪かった道中と、前にズラッと他馬が並んで進路がなかった直線のシーンを合わせて考えると、デアリングタクトは苦戦を強いられながらもよく勝ち切ったなという印象です。

レースの上がり3ハロンが34秒2、道中2番手から2着へ残ったウインマリリンのそれが34秒0ですから、後方で包まれていた馬にはかなり不利な展開でした。残り350mぐらいの地点で左前方に僅かにできたスペースに飛び込んだ松山騎手の胆力、それに応えた馬の瞬発力とスピードの持続力、人馬とも素晴らしいレースぶりだったと思います。こういったレースで(惜敗ではなく)勝ち切ったあたり、今年の松山騎手は一味違う感じがしますね。

ヤマザクラは0秒5差7着。道中は中団内ラチ沿いで巧く脚を溜めていて、直線も内から馬群を割って伸びてきてはいたのですが前を交わすほどの勢いはありませんでした。上がり3ハロンの攻防でなく、もう少し早めにレースが動いていれば、、、といったところ。

馬券はハズレ。

 

さて今週は日本ダービー

東京でも緊急事態宣言は解除されましたが、引き続き無観客での競馬開催となり、ダービーも無人のスタンドの前で発走を迎えることになりました。残念ではありますが、この数ヶ月、開催を休まずレースを見せてくれた関係者に敬意を。

 

土曜日の府中の芝コースは逃げ馬の健闘が目立ちました。開催5週目に入りますが今週からCコースが使用され、先週に引き続き速い時計が出る馬場になっています。一方で、ここ最近のダービーウィークによくあるような、道中「内かつ前目」でないと勝負にならないといった馬場ではないような印象で、ラチから少し離れたところでも差しが届いていました。ただ、全般的にスピードを出しやすい馬場なので直線入り口で逃げ馬を射程にいれていないとどうにも届かない、前が止まらない。テンからポジションを獲りにゆくか、4コーナーでマクってゆくかしないと差し馬には厳しそうです。

人気は無敗の皐月賞馬コントレイルが単勝1.5倍前後でかなり支持されています。先週牝馬の方で無敗の2冠馬が誕生しましたから、それに引きずられているところもあるかもしれません。2番人気のサリオス以外の残り16頭は単勝10倍以上。

これといった逃げ馬がいないので今回展開は読みにくいですね。ビターエンダーはテンから飛ばす馬ではありませんし、コルテジアも稽古の様子からハナにはいかないような気がします。マイラプソディの友道調教師が積極策を臭わせましたが、終いだけ追ったような最終追い切りとの辻褄が合っていないような。。。

かつてダービーでキングヘイローを抑えきれず暴走、惨敗を喫した福永騎手ですが、あれから二十余年、逃げ馬不在のダービーでコントレイルをどう乗ってゆくのかというのはひとつポイントになると思います。

 

ビターエンダーか、大外枠のウインカーネリアンの先導で前半は超のつくスローペース、3~4コーナー中間から後続が動き始め上がり4ハロン勝負、直線入り口で既に馬群が横に広がっての攻防、、、というような展開予想をしてみましたが、全く自信がありません。

 

ロングスパート勝負となれば、皐月賞でマクリを決めたコントレイルがそのまま実績最上位となりますが、ここで問題となるのは2400mの距離でしょう。軽い馬場なのもあって、ダービー馬になるのに12ハロン向きの馬である必要はありませんが、コントレイル、それに2番人気のサリオスも含めていえば、彼らは2000mを克服したマイラーといったイメージ。道中馬群の中で我慢させた上でロングスパートをさせるのに、さらに2400m戦という条件を加えるのは酷すぎるように見えます。

ここまで人気を被っているので当然道中はマークを受けるでしょうし、あのピッチが効いた走法で広い府中コースで終いを伸ばす、というのはちょっとイメージが合わない。

 

では他の馬でコレといった存在がいるかというと、これも難しい。

 

一番の候補は皐月賞でも注目していたサトノフラッグですが、その皐月賞の負けっぷりがやはり不可解。陣営は稽古で仕上げすぎて本番では調子が落ち気味だったという風に分析しているようですが、パドックも返し馬もそんな風には見えませんでした。こちらの見積もりよりもあの道悪馬場がこたえたのかなとも思いましたが、そうすると、もっと悪路だった弥生賞の好内容は何だったのだとなります。

一方で、府中での上がり4ハロンの持続力勝負なら、トビが大きく綺麗なストライドのこの馬にはもってこいの舞台。これが上がり2~3ハロンの究極のトップスピード勝負だと分が悪いでしょうが、ハロンラップ11秒台をラスト4つ5つ並べるようなレースならコントレイルやサリオスを逆転する目も充分。皐月賞出走馬が13頭もいる今回のメンバーでも、距離延長への対応力は上位でしょうし、鞍上が武豊騎手に戻るのも好材料

『ソフトな仕上げ』と評された今回の追い切りですが、スムーズにストライドを伸ばせていて調子は上々と見えます。

力を信じきれないところはあるのですが、それでも、コントレイルの連勝を止めるのはこの馬かなと。

 

他で注目はディープボンド。

こちらも皐月賞の時から注目していましたが、この時は10着惨敗、ダービー出走権を獲れませんでした。中2週で京都新聞杯に回り、前半から厳しいペースで流れる消耗戦を勝ち切って賞金獲得。今回はさらに中2週でのダービー出走ですから、調子の上積みには期待していませんでした。

ところが今週の稽古では、大きなストライドから見た目以上の好時計。中間も稽古量が落ちていませんし、前走以上のパフォーマンスも期待できそうな勢いです。

中山の2000m戦よりは府中の2400m戦の方がずっと向きそうで、直線早めに進路が確保できれば終いまでしっかり伸びてきてくれるでしょう。

ノースヒルズの看板をコントレイルから奪うような走りを是非。

 

◎ サトノフラッグ

○ ディープボンド

 

2頭とも外目の枠を引いてしまいました。あまり好材料とは言えませんが、2頭ともテンから飛ばしてゆくわけではないので、どこの枠でも変わらず期待。道中できるだけスムーズに運べることを祈りながら。。。

馬券はサトノフラッグの単勝が本線、ディープボンドの単複も買うつもりです。あとは2頭のワイドか、三連複総流しか。3頭目を絞っての三連単マルチも考えています。

さてどうなりますか。

いつもと違うダービーですが、ファンの熱量は変わらずに。そして全馬どうか無事に。

 

 

優駿牝馬 予想

先週のヴィクトリアマイルはアーモンドアイが優勝。

午後になってからセラピアが出走取消となり、ハナを切る候補が1頭減ってしまいました。

レースはトロワゼトワルがテンからハナを主張して前に出ると、コントラチェックの武豊騎手はアッサリ譲って2番手キープの手に出ました。この時点で、予想よりペースが遅くなりそうだなという予感がしました。

驚いたのは、トロワゼトワルの後ろにサウンドキアラが着いていって単騎3列目のポジションを獲ったこと、加えてそのサウンドキアラをマークするように4列目外のポジションにアーモンドアイが出ていったこと。アーモンドアイが序盤からあのポジションに難なく納まってしまうと、他の馬、特に後方の馬には厳しそうだな、とも。

前半800m通過が45秒6、1000m56秒7は馬場を考えると緩いペース。隊列がほとんど変わらないまま4コーナーを回り直線へ。内でトロワゼトワルが粘るところを残り200mでアーモンドアイが交わしてアッサリと先頭へ。そのまま、強く追われることもなく馬ナリ単走で他馬を4馬身千切って完勝でした。勝ち時計1分30秒6。

前が止まらない馬場で、チャンピオンホースが楽に先団に納まって流れに乗ってしまったら、そりゃこうなってしまうよなというような結果でした。他馬に進路を遮られるような場面もなく、追い出しの反応に苦労するような状況も訪れなかったので、スピード任せに1周回ってきたというようなレースになってしまいました。次走は安田記念とのことで、流石に牡馬のマイラー相手ではここまで楽な競馬にはならないと思いますが、どうでしょうか。

0秒7差2着のサウンドキアラは、松山騎手が大外枠の悪条件をものともせず巧く愛馬を導いて、重賞3連勝が伊達ではないことを証明して見せましたが、相手が悪かったですね。

狙っていたビーチサンバは1秒4差9着。ゲートの中で暴れていたようで、近走以上に序盤の位置取りが悪くなり、勝負になりませんでした。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週はオークス

今週東京は雨が結構降ったので、府中の芝コースは少しは時計がかかるようになるかも、と考えていたのですが、、、土曜日の競馬ではそんな印象は全くありませんでしたね。先行勢が飛ばしていっても、上がり33秒台でまとめてこれるようなコンディション。ペース次第では、去年の勝ち時計2分22秒8よりも速い決着になるかもしれません。

 

まず注目は桜花賞馬デアリングタクト。

今回出走メンバー18頭中12頭が前走桜花賞組。今年の桜花賞は重馬場の消耗戦という少し特殊な条件でしたが、バテ合いを凌いだ上に1頭次元の違う脚を見せたデアリングタクトは、例年良馬場でもバテ合い凌ぎあいになるオークスでも、まずは優勝候補でしょう。

今回は初の長距離輸送がある関係上、直前追い切りは軽めでしたが、動きは上々。

内寄りの偶数枠を引き当て、道中は内ラチ沿いでじっくり脚を溜められそうなのも好材料

無敗のクラシック2冠の可能性は充分高いと見ます。

 

他で注目は桜花賞5着だったミヤマザクラ

桜花賞組の中では、マイル戦からの距離延長がプラスに出そうな稀有な存在です。前走はジリジリっといった感じでも終い脚を伸ばして掲示板確保。同世代の中では地力のあるところを見せられました。

序盤からある程度前につけられるスピードや器用さを持ち合わせており、先団でスムーズに流れに乗れれば粘り込みに期待できそうです。あるいは逆に、他馬がバテるまで後方で脚を温存してみても面白いかもしれません。

稽古の動きもまずまず好調そう。

スローペースからの上がりの勝負では決め手に欠けそうですが、今回の条件ならば楽しみな1頭。

 

前走桜花賞以外からの参戦馬は、距離延長と相手関係強化に対応できるか疑問で、それならば桜花賞を大敗した組の巻き返しの方に注目してみたいところ。

桜花賞8着のマルターズディオサは、トビの大きな走りが特長で、前走は道悪馬場が響いての大敗。広い府中コースで良馬場という条件の今回、もう一度狙ってみます。

 

◎ デアリングタクト

○ ミヤマザクラ

▲ マルターズディオサ

 

馬券は3頭の馬連・ワイドのボックスと三連複、特にデアリングタクトからのワイド2点を厚めに考えています。

さてどうなりますか。

 

 

ヴィクトリアマイル 予想

先週のNHKマイルカップはラウダシオンが優勝。

予想通り、この日の府中の芝コースはかなり速い時計の出るコンディションで、先行馬に有利な条件となっていました。また風も強く、向こう正面追い風・直線向かい風。これも先行馬には有利だったのでは。

まず内枠からレシステンシアがスッとハナに立つと、外から並びかけたラウダシオンはこれとケンカせずに外ピッタリ半馬身差で追走。前半800mは46秒0でしたが、このレース条件では先行馬に楽なペースだったでしょう。

前2頭に続いて後続16頭がひとかたまりのようになって4コーナーを回り、大きく横に広がりながら直線へ。

道中2列目にいたタイセイビジョンらが追いかけてくるものの、レシステンシア・ラウダシオンの前2頭との差はなかなか詰まらず。早々にレシステンシア・ラウダシオンの一騎討ちの様相に。

残り200m付近でレシステンシアがやや苦しくなるとラウダシオンが単騎先頭となり、そのまま流れ込むようにゴールへ。

ラウダシオンはテンからポジションを獲りに行って、レシステンシアの作るレースの流れに巧く乗れたのが勝因でしょう。レシステンシアが3コーナーで少しだけペースを緩めたのはこの馬にとっても息を入れられるポイントになりましたし、4コーナーからじわじわロングスパートに入ったのも緩急の差が激しいレースが不得手そうなこの馬に向く流れとなりました。

0秒2差2着のレシステンシアは、パドックでも体が細くなっていて万全な様子には見えず、やはり調子落ちだったのかもしれません。今回の展開なら、終い突き放してゴールとなっても不思議ない、理想的なレース運びに見えたのですが、ガス欠になって最後まで競り合えませんでした。この馬の体調がもう少し良ければ、同じ『行った行った』の決着にしてももうちょっと見応えのあるレースになっていたでしょう。少々残念。

ルフトシュトロームは0秒5差5着。ゲートの出が今ひとつで、外の馬に前をカットされて道中のポジションがかなり後ろになってしまいました。直線では内を狙いましたが、前方にズラッと馬の壁ができてしまってコースがなく、残り200mでようやく進路が出来て追い出されるも5着まで。脚を余した格好で不完全燃焼な一戦となってしまいました。

馬券はハズレ。

 

さて今週はヴィクトリアマイル

土曜日の府中は雨が降り続いて、芝コースは稍重発表だったのですが、かなり速い時計が出るコンディションになっていました。メインの1400m戦・京王杯は道中スローペースだったので勝ち時計は1分19秒8どまりでしたが、レース上がりが33秒1の逃げ切り勝ち。道中後方から4着に追い込んだラヴィングアンサーはなんと上がり32秒4。日曜日は雨が上がって陽射しもありそうな予報になっており、馬場が乾いたらどれだけ速い時計が出ることになるんでしょうか。

 

ハナをきりそうな馬がコントラチェック・トロワゼトワル・セラピアいづれも真ん中より外目の枠に入ってしまいました。展開が読みづらいのですが、この馬場と明日の天気予報から考えると、たとえ格落ちでもハナへ行った馬の前残りは注意したいところ。

馬券の人気はアーモンドアイが抜けた人気。特に単勝は1倍台と、牝馬同士のレースとはいえ買われ過ぎの印象もあります。

 

そのアーモンドアイは、形の上では昨年暮れの有馬記念以来5ヶ月ぶりのレース。

その有馬記念は本来ならば『出る予定になかったレース』で、熱発で香港遠征を取りやめた替わりに急遽変えた目標レース。調整が万全でない中でハイペースに体力が持たず、リスグラシューから1秒8差9着と惨敗してしまいました。

今年の上半期はドバイから香港へ海外を転戦するつもりだったようですが、新型コロナウイルスの影響で、最初の目標だったドバイターフはレース直前で中止となり、帰国・検疫・再調整を強いられることになってしまいました。

有馬記念も、今回も、アーモンドアイにとっては『出る予定になかったレース』。陣営はアーモンドアイに中距離戦向きの調整を施していたはずで、ドバイから帰国後のひと月半でマイル戦向けの体に仕上げるのは、いかにチャンピオンホースといえど難しいのでは。

馬場コンディションも相まって、差し脚不発の確率は高いとみました。

 

注目はビーチサンバ。

ここ2戦、今回も出ているサウンドキアラに完敗していますが、テンのポジション獲りがあまりよくないのが敗因でしょう。ワンペースでダラッと先行させて渋とい馬なので、内枠から前のポジションを獲れれば結果は変わりそうですし、今の府中の芝コースには合っていると思います。

ここに来て体がひとまわり成長したようで、稽古で走る姿も迫力がありながらも均整のとれたフォームになっています。今までの『重賞で掲示板どまりの馬』というイメージから少し上のレヴェルに達しているかもしれません。

 

◎ ビーチサンバ

○ プリモシーン

▲ シャドウディーヴァ

セラピア

△ トロワゼトワル

コントラチェック

△ ノームコア

 

馬券はビーチサンバのまず単複が本線。連勝系はパドックとオッズを見て考えます。

今年の東京新聞杯と似たような展開もイメージしているので、相手候補にはまず勝ち馬プリモシーンと2着馬シャドウディーヴァ。特に、内ラチ沿いにこだわってインをじわっと伸びてきたシャドウディーヴァは今回も条件は合っていそう。他は逃げ馬候補と昨年の勝ち馬ノームコア。組み合わせ次第では、ワイドでも結構つく目もありますね。

さてどうなりますか。

 

NHKマイルカップ 予想

先週の天皇賞・春はフィエールマンが優勝。

心配していた雨も降らず、良馬場で発走を迎えられた長距離戦。

スタートして1周目のスタンド前まではダンビュライトがハナに立っていましたが、1コーナー手前でスローペースにこらえきれずにキセキが先頭に。キセキの単騎逃げ、離れてダンビュライト、さらに離れてスティッフェリオという並びになりました。

前半の1600m通過は1分39秒1、キセキにとってはマイペースの逃げでしたが、ワンペースで3200mを押し切るには辛いペース。2番手以降は実質スローペースで脚を溜める流れに。フィエールマンは後方集団の真ん中あたりで折り合っていました。

2周目坂上あたりからペースが速くなり、上がり4ハロンの持久力勝負に。直線は道中3番手から抜け出してきたスティッフェリオをめがけ、ミッキースワローとフィエールマンが追いかける展開に。最後はスティッフェリオとフィエールマンの併せ馬から、決勝線手前ギリギリでフィエールマンがハナ差前に出て先頭ゴール。

昨年に続くフィエールマンの連覇となりました。

キセキが途中から動いたのでスローペースでも前残りがやや厳しい流れと見て、少し安心しながらフィエールマンの走りを眺めていました。が、3~4コーナーで意外とポジションを上げきれなかったので『これはマズイかも』と終盤はヒヤヒヤしながらの観戦に。ハナ差とはいえ最後は差し切ってくれて助かりました。

フィエールマンは一昨年の菊花賞がハナ差、昨年の天皇賞がクビ差、今回がハナ差。3つのG1勝ちはすべて、2着とのタイム差がゼロの接戦。圧倒的な力量差を見せつけるような馬ではありませんが、Buckpasser しかり、Affirmed しかり、僅差を制してタイトルを積み上げてゆくのもひとつの名馬の系譜でしょう。調整が順調ならば次走は宝塚記念という報道もあり、次は京都コース以外でのG1タイトルに期待。

馬券は単勝的中。

 

さて今週はNHKマイルカップ

府中の芝コースは速い時計の出るコンディション。土曜日の夜に雨が降りましたが、日曜日日中まで残ることはなさそうで、良馬場でのレースになりそうです。

高速馬場なので道中見かけは速いラップとなっても、内ラチ沿いの先行馬には余力充分という可能性が高いと見ました。

 

そうなると、3番枠を引いたレシステンシアの前残りが気になるところ。

牝馬とはいえ唯一のG1馬であり、実績最上位。

スローペースに落とした逃げで3着に敗れたチューリップ賞の反省もあって、おそらくそれなりにラップを刻みつつ先行すると思います。重馬場の桜花賞では平均ペースで直線先頭に巧く持ち込んだもののデアリングタクトの強襲に屈しましたが、今回のコースコンディションは先行馬が押し切れそうな状態。現状、プリンスリターン・ハーモニーマゼランら他の先行勢より巡航スピードは上回っているようですので、マイペースには持ち込めそう。

一方で、稽古がかなり軽く見えたのは気になる点。今季3走目、重馬場の桜花賞から中3週で初の関東輸送という条件を考えると、前走時と比べて軽くなるのは理解できますが、それにしても負荷がなさすぎるように見えました。前走後からここまで、疲労を抜くのにかなり手間取ったのかもしれません。

オッズを考えると馬券から外したい気もありますが、展開は向きそうなので困りどころ。

 

他で注目は3戦土つかずのルフトシュトローム

1月デビューで馬体の完成度はまだまだ。序盤にスピードが乗るまでに時間がかかるきらいはありますが、巡航速度はなかなかのもので、さらに、3~4コーナーで馬なりでポジションを上げられるスピード、そこから加速してゴールまで駆け抜ける決め手と持続力は非常に魅力的な馬です。

稽古も動いていて、今回乗り替わるレーン騎手との折り合い・反応も問題なさそうです。

今回は初の左回りでしかも外枠。展開面を考えると早目に内・前のポジションに収まりたいところですが、現状では序盤が弱い馬なのでそこがどうなるでしょうか。馬格があり、反応よく動ける器用さもありそうなので馬群を割るような競馬もできそうですが、キャリアが浅くその点はなんとも。。。

直線スムーズに進路を確保できれば決め手はメンバー上位だと思うので、レーン騎手の腕に期待。

 

最内枠を引いたシャチは、おそらく単勝万馬券になるぐらいの人気薄でしょうが、良馬場ワンペースのマイル戦なら粘り込みの目があるかも。

 

◎ ルフトシュトローム

○ レシステンシア

▲ シャチ

 

馬券はルフトシュトローム=レシステンシアのワイドが本線。シャチの複勝とワイドを少々と考えています。

さてどうなりますか。

 

天皇賞・春 予想

先々週の皐月賞はコントレイルが優勝。

雨は上がりましたが、予想よりも馬場の回復は遅めで、やや時計のかかる馬場でのレースとなりました。直線も内ラチ沿いは走りづらそうで、外を通った馬が伸びる傾向に。

スタートから押していったキメラヴェリテが単騎逃げの形になり、縦長の隊列で道中は進みました。1000m通過59秒8は馬場を考えるとやや速いかなといった印象ですが、2番手以降は離れていましたから番手集団の後ろ目につけていたサリオスあたりは実質ややスローな流れだったと思います。

3コーナー手前でグッとペースが落ちて馬群がひとかたまりになり、上がり3ハロンのヨーイドンの競馬に。このペースが落ちたところで後方から外をマクって行ったのがコントレイルで、直線入り口ではもう先頭を捕まえる勢いに。

残り200mあたりで、先行勢で外へ持ち出したサリオスとコントレイルが抜け出して併せ馬の形になり、このまま競り合いながら後続を突き放す格好に。最後はコントレイルが半馬身サリオスを振り切っての先着ゴールとなりました。

内ラチ沿いはかなり荒れていたため、最内枠発走のコントレイルはスタートダッシュが効かず後方に下げる展開になりました。これは鞍上の福永騎手にとっては想定外のことだったようですが、キメラヴェリテ(実質ノースヒルズの僚馬)が作った縦長の隊列を巧く活かして馬場の良いところを上がって行けました。流れにのって綺麗にマクりが決まったなという印象が強いですね。

サリオスは前半からポジションを獲りに行って、折り合って流れに乗り、直線は巧く外へ持ち出すという理想的なレースをしてみせたのですが、コントレイルの勢いの前にリードを奪うことはできませんでした。レーン騎手としてはゴール前ではもう少し外目の馬場の良いコースに出したかったようでしたが、そこにコントレイルが納まってしまったのが半馬身の差(時計は0秒1差)につながったように思います。

勝ち時計の2分0秒7は馬場を考えるとまずまず好タイムで、ダービーもこの1、2着馬を中心に展開することになりそうです。

注目していたサトノフラッグは1秒1差5着。4コーナーではコントレイルと一緒に上がって行きましたが直線では伸びませんでした。この馬にとって分の悪い馬場状態ではなかったように思うので、不可解かつちょっと残念な結果に。

馬券はハズレ。

 

さて今週は春の天皇賞

日曜日の京都は雨予報も出ているのですが、予報通りなら日中は天気が持ちそうで、芝コースは速い時計が出る状態のままレースを迎えそうです。

日経賞阪神大賞典ダイヤモンドステークスとステップレース勝ち馬が顔を揃えていますが、今のところ人気なのは去年の勝ち馬フィエールマン。

 

注目はそのフィエールマン。

昨年秋の目標としていた凱旋門賞では、渋った馬場に泣いて大敗しましたが、帰国初戦の有馬記念は4着ながら悪くない内容だったと思います。

今回は4ヶ月ぶりのレースになるのが気になるところですが、稽古では良く動けていますし鉄砲使いにも良績のある馬。

淀の長距離戦は、スローの上がり勝負だった菊花賞とロングスパートでの消耗戦だった昨春の天皇賞を制しており、柔軟なペース対応力と反応・決め手の良さを存分に活かせる舞台。苦にする馬も多い淀の下り坂も、この馬にとっては他馬との差をつける理想のカタパルトになっています。

天気が持って良馬場でレースが迎えられるのならば、連覇の可能性は高いと見ました。

 

ここ3戦、3000m超の重賞で掲示板に載り続けているメイショウテンゲンは、雨が降ったら怖い1頭。

母のメイショウベルーガも道悪が上手でしたが、この馬も道悪だと粘りが増します。出遅れ癖があり序盤に位置を獲れない不安はありますが、雨の降り出しが早ければ狙ってみたい。

 

◎ フィエールマン

△ トーセンカンビーナ

△ モズベッロ

注 メイショウテンゲン

 

良馬場でレースが迎えられるようなら、馬券はフィエールマンの単勝を本線に考えています。雨で渋ったらメイショウテンゲンの単複とワイド流しなどを。

さてどうなりますか。