秋華賞 予想

先々週のスプリンターズステークスはジャンダルムが優勝。

スタートでタイミングがやや合わなかったテイエムスパーダでしたが、騎手に促されると行き脚がついて先頭へ。しかし外のファストフォースがこれを突っつくように進み、2頭雁行して馬群を引っ張る形に。3馬身ほど離れた3番手にジャンダルム、これは狙い通りのポジション。

前半600mは32秒7の通過。初手の出遅れを挽回したテイエムスパーダでしたがちょっとオーバーペース気味。縦長の陣形、中団後方からの押し上げが緩い状態で4コーナーへ。

直線を向いて一杯になったファストフォースとテイエムスパーダを唸るような手応えでかわしていったのがジャンダルム。機動力を活かしてコーナーからの加速で2馬身のリードを作ると、内ラチ沿いを快走。中団から馬群を捌いてきたウインマーベルに最後の登坂で詰め寄られはしましたが、クビ差ほどリードを保って先頭ゴール。

勝ち時計1分7秒8。

勝ったジャンダルムは理想的なレース運び。春の高松宮記念では押し出されるように最前列での競馬になり、前に壁を作れず終いが甘くなってしまいましたが、今回は前に2頭を行かせての2列目キープ。前傾ラップで馬群もバラけ、道中は周囲からのプレッシャーもなく進めました。巡航速度やコーナリングの巧さは高レヴェルな一方、前半スローからの上がり勝負では斬れ負けることが多かったジャンダルム。今回は理想的な展開を最高の立ち回りで消化すると、早め先頭からの見事な押し切り勝ち。7歳にしてやっと巡ってきたチャンスをモノにして見せました。

ダービー(17着)以降G1ではフタ桁着順の連続でしたが、挑戦をあきらめませんでした。7歳という年齢からも残されたチャンスはそう多くないはずですが、この大一番に臨むにあたって抜群の状態に仕上げてきた陣営も素晴らしかった。

2002年に新潟開催のこのレースを母ビリーヴが勝ってから20年。ジャンダルムの前田幸治オーナーがレース後の取材に「信念を曲げずにやってきたことが実を結んで喜ばしい限りです」とコメントされていましたが、まさに信念(=believe)によって手が届いた母子制覇だったかと思います。

 

1番人気メイケイエールは0秒9差14着。ちょっと乱ペースに呑まれた感じがしましたね。ハイペースの先団を外目から追走する形で脚を使ってしまい、4コーナーで前にとりつくことができませんでした。着順の印象ほどタイム差はないので次走での巻き返しの可能性は充分か。

馬券はジャンダルムとナランフレグのワイドが的中。ナランフレグは展開の助けが要る脚質ですが毎回本当によく追い込んできますね。

 

 

さて今週は秋華賞

京都競馬場の改修工事のため今年も阪神内回りの2000mでの施行。コーナー4つに2度の坂越えがあるなかなかにタフなコース設定です。

阪神の芝コースは開催2週目ですが、先週は雨に祟られながらの3日間開催。今週も同じAコース使用で、オーバーシードされた芝コースですから、たとえ良馬場で時計は出てもそれなりに力の要る馬場になっていそうです。

 

三冠がかかるスターズオンアースが抜けた人気になるのではと思っていましたが、意外と上位人気は拮抗していますね。骨折の影響で敬遠されているのか、今のところ単勝3倍台。1番人気ですが、ナミュールとさほど変わらない倍率。スタニングローズ・アートハウスの東西トライアル勝ち馬も人気を集めており、オッズ上では混戦模様か。

 

注目はエリカヴィータ

オークス以来の出走のため、ひと夏越えての成長具合がどれほどのものか、よくわからない点はありますが、やや奥手な血統なだけにじっくり調整されてきたのは好印象。

オークスでは道中リキみが出て1.1差9着に敗れましたが、もともとは非常にリラックスして折り合いよく走れる馬。内回りコーナー4つでの立ち回りも、2度の坂越えのタフなコース設定での粘りも大いに期待できます。

今回はおそらくブライトオンベイスがハナを切る展開で中盤もあまりペースが緩まず、上がりの時計はそれなりにかかりそう。コース条件・レース展開ともにエリカヴィータに向きそうです。

稽古は1週前の動きが抜群。最終追い切りは軽めでしたが、終いの時計は上々で状態は非常に良さそう。

人気はなさそうですが、3歳牝馬同士ならここでも。

 

◎ エリカヴィータ

プレサージュリフト

▲ ウインエクレール

 

馬券はエリカヴィータの単複が本線で、他にプレサージュリフト・ウインエクレールを含めた馬連・ワイドボックスを考えています。

さてどうなりますか。