ホープフルステークス 雑感

ホープフルステークスはレガレイラが優勝。

4コーナーのインは見た感じから芝が荒れていましたが、この時期としては時計の出るコンディションでのレース。 ヴェロキラプトルとアンモシエラが競り合いながらペースを作り、前半1000m通過は1分ちょうど。

決して遅いペースではなかったと思いますが、前へ行きたがっている馬が多く、どちらかというと後ろでじっくり構えた馬に利する展開だったでしょうか。

4コーナー、各騎手が荒れたインを避けたいという意図があったのか皆が進路を外寄りにとり、ショウナンラプンタが大きく膨れたこともあって直線入り口では8~9頭横並びに近い状態に。

内の空いたスペースから抜け出したシンエンペラーが2馬身ほど抜け出して坂にかかるところ、大外から猛然と追い込んできたのがレガレイラ。出色の末脚で一気にシンエンペラーを捕まえると、最後は半馬身ほどリードをつけての併せ馬状態で先頭ゴール。勝ち時計2分0秒2。

先に終わっていた2歳G1で、アスコリピチェーノやジャンタルマンタルがレース慣れを感じさせる完成度を見せていたのと対照的に、このレースはどうも性格・体質の幼さが出た馬が目立ちましたね。サンライズアースとゴンバデカーブースは疾病で出走取消、ゲート内で暴れたタリフラインはその影響かレース中に骨折で競走中止、センチュリボンドは行き脚がつかず、逆にショウナンラプンタは行きたがった上に外へ逃避しようとして周囲に迷惑をかける。2着のシンエンペラーも3~4コーナーでもたつき、直線は抜け出したあとソラを使って外へ斜行。全体的に落ち着かないレースでした。

勝ったレガレイラにしても、ゲートはタイミングが合わず後方から。押し上げるスペースがなく3~4コーナーでは外外を回らされることになり直線入り口ではまだ後方という良くない展開。ただし、ショウナンラプンタの斜行の影響をモロに受けずに済み、大外に持ち出せた後に障害となる要素がなかったのは幸運でした。前がモタついていたという点もありましたが、追い込みが見事に決まりました。最後は素晴らしい末脚でしたね。

狙っていたシンエンペラーは0秒1差2着。騎手の思うとおりに動けている時の素晴らしさと、動けていない時のモタモタぶりの差が激しく、現状課題が多い印象でした。

レガレイラ、シンエンペラー、前が詰まってまともに追えなかったミスタージーティーあたりは素質のあるところを見せてくれたと思いますが、気性面をはじめ成長したところを見てみないと、現時点で来春のクラシック云々を言うには早すぎるかな、と。

馬券はハズレ。

 

ホープフルステークス 予想

日曜日の有馬記念はドウデュースが優勝。

引退レースとなったタイトルホルダーが先行。ゲートの出は今ひとつでしたが、果敢にハナを主張すると単騎先頭。大外枠から好発を決めたスターズオンアースが鮮やかに2番手のインに潜り込み(流石はルメールと唸りました)、3列目にシャフリヤール、ハーパー、プラダリアという並び。

2周目1コーナーあたりからタイトルホルダーが後続を離し、道中息をいれつつリードを広げてゆく絶妙な逃げ。決して厳しい速さのラップではないのですが、後ろには淀みなく流れていると感じさせるレースメイクで徐々にリードを広げて2周目3コーナーへ。

ここで動いたのがドウデュース。馬群の外を勢いよくマクって前進すると直線入り口ではタイトルホルダーの3馬身後方、スターズオンアースの真横まで進出。

直線では粘りに粘るタイトルホルダーに、坂の上りでスターズオンアースとドウデュースが追いつき、ゴール前は3頭の争いに。

最後はドウデュースがマクリの勢いのまま駆け抜け先頭ゴール。勝ち時計2分30秒9。

勝ったドウデュースは3コーナーでのスパートのタイミングと手応えが抜群で、流石は武豊騎手という判断でした。馬の方も素晴らしい走りで、同じようなタイミングで動いて0秒3差4着に終わったジャスティンパレスと比べると、脚の回転が速く、コーナーでの加速で上回っていた為に距離ロスも抑えられていましたね。

0秒1差2着のスターズオンアースは序盤のルメール騎手のポジション獲りが抜群。「先行して差す」というプラン通りのレース運びだったのではないかと察します。ドウデュースのマクりで外へ持ち出すタイミングが遅らされたのが痛かった。0秒3差3着のタイトルホルダーも横山和生騎手の抜群のペース判断で逃げて好走。馬が絶好調時だったら逃げ切れていたかもしれません。

上位入線の人馬が見せる騎乗・見せる走りをしてくれたおかげで、見ごたえのある有馬記念になりましたね。

狙っていたディープボンドは1秒5差15着。ブリンカー着用で前目につけると思っていたのですが後方ママ。こちらは何をしたかったのかわからないレース結果に。非常に残念。

馬券はハズレ。

 

 

今年最後のG1、ホープフルステークス

中山の芝は引き続きAコースを使用。有馬記念の日から晴天が続いているので馬場状態もまずまず良さそうで、年末としては速い時計が出せそうに思っています。

キャリアが浅い2歳馬のレース。フルゲートから1頭取り消して出走17頭中、1勝馬が11頭。是が非でも逃げたそうな馬もおらず、多頭数のレース経験がない馬が多いメンバー構成で、展開も非常に読みづらい。松岡騎手のウインマクシマムか、武豊騎手のセンチュリボンドあたりの先導と見ていますが、どういうペースで逃げるのか、あんまり予想がつかないですね。難解なレース。

 

来春に期待できそうな大器に注目するレースと位置づけ、馬券は控えめが良さそう。

注目はシンエンペラー。

凱旋門賞馬 Sottsass の全弟ということで日本の固い馬場への適性を疑う向きもありましたが、軽快なスピードと非凡な決め手を発揮し、ここまで2戦2勝。前走、直線で馬群に包まれ前が開くのを待たされましたが、進路ができると反応よく加速して差し切り勝ち。序盤・中盤の動きを見ると、まだ優等生とは言い難いレース振りですが、ここぞの場面でスッと動けて勝ち切るあたり、良血馬、素質馬だな、と唸らせるところがあります。

馬体面では他馬より成長が進んでいるように感じており、2歳G1でも勝負になりそうです。新聞などでは「凱旋門賞馬の弟」という呼ばれ方をしていますが、「ジョッケクルブ賞(仏ダービー)馬の弟」と言い換えれば、早期完成で実力発揮するイメージにも合致します。

前走から中3週半という間隔で、輸送もある今回ですが、それにしては稽古も動けていたと思います。

脚の回転の速い走り方で、中山コースにも合いそう。イメージとしては皐月賞が狙い目なのですが、今回もこの馬から。

 

◎ シンエンペラー

〇 センチュリボンド

▲ ディスペランツァ

△ アンモシエラ

△ ウインマクシマム

△ レガレイラ

ヴェロキラプトル

 

馬券はシンエンペラーの単勝と、三連複流しを考えています。

さてどうなりますか。

 

有馬記念 予想

先週の朝日杯フューチュリティステークスはジャンタルマンタルが優勝。

シュトラウスがスタートで出遅れ、セットアップが押し出されるようにいったんはハナへ出たのですが、3コーナー手前でシュトラウスがかかってしまい先頭へ、レースは乱ペースになってしまいました。シュトラウスはハナに立ってからは折り合いがついていたように見えましたが、流石に3コーナー手前から飛ばしてしまっては終いまでもたない(結果は0秒8差10着)。今回は先行して息を入れたかった組には厳しい流れになってしまいました。

では追い込み勢に有利になったかというとそちらも難しいところで、直線は強風で若駒には辛いコンディション。追われてヨレる馬が多く、なかなか決め手を発揮できる馬がいませんでしたね。

そんな中、勝ったジャンタルマンタルは道中3列目イン。シュトラウスの動きにも惑わされないポジションで道中は折り合い、4コーナーで前にスペースができると内をスルスル上がって直線入り口で先頭。ラチ沿いから馬場の良い外寄りのコースへスッと移動するとリードを作り、そのままジリジリ押し切っての先頭ゴール。

勝ち時計は1分33秒8。

勝ったジャンタルマンタルは完成度と操作性の高さで一枚上手の存在でした。4コーナーからの絶妙の進路どりを含め、乱ペースのレースの中、非常にスムーズに走り切りました。これで3戦3勝、中山の皐月賞でもこの操作性の高さは有効なはずで、順調にいけば来春も有力候補でしょうか。

狙っていたタガノエルピーダは0秒2差3着。非常に惜しかった。序盤の位置取りも良く、道中の乱ペースにもまずまず対応できていたように見えましたが、最後の直線で内から外から他馬に寄られて追いにくいところがありました。ジリジリ伸びましたが大外からエコロヴァルツの追い込みにあい3着。力のあるところは見せられましたが賞金は積めず。これが来春にどう影響するでしょうか。。。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は有馬記念

中山の芝コースはAコースを使用。4週連続のAコース使用で徐々に馬場が荒れてきているはずなのですが、土曜日の競馬は高速決着が目立ちました。オーバーシードされた洋芝が程よく根付いてきているのか、暮れの開催としては上がりも全体時計も速い時計が出るコンディションになっています。日曜日も晴れて良馬場のレースになる見込みで、ペース次第では昨年より速い、2分31秒前後の決着になりそうです。

4番枠を引いたタイトルホルダーがハナを切りそうで、アイアンバローズが番手に構え、前の隊列はすんなり決まるでしょうか。ここが引退レースとなるタイトルホルダーですから、この馬らしい、平均的に速いラップを刻んで終いまで踏ん張るレースを仕掛けてくるのでは。

 

注目はディープボンド。

近走は動きたいところで動けず、キレ負けするレースが続いていましたが、今回はブリンカーを着用して一変の気配。一昨年の有馬記念は惜しくも2着。コース相性は悪くなく、この枠なら3列目のインあたりで道中折り合えそうに見えますし、ブリンカー効果で反応よくスパートがかけられれば、イクイノックスやリバティアイランドのいない今回のメンバーなら高速馬場でも勝ち負けまで持ってこれるはず。

稽古は、年齢的にもローテーション的にも目いっぱいの負荷をかけるようなものではなかったのですが、やわらかく大きな動きで気配は上々。ジャパンカップでは輸送で大きく体重を減らしていましたから、軽めでテンションを上げすぎない調整には納得がいきますね。

6歳暮れで、G1タイトル獲得のチャンスはもうそう多くはないはず。ここで一発決めてもらいたい。

 

◎ ディープボンド

ジャスティンパレス

▲ シャフリヤール

△ ソールオリエンス

△ タイトルホルダー

 

馬券はディープボンドの単複が本線で、加えてワイド流しと三連単1頭軸マルチを考えています。

さてどうなりますか。

 

朝日杯フューチュリティステークス 予想

先週の阪神ジュベナイルフィリーズアスコリピチェーノが優勝。

シカゴスティングの逃げは前半4ハロン46秒4。このクラスと馬場コンディションから考えるとやや遅いペースで、後続も楽な手応えで進んでいました。3~4コーナーでもペースはあまり上がらず、密集馬群の形で直線へ。

上がり勝負、進路を探してちょっと詰まるような馬も出た中、外から抜け出てきたのがアスコリピチェーノとコラソンビート。次いで道中はアスコリピチェーノの直後をずっと進んでいたステレンボッシュが内に進路変更して2頭の争いに加わり、ゴール前の登坂でアスコリピチェーノとの併せ馬に持ち込む。

最後はアスコリピチェーノがもうひと踏ん張りを見せて先頭ゴール。勝ち時計は1分32秒6。

アスコリピチェーノがレースセンスの良さで混戦を制したという印象。圧倒的な脚力というのは見せられませんでしたが、スムーズに序盤ポジションを獲り、反応よくスパートして馬群から抜け出し、ゴール前の競り合いで勝負強さを見せました。来春のクラシックの主役となれるかはわかりませんが、無事に冬を越せればもちろん有力馬となる存在でしょう。

狙っていたステレンボッシュはタイム差なしの2着。終いの脚は勝ち馬以上という印象を受けましたが、騎手のゴーサインに反応が遅れたところが痛かったですね。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は朝日杯フューチュリティステークス

阪神芝コースは今週もAコース使用。週中の雨で馬場は湿り気味。土曜日は曇り空の下での競馬でしたが時計はかかり気味で、乾く前に開催があったことで日曜日は更に力が要りそうなコンディションになりそうです。さらに明日は強風の予報。直線強い向かい風となれば、差し馬には厳しい条件になりそうです。

2歳馬のキャリアの少なさに加えて対戦経験の少ないメンバー構成で難解なレース。3戦とも逃げの手を打っているセットアップがここでも先行するかなと見ていますが、これは函館・札幌の洋芝コースでスローの逃げを続けていて、そう速いラップを刻めるイメージが湧かない馬。これならばテンから動いてハナを奪う他の馬が出てもおかしくないと思われます。また、馬柱にかかり癖のある馬が何頭か見えているので、意外と乱ペースになるかもしれません。

 

注目は1戦1勝の牝馬タガノエルピーダ

新馬戦はスローの逃げ馬の直後から進み、直線逃げ馬を捕まえての差し切り勝ち。逃げたクランフォードにはかなり粘られましたが、この馬は先々週の未勝利戦を好時計で楽勝した素質馬。タガノエルピーダ上がり3ハロン33秒5で、ゴール前は11秒0-11秒0とかなり優秀。長く良い脚を使えていましたし、これなら2歳女王の座も、、、と期待したところで先週の阪神ジュベナイルフィリーズは抽選除外。

1週予定が延びての今回の出走。舞台は同じ阪神マイルとはいえ、牡馬相手のG1は楽な条件とは言えませんが、稽古の動きは先週以上。スピード感あふれる足捌きで調子は上向きと見ました。これならばここでも。

内寄りの5番枠、隣が逃げ馬候補のセットアップというのも好条件。序盤に2列目インあたりを確保して直線入り口で前を捕まえる、というようなイメージでいます。

 

前走出遅れた上かかりながら好時計で差し切ったダノンマッキンリー、前走折り合いをかなり欠きながら(おそらく不向きな)1800m戦を押し切ったシュトラウスは、ともに操縦性に問題を抱えますがかなりの素質馬。

タイキヴァンクールはキャリア3戦、一走ごとに確実に力をつけている馬。馬場が荒れてもこなせそうなので、人気薄ですが楽しみな1頭。

 

◎ タガノエルピーダ

〇 ダノンマッキンリー

シュトラウス

△ タイキヴァンクール

 

馬券はタガノエルピーダ単勝と、4頭の馬連ボックスが本線。加えて、タイキヴァンクールからのワイド流しとタイキヴァンクールの単複を考えています。

さてどうなりますか。

 

阪神ジュベナイルフィリーズ 予想

先週のチャンピオンズカップはレモンポップの優勝。

先行力のある馬が揃い、テンのポジション争いが激しくなることを予想していたのですが、フタを開けてみれば大外枠からレモンポップの坂井瑠星騎手がハナを主張して、1コーナー入り口で早くも単騎先頭。1~2コーナーのカーブを利用して徐々にペースを落とし、向こう正面では充分に息を入れて1000m通過60秒9という絶妙な逃げ。前半で勝負を決めてしまいました。

直線上り坂のあるコース形態に加え、パサパサに乾いたダートで後続の追い上げは難しく、危なげなくレモンポップの逃げ切り完勝。

勝ち時計1分50秒6。

今回はもう馬も強かったですし、鞍上も好判断、作戦が見事に嵌まってひとり舞台といった感じのレースでしたね。レモンポップについてはマイルまでしか距離経験がなかった点を不安視する声もありましたが、むしろ1800m戦の方が強いぐらいの印象を受けました。

狙っていたハギノアレグリアスは0秒8差6着。今回はちょっと勝ち負けまでいけるような展開にはなりませんでしたね。道中もう少し前のポジションで、4コーナーもう少し内目を回れていれば、もう少し上の着順になれたかもしれませんが、勝ち馬には完敗でした。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週は阪神ジュベナイルフィリーズ

阪神の芝は先週に引き続きAコースを使用。良馬場で全体時計はまずまず速いのですが、オーバーシードされた洋芝の影響が強く、速い上がりが使えないようなコンディション。インの前目につけた馬の粘りこみを警戒。

ボンドガール、チェルヴィニアが不在で核になる存在がいない今回のメンバー。人気もかなり割れ気味で、コラソンビート、サフィラ、アスコリピチェーノが5倍台で単勝1番人気を争うような売れ方です。これといった逃げ馬もおらず、展開・隊列も予想しづらい。

2勝以上挙げた馬が13頭と、2歳戦にしてはそれなりに経験を積んでいる馬が揃っているので、道中ラップもそれなりに速くなるのではと予想。戦績に血統背景も含め、巡航速度に良さがありそうな馬、阪神の直線坂で浮上しそうな馬を狙ってみたい。

 

注目はステレンボッシュ

スローペースで先行して上がり勝負を制し2勝を挙げていますが、ペースが上がっての消耗戦にも強そうな血統背景。将来的には中距離戦が主戦場になり、マイル戦の高速上がり勝負だと割引が必要かなと見ていますが、2歳冬の現在、洋芝要素の強い芝コンディションでのマイル戦ならばちょうどよい舞台設定なのでは。

6番枠と好枠を引き、鞍上はテン乗りですがルメール騎手ですから、スタートからそうそう悪いポジションにはつけないでしょう。

稽古の動きには正直あまりピンと来ていませんが、国枝厩舎お得意の栗東留学からの好走に期待。

 

◎ ステレンボッシュ

〇 カルチャーデイ

▲ ドナベティ

△ ニュージェネラル

 

ニュージェネラルは不良馬場の新馬戦、なかなか厳しいペースを先行して押し切り勝ち。馬力には見るべきものがありましたし、トップスピード持久力もかなりありそう。先々はダートが主戦場になるかもしれませんが、面白い存在です。

馬券は4頭の馬連・ワイドボックスを考えています。

さてどうなりますか。

 

チャンピオンズカップ 予想

先週のジャパンカップはイクイノックスの優勝。

少量の降雨もあって思ったほど時計の出る馬場ではなくなっていたように感じた府中の馬場。ですが、「イクイノックスがシンプルに前の2頭を目標にして追い出しのタイミングを図るレース」という見立てはおおよそ当たっていました。

”おおよそ”というのは、2番手タイトルホルダーが思ったほどペースを上げられていなかった件の差分。年齢からくる衰えとは考えたくないですがどうもリズムが悪いようで、次走以降は狙いづらい馬になってしまいました。

それはともかく、パンサラッサが1000m57秒6で飛ばしに飛ばした後方を3番手でじっくり脚を溜めたイクイノックスが、4角馬ナリで前に詰め、残り200mで先頭に立つと楽に突き抜けて完勝。騎手に派手なアクションもなく、リバティアイランド以下を子供扱いにしてしまった勝ちっぷりで、流石世界1位の走りだなと。

勝ち時計2分21秒8。2分20秒台にこそなりませんでしたが、目いっぱいに追われる場面もなしにこの時計がでるのですから凄い馬です。

イクイノックスはこれで引退。獲れるタイトルを獲ってキャリアを全うした印象です。

日本競馬の次代の看板は0秒7差2着のリバティアイランドか、それとも他の新星か。

ちなみに馬券はハズレ。

 

 

さて今週はチャンピオンズカップ

中京のダートは乾いたパサパサの状態。土曜日のレースでは力が要るような様子が窺え、上がりの時計もかかっていました。日曜日は雲が出る時間帯もありそうですが、降雨までは至らなそう。馬力と持久力が問われるレースになりそうです。

ウシュバテソーロ、キングズソード、デルマソトガケ、それに大井のミックファイアが出てくればそれは豪華なダート王者決定戦になったところですが、それにしてもなかなか粒が揃ったメンバーになりました。最内枠のメイクアリープが逃げると見ていますが、先行力がある馬も多いので、場合によっては出入りの激しい展開になるかも。

 

注目はハギノアレグリアス。

ずっと期待して注目してきた馬がようやく中央G1へ出てきました。屈腱炎での長期休養もあり出世が遅れましたが、6月の帝王賞に続いて2度目のG1挑戦。

その帝王賞では大接戦の前の3頭から0秒8差の4着。早仕掛けが嵌まらなかった形ですが、相手の強さも目立ちました。今回はその1~3着馬も揃っていますし、フェブラリーステークス勝ち馬レモンポップはじめ強敵揃い。とても楽観視できるような相手ではありませんね。

それでも今回は本命。3年前の白川郷ステークスの勝ちっぷりからG1戴冠を予感した馬がようやくチャンスを迎えたのですから、ここで狙わずして・・・といった意地。馬力・持久力は天性のものがありますし、負荷の強い稽古もこなせるようになってきた体質面も期待できる。ローテーションも無理がなく、アイコンテーラー相手に3.5キロの斤量差を与えてねじ伏せることができた今ならば。。。

展開の利は欲しいところですが、得意の左回り中距離戦で戴冠を期待。

 

◎ ハギノアレグリア

 

馬券はハギノアレグリアスの単複を考えています。

さてどうなりますか。

 

ジャパンカップ 予想

先週のマイルチャンピオンシップナミュールが優勝。

ゲート内でシュネルマイスターがエキサイトし立ち上がる暴れっぷり。なんとかゲートは決めたものの直後に隣のソーヴァリアントと接触し失速して後方へ。個人的にはあまり注目していなかった馬ですが、1番人気馬が序盤で終戦となるアクシデントで波乱の立ち上がりとなりました。

抜群のスタートを決めたセルバーグに、出ムチをくれてバスラットレオンが絡んでハイペースに。良馬場発表とはいえ時計がややかかり気味の芝コンディションにも関わらず、600m通過34秒3は飛ばしすぎ。坂の上りで勢いがやや落ちて前半800m通過46秒5になりましたが、予想外に先行勢にはキツい展開。

さらにさらに、バテ気味の先行勢は馬場の良い直線外目を突き、後方の差し馬も外狙い。ラスト400mはアウトコースで馬群が混濁するカオスな状態に。

ここで馬群をぶち抜いて飛んできたのが小柄な牝馬だったというのが面白いところ。

ジャスティンカフェ・ソウルラッシュらが馬群をなんとか捌いて粘りこもうとするところ、更に外から勢いよく追い込んできたのがナミュール。ゴール前別次元の脚色で他馬をまとめて差し切り、先頭ゴール。勝ち時計は1分32秒5。

ナミュールは午前中のレースで落馬負傷のムーア騎手に替わって藤岡康太騎手がヤネなっていました。イチかバチかの末脚勝負が嵌ったといえば嵌まったのですが、最後の直線狭いところをホントよく突き抜けてこれたなと思いました。急遽のコンビ結成で肚の据わった好騎乗でしたね。G1にあと一歩届かなかった馬にやっと春がきました。

狙っていたダノンザキッドは0秒3差5着。前崩れの流れで後方待機と絶好の展開ではあったのですがちょっと弾けきらなかった。次は香港マイルでしょうか。短距離界の名伯楽・安田隆行師の定年前にもう一つタイトルを加えてほしい。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週はジャパンカップ

特別競走登録の前の段階では少頭数のレースになるのではと言われていましたが、フタを開けてみればフルゲート18頭。ただ、上位の馬と下位とではレヴェル差が激しそう。

府中の芝コースは先週に引き続きCコース使用。開催最終週ですがコンディションは良好で高速決着が望める馬場になっています。ペース次第では2分20秒台の決着もあるかも。

パンサラッサの逃げ、タイトルホルダーの番手という前の隊列はほぼ決まりでしょうか。距離実績のないパンサラッサですが、ここまでのレース振りからはタメ逃げするとは予想しづらく、平均以上のラップを刻みそう。問題はこれにタイトルホルダーがどう絡んでゆくか。無理に競りかけていって共倒れというパターンは怖いですが、近走この馬らしい結果が出ていないだけに得意の型にこだわって積極的に飛ばす選択も大いにありそうです。

いづれにせよ、レースレヴェルを上げるようなペースになりそうで、スピード持続力に乏しい馬たちの出番はかなり限られそう。

 

注目はイクイノックス。

天皇賞・秋の再戦のような展開を想定すれば、この馬の巡航速度と持続力がこのメンバーでも一枚上手か。

ただし、レコード勝ちから中3週というローテーションと、400mの距離延長、前をゆく2頭がおそらく天皇賞より強力だということは考えに入れておかなくてはならないか。

一方で開幕最終週でも良好なコースコンデションの中での2番枠発走は好条件で、非常に競馬はしやすそう。マークされる立場ではありますが、シンプルに前の2頭を目標にして追い出しのタイミングを図るレースで良さそうです。

稽古も動いていますし、まずは走りに注目。

 

他で注目はリバティアイランド。

秋華賞よりも攻めた稽古を積んできており、状態は前走以上と見ています。

初めての古馬との対戦となりますが、状態の良さと、54キロの恵量を活かした終いの一押しで充分勝負になるでしょう。

前走とだいぶ違った条件でのレースになりますが、巡航速度とトップスピードの持続力はここでも通用するはず。道中巧く息を入れてくれれば。

 

◎ イクイノックス

〇 リバティアイランド

▲ ディープボンド

△ パンサラッサ

△ タイトルホルダー

 

ペースが速くなって消耗戦になればディープボンドの出番もきっとあるはず。ダービー以来の府中参戦ですが、コントレイルの介護という役目がない今回は伸び伸びと力を発揮してもらいたい。

馬券は5頭の三連複ボックスを考えています。

さてどうなりますか。

マイルチャンピオンシップ 予想

先週のエリザベス女王杯はブレイディヴェーグの優勝。

良馬場に回復しての発走となりましたが、全体時計も上がり時計もそう速くはならない馬場コンディションで、ポジション取りがモノをいうレースとなりました。

アートハウスの逃げはゆったりとしたペースで入り、1000m通過が61秒1のスローペース。ところがその後すぐ、3コーナー手前の上り坂あたりからペースアップ。一気に登り一気に下るといった感じで流れた上、各馬足下の悪い内ラチ沿いを避けて回ったため差し馬にはキツい展開に。

勝ったブレイディヴェーグはスタートがそれほど良くありませんでしたが序盤に動かしていって、道中は5番手から。ペース読みに長けた川田騎手のハーパーのすぐ後ろで構え、折り合いピッタリでした。特に強烈な印象を残すような勝利とはなりませんでしたが、ゲートで失敗したジェラルディーナが外を回るロスの大きな競馬をしていたのとは対照的に、序盤に作った貯金を活かして勝てるポジションから勝ち切ってみせた、といったレースでしたね。

まだ3歳なのに2度の骨折を経てのキャリア5戦目。目いっぱいの稽古は躊躇われるような履歴でいかにも調整が難しそうなタイプ。個人的には馬券の相性がすこぶる悪そうな馬に見えて悩ましい。。。

狙っていたジェラルディーナはゲートが大失敗。後方からの競馬になってしまい、更に展開も向かず3~4コーナーでポジションを上げられず、終いよく脚を伸ばすも0秒3差5着まで。馬は良く駆けているだけにあのゲートがもう少しまともだったら。。。

馬券はハズレ。

 

 

さて今週はマイルチャンピオンシップ

淀の芝コースは今週からCコースを使用。傷んだインコースがカバーされて再度内有利になるのかなと思いきや、土曜日の競馬は意外と内ピッタリの馬は不振でした。雨の影響もあって馬場発表は一日稍重。時計はまずまず。今の京都は良馬場でも上がりの時計は少しかかり気味なので、日曜日晴れて馬場が回復しても超の付く時計勝負にはならなさそうです。

春のマイル女王ソングラインはアメリカ遠征で不在。芝スプリント路線からの転戦馬もなく、メンバー構成としては去年の上位入線馬が中心で、そこに富士ステークス組と3歳勢がどこまで食い込めるかといった構図でしょうか。バスラットレオンかセルバーグの逃げではそこまで急流にはならず、G1としてはやや遅いぐらいのペースになるのでは。

 

注目はダノンザキッド。

昨年のこのレース2着の後は中距離路線へ戦場を移し、勝ち星こそ挙げられませんでしたがそこそこ結果は出してきました。前走宝塚記念は1秒4差13着。序盤に馬群の中で窮屈になり馬がエキサイトしてしまいました。こうなると距離実績のないこの馬には難しいレースで、大敗も仕方ない。

今回は実績のあるマイル戦に戻り、さらに相性の良い関西圏での競馬。京都は未経験ですが、淀の外回りマイルなら馬群がゴチャつく可能性も低いので自分のペースで走れそうです。上がりが早くならなさそうなのも、前進気勢旺盛なこの馬には有利な条件か。

夏場しっかり休んでじっくり調整。調教パターンを変えて今回はウッドの終い重点追い切り。この調整が良い結果に出てほしいところ。

宝塚記念の大敗で人気もありません。ソングラインがいない今回は昨年並みのメンバーレヴェルですから今年もやれるはず。

 

◎ ダノンザキッド

ナミュール

▲ ソウルラッシュ

△ イルーシヴパンサー

△ ソーヴァリアント

 

馬券はダノンザキッドの単複とダノンザキッドからのワイド流しを考えています。

さてどうなりますか。